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在留審査中に在留期限が切れた場合|特例期間・更新・変更・永住申請を行政書士が解説
「ビザの更新を申請したのに、まだ結果が来ない」
「もうすぐ在留カードに書かれた在留期限が切れてしまう」
このような場合でも、在留期限までに適切に在留期間更新許可申請または在留資格変更許可申請を行っている場合には、在留期限が過ぎたからといって直ちに不法残留になるわけではありません。
在留審査中に在留期限が切れたらどうなる?
特例期間を行政書士が解説
外国人の方が日本に在留するための在留資格には、原則として在留期間が定められています。
そのため、引き続き日本で生活・就労する場合には、在留期限が来る前に在留期間更新許可申請や在留資格変更許可申請などを行う必要があります。
しかし、申請をしたからといって必ず在留期限までに審査結果が出るとは限りません。
このような場合のために設けられているのが、一般に「特例期間」と呼ばれる制度です。
在留期限までに在留期間更新許可申請または在留資格変更許可申請を行い、審査が続いている場合には、在留期限を過ぎても一定期間は適法に日本に在留できます。
ただし、「在留期限が過ぎてから2か月以内なら申請できる」という制度ではありません。原則として、申請自体は在留期限が来る前に行う必要があります。
特例期間とは?
在留期間更新許可申請または在留資格変更許可申請を在留期間内に行ったものの、在留期限までに審査結果が出ない場合があります。
この場合、一定の要件を満たせば、
① 申請に対する処分がされる時
または
② 従前の在留期間満了日から2か月を経過する時
のいずれか早い時まで、引き続き日本に在留することができます。
出入国在留管理庁も、在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請について、在留期限までに結果が出ない場合には、申請結果が出るまでの間、最長で在留期限から2か月先の日まで日本に在留できる旨を案内しています。
※在留期間が30日以下の場合には、この取扱いの対象外とされています。
具体例|在留期限が9月30日の場合
申請に対する処分がされるまで、または在留期限から2か月を経過するまでのいずれか早い時まで、特例期間として在留することになります。
例えば、11月10日に許可・不許可等の処分が行われた場合には、その処分によって特例期間は終了します。
「期限が切れてから2か月以内に申請すればいい」わけではありません
ここは特に注意が必要です。
特例期間は、在留期限が切れた後に更新申請をするための猶予期間ではありません。
原則として、在留期間更新許可申請は在留期間満了日以前に行う必要があります。
在留資格変更許可申請についても、原則として在留期間満了日以前に申請する必要があります。
「在留期限から2か月間は何もしなくても大丈夫」という意味ではありませんので注意してください。
特例期間中も仕事を続けられる?
特例期間中は、基本的にこれまでの在留資格に基づく活動の範囲内で活動を続けることになります。
例えば、「技術・人文知識・国際業務」の在留期間更新許可申請を行い、その審査中に在留期限を迎えた場合には、従前の「技術・人文知識・国際業務」で認められる範囲内の仕事を継続することになります。
一方で、在留資格変更許可申請の場合には注意が必要です。
例えば、「留学」から「技術・人文知識・国際業務」へ変更申請をしただけでは、まだ「技術・人文知識・国際業務」が許可されたわけではありません。
新しい在留資格でなければ行うことができない活動については、原則として変更許可を受けてから開始する必要があります。
就職・転職の開始日と在留資格変更許可の時期が近い場合には、特に注意が必要です。
オンライン申請の場合はどうなる?
在留申請オンラインシステムを利用して在留期間更新許可申請や在留資格変更許可申請をした場合にも、要件を満たせば特例期間の対象となります。
ただし、窓口申請とオンライン申請では大きな違いがあります。
オンライン申請では、在留カード裏面に「申請中」の表示がされません。
そのため、出入国在留管理庁は、在留カードに加えて、申請受付番号等が記載された受付完了メールを携行するよう案内しています。
オンライン申請を行政書士などが行った場合には、外国人本人が申請中であることを確認できるよう、受付完了メール等を適切に保管しておくことが重要です。
在留期限当日のオンライン申請にも注意
出入国在留管理庁のオンライン申請Q&Aでは、在留期限の最終日にはオンライン申請をすることができないと案内されています。
期限の最終日になってしまった場合には、管轄の地方出入国在留管理官署での手続を検討する必要があります。
在留期限ぎりぎりまで待たず、余裕を持って準備することをおすすめします。
永住許可申請中の場合は別です
永住許可申請をしているだけでは、現在の在留期限は延長されません。
永住許可申請は審査に時間がかかる場合があります。
その間に現在持っている「技術・人文知識・国際業務」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」などの在留期限が来る場合には、永住許可申請とは別に在留期間更新許可申請を行う必要があります。
更新・変更申請中
→ 要件を満たせば特例期間あり
永住許可申請だけをしている
→ 現在の在留期限は延長されない
永住許可申請中だから在留期間更新が不要だと誤解しないよう注意が必要です。
特例期間中のマイナンバーカードにも注意
在留カードの在留期限とマイナンバーカードの有効期限が連動している外国人の方は、特例期間に入る際にマイナンバーカードについても注意が必要です。
出入国在留管理庁は、特例期間中もマイナンバーカードを本人確認書類や電子証明書として利用するためには、在留期間満了日が経過する前に、市区町村でマイナンバーカードの有効期間に関する手続を行う必要がある旨を案内しています。
在留期限が近い方は、入管手続だけでなく、マイナンバーカードについても早めに確認しておくと安心です。
銀行口座などへの影響
特例期間中は法律上適法に在留していても、在留カードの券面には従前の在留期限が表示されています。
金融機関等では在留期限の確認を行っている場合があり、在留期間満了日までに必要な届出を行わないと、口座取引などが制限される場合があります。
特例期間に入ることが分かった場合には、利用している金融機関等に必要な手続を確認することをおすすめします。
よくある質問
Q.更新申請中に在留カードの期限が切れました。不法滞在になりますか?
在留期限までに適切に在留期間更新許可申請を行っており、審査が継続している場合には、特例期間の要件を満たせば直ちに不法残留になるわけではありません。
Q.特例期間は必ず2か月ありますか?
いいえ。
「在留期限から必ず2か月間在留できる」という意味ではありません。
申請に対する処分が行われた場合には、その処分の時点で特例期間との関係が変わります。2か月は審査が続いている場合の上限として考える必要があります。
Q.在留期限が切れてから更新申請できますか?
原則として、在留期間更新許可申請は在留期間の満了日以前に行う必要があります。
在留期限を過ぎてしまった場合には、自分で判断してそのままにせず、速やかに管轄の地方出入国在留管理官署へ相談してください。
Q.変更申請中に新しい会社で働けますか?
変更申請をしただけで、新しい在留資格が許可されたことにはなりません。
現在の在留資格では認められない活動を行うためには、原則として在留資格変更許可を受ける必要があります。特に「留学」から就労系在留資格へ変更する場合などは、勤務開始時期に注意してください。
Q.永住申請中なので更新しなくてもいいですか?
いいえ。
永住許可申請をしていても、現在の在留期限は自動的には延長されません。永住審査中に現在の在留期限が来る場合には、別途、在留期間更新許可申請を行う必要があります。
在留期限が近い場合は早めの確認を
在留期限までに申請をすれば特例期間があるからといって、期限ぎりぎりまで申請を待つことはおすすめできません。
申請書類に不足がある場合、会社から必要書類を取得するのに時間がかかる場合、転職や婚姻状況の変化などについて追加の説明資料が必要になる場合もあります。
特に、
- 在留期限まで1か月を切っている
- 転職している
- 前回申請時から仕事内容が変わった
- 退職・休職・無職期間がある
- 収入が大きく変わった
- 離婚・別居など家族状況に変化がある
- 留学から就労資格へ変更する
- 永住許可申請中に現在の在留期限が近づいている
といった場合には、早めに必要な手続を確認することが大切です。
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川越政伸行政書士事務所では、在留期間更新許可申請、在留資格変更許可申請、永住許可申請などの在留手続をご相談いただけます。
現在の在留資格・在留期限・勤務状況などを確認し、必要な手続をご案内します。
まとめ
在留期間更新許可申請や在留資格変更許可申請を在留期限までに行い、その審査中に在留期限を迎えた場合には、一定の要件のもとで特例期間が認められます。
ただし、特例期間は「在留期限を過ぎてから申請してもよい期間」ではありません。
また、在留資格変更許可申請中の活動内容、オンライン申請時の申請中であることの確認方法、マイナンバーカード、金融機関への届出など、在留期限そのもの以外にも注意する点があります。
特に永住許可申請については、申請中であっても現在の在留期限は延長されないため、期限が近づいた場合には別途更新申請を行う必要があります。
在留期限が近い方は、期限直前ではなく早めに現在の状況と必要な手続を確認しましょう。
参考:出入国在留管理庁「在留期間更新許可申請」「在留資格変更許可申請」「在留申請時のお知らせ及び注意」「オンライン申請を行った場合に申請中(特例期間を含む)であることを証明することについて」「永住許可申請」等
※本ページは一般的な制度の案内を目的としています。実際に必要となる手続や申請方法は、在留資格・在留期限・申請状況等によって異なる場合があります。最新の情報は出入国在留管理庁の案内をご確認ください。
