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2026-08-10 08:00:00

特定技能外国人を採用する流れと必要書類|受入れ準備・申請手続き

山形県で初めて特定技能外国人を採用する企業様へ

特定技能外国人を採用する流れと必要書類
受入れ準備から入社後の手続きまで解説

仕事内容の確認・外国人本人の要件・雇用契約・支援計画・協力確認書・在留資格申請・入社後の届出まで
2026年の制度に合わせて行政書士・登録支援機関が分かりやすく解説します。

初めての特定技能採用でよくあるご相談

「特定技能外国人は、どのような順番で採用する?」
「会社側では何を準備すればいい?」
「技能試験・日本語試験は必要?」
「登録支援機関への委託は必須?」
「内定を出したら、いつから働ける?」
「技能実習生をそのまま特定技能で雇える?」
「2025年から始まった協力確認書とは?」
「入社後の届出は何をすればいい?」

特定技能外国人を採用する場合は、通常の採用手続きに加えて、外国人本人の技能・日本語要件、会社側の受入れ基準、特定技能雇用契約、分野別要件、1号特定技能外国人支援計画などを確認し、出入国在留管理庁へ必要な在留資格申請を行います。

2025年4月からは、市区町村への「協力確認書」の提出や、地方公共団体の共生施策を踏まえた支援計画の作成も必要になっています。さらに、定期届出も年1回へ変更されており、古いチェックリストだけで手続きを進めるのは注意が必要です。

まず結論|特定技能採用の基本ステップ

① 任せる仕事内容・特定技能分野を確認

② 会社が受入れ基準を満たすか確認

③ 外国人本人の試験・経歴を確認

④ 募集・面接・採用決定

⑤ 特定技能雇用契約を締結

⑥ 分野別手続き・協議会等を確認

⑦ 市区町村へ協力確認書を提出

⑧ 1号特定技能外国人支援計画を作成

⑨ 事前ガイダンスを実施

⑩ 在留資格を申請

⑪ 許可後に入国・就労開始

⑫ 入社後の支援・随時届出・定期届出

採用を決める前の確認が重要です

外国人へ内定を出した後に「その仕事は特定技能の対象外だった」「会社側の要件を満たしていなかった」「試験免除の対象ではなかった」と分かると、採用スケジュールに大きな影響が出ます。

特定技能外国人の採用について相談する

特定技能とは?1号と2号の違い

区分 概要
特定技能1号 一定の技能・日本語能力を持つ外国人が対象。在留期間は原則通算5年以内。家族帯同は原則不可。受入れ企業には1号特定技能外国人支援計画に基づく支援が必要。
特定技能2号 熟練した技能を持つ外国人が対象。在留期間の更新回数に一律の上限がなく、要件を満たせば配偶者・子の帯同が可能。1号と同じ法定支援計画の作成義務はありません。

この記事では、初めて外国人を採用する企業から相談が多い特定技能1号を中心に説明します。

特定技能外国人を採用する3つの方法

① 海外にいる外国人を採用

技能試験・日本語試験の合格者等と雇用契約を締結し、在留資格認定証明書(COE)交付申請を行います。COE交付後、外国人本人が現地の日本大使館・総領事館等で査証を申請し、日本へ入国します。

② 日本にいる留学生・他の在留資格の外国人を採用

留学生などを採用する場合は、「特定技能」への在留資格変更許可申請を行います。卒業見込み、技能・日本語試験、在留状況等を確認します。変更許可前から特定技能の仕事を開始することはできません。

③ 技能実習修了者・他社の特定技能外国人を採用

技能実習から特定技能へ移行する方法や、他社で働く特定技能外国人を中途採用する方法があります。転職の場合も、新しい勤務先・仕事内容を前提とした在留資格変更許可申請が必要になるのが原則です。

STEP1 任せる仕事内容と特定技能分野を確認

最初に確認するのは、外国人本人の国籍ではなく、実際に担当してもらう仕事内容が特定技能の対象業務に該当するかです。

確認する内容
・どの事業所で働くか
・どの部署へ配属するか
・1日の主な仕事内容
・関連業務として担当する仕事
・複数業務を兼務するか
・直接雇用か派遣か
・対象となる特定技能分野・業務区分

「製造スタッフ」「ホテルスタッフ」「工場作業員」などの職種名だけでは判断できません。
実際にどの業務へ従事させるのかを具体化して確認することが重要です。

STEP2 受入れ企業が基準を満たすか確認

外国人本人が試験に合格していても、会社側が特定技能所属機関の基準を満たしていなければ受入れはできません。

主な確認事項
・特定技能雇用契約が適切であること
・報酬額・労働時間等が日本人と同等以上であること
・労働関係法令・社会保険・税等を適切に処理していること
・欠格事由に該当しないこと
・保証金徴収・違約金契約等がないこと
・支援費用を外国人本人へ負担させないこと
・外国人を支援する体制があること
・1号特定技能外国人支援計画が適切であること
・分野別に求められる基準を満たしていること

申請書類の簡素化によって、以前は毎回提出していた一部の企業資料が省略される場合があります。しかし、企業が制度上の基準を満たす義務そのものがなくなったわけではありません。

STEP3 外国人本人の技能・日本語要件を確認

特定技能1号を取得する場合、原則として対象分野の技能試験と日本語試験に合格する必要があります。

一般的な日本語要件の例
・国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)
・日本語能力試験(JLPT)N4以上

ただし、介護、自動車運送業など、分野・業務区分によって追加または異なる日本語要件があるため、必ず採用する分野の最新基準を確認します。

技能実習2号を良好に修了した方は試験免除となる場合があります。
ただし「技能実習をしたことがある」というだけで、希望するすべての特定技能分野の技能試験が免除されるわけではありません。技能実習の職種・作業と特定技能の業務との関連性を確認します。

採用前には、候補者の状況に応じて次の資料を確認します。

・パスポート
・在留カード(日本在住者)
・技能試験合格証明書
・日本語試験合格証明書
・技能実習修了に関する資料
・評価調書等
・履歴書・職歴資料
・現在の在留状況に関する資料

STEP4~5 募集・面接を行い、特定技能雇用契約を締結

候補者と企業双方の要件を確認したうえで募集・面接を行います。面接では日本語能力だけではなく、仕事内容・給与・住居・勤務時間などを本人が理解しているか確認しましょう。

面接時の確認

仕事の経験、担当業務、勤務地、夜勤・交替勤務、給与・控除、住居、通勤、転職理由、日本で働きたい期間など。

契約時の確認

雇用期間、仕事内容、就業場所、労働時間、休日、基本給、手当、残業代、住居費、控除費用、退職等。

特定技能外国人の報酬は、同等の業務に従事する日本人と同等以上でなければなりません。

また、雇用条件は外国人本人が十分に理解できる言語・方法で説明し、内容を理解したうえで契約を締結することが必要です。

STEP6 分野別の受入れ要件を確認

特定技能では、共通の受入れ基準だけではなく、産業分野ごとに追加条件があります。

分野によって必要となる手続きの例
・分野別協議会・受入事業実施法人等への加入
・営業許可・事業所指定等の確認
・分野別誓約書
・受入れ人数の確認
・建設特定技能受入計画の認定
・業界団体への加入
・派遣を行う場合の派遣元・派遣先要件
・対象業務を行っていることを示す資料

加入時期や必要書類は分野によって異なります。「すべて許可後に加入すればよい」と一律に判断せず、採用分野ごとに確認します。

STEP7 2025年4月開始|市区町村へ「協力確認書」を提出

2026年に初めて特定技能外国人を採用する企業は要確認

2025年4月1日から、特定技能所属機関は、地方公共団体の共生施策への協力に関する「協力確認書」を市区町村へ提出する仕組みが始まっています。

初めて特定技能外国人を受け入れる場合は、原則として、特定技能雇用契約の締結後、COE交付申請または在留資格変更許可申請を行う前に提出します。

提出先
・特定技能外国人が働く事業所所在地の市区町村
・特定技能外国人の住居地の市区町村

※事業所と住居が同じ市区町村なら、その市区町村へ提出します。

また、1号特定技能外国人支援計画には、協力確認書を提出した市区町村の共生施策を確認し、それを踏まえた支援内容を反映させます。

STEP8 1号特定技能外国人支援計画を作成

1号特定技能外国人を受け入れる企業は、外国人が日本で安定して働き生活できるよう、1号特定技能外国人支援計画を作成・実施します。

義務的支援 内容
1 事前ガイダンス 労働条件・活動内容・入国手続・保証金等を説明
2 出入国時の送迎 入国・帰国時の空港等への送迎
3 住居・生活契約支援 住居確保、銀行口座、携帯電話、ライフライン等
4 生活オリエンテーション 日本の生活ルール、交通、医療、防災等
5 公的手続等への同行 住居地、社会保障、税等の手続きを補助
6 日本語学習の機会提供 日本語教室・教材等の情報提供
7 相談・苦情対応 本人が理解できる言語で相談対応
8 日本人との交流促進 地域イベント等への参加案内
9 転職支援 会社都合等で契約終了の場合の転職支援
10 定期面談・通報 外国人・監督者との定期面談等

自社で支援する場合

企業が自社で支援する場合は、支援責任者・支援担当者の選任や過去の外国人受入れ・生活相談実績等を含む支援体制の基準を確認します。初めて外国人を受け入れる企業では、自社支援の基準を満たせない場合があります。

登録支援機関へ全部委託する場合

1号特定技能外国人支援計画の全部を登録支援機関へ委託することができます。全部委託した場合、受入れ企業は支援計画の適正な実施に係る一定の基準を満たしたものとして取り扱われます。

ただし、登録支援機関へ委託しても、適正な雇用契約、給与支払い、労務管理、社会保険、各種届出等の雇用主としての責任までなくなるわけではありません。

登録支援機関への委託もまとめて相談できます

特定技能の在留資格申請と、1号特定技能外国人の受入れ後支援を同じ窓口で相談できます。

山形県の登録支援機関サービスを見る

STEP9~10 事前ガイダンスを行い、在留資格を申請

1号特定技能では、雇用契約締結後、COE交付申請または在留資格変更許可申請の前に事前ガイダンスを実施します。

事前ガイダンスで説明する主な内容
・仕事内容・労働条件
・給与・手当・控除額
・住居費
・入国手続き
・支援内容
・相談方法
・保証金・違約金等の確認
・送り出し機関等へ支払った費用の確認

外国人の状況 主な在留手続き
海外にいる外国人 在留資格認定証明書交付申請
留学生等、日本国内にいる外国人 在留資格変更許可申請
他社から転職する特定技能外国人 原則として在留資格変更許可申請
現在の会社で在留期間を延長 在留期間更新許可申請

標準処理期間の目安は、COE交付申請が1~3か月、在留資格変更許可申請が1~2か月です。採用予定日から逆算し、分野別手続きや書類準備も含めて余裕を持って進めます。

STEP11 許可後に入国・特定技能として就労開始

海外から採用

COE交付→現地で査証申請→査証発給→日本入国→支援計画に基づく入国時支援→就労開始。

日本国内で変更

在留資格変更が許可された後に、特定技能として対象業務を開始します。申請を出しただけでは、新しい勤務先で特定技能業務を始められるわけではありません。

STEP12 入社後も支援・届出が続きます

特定技能外国人は、入社したら制度上の手続きが終わるわけではありません。

入社後に行う主な対応
・住居地に関する手続き
・社会保険・雇用保険等の手続き
・外国人雇用状況の届出
・生活オリエンテーション
・日本語学習機会の案内
・相談・苦情対応
・定期面談
・雇用契約変更等の随時届出
・支援計画変更等の随時届出
・退職・受入れ困難時等の届出
・年1回の定期届出

定期届出は2025年4月から「年1回」へ

2025年4月1日から、特定技能の定期届出は四半期ごとから年1回へ変更されました。

対象期間:毎年4月1日~翌年3月31日
提出期間:翌年度の4月1日~5月31日

例えば、2026年4月1日~2027年3月31日の受入れ・活動・支援実施状況は、原則として2027年5月31日までに届け出ます。登録支援機関へ支援を全部委託している場合も、所属機関が支援実施状況を取りまとめて提出します。

特定技能の在留資格申請で準備する主な書類

必要書類は、申請の種類、外国人の経歴、企業区分、支援方法、産業分野等によって異なります。以下は代表的な分類です。

外国人本人に関する書類

申請書、顔写真、パスポート・在留カード、履歴書、技能・日本語試験の証明、技能実習関係資料、健康診断関係資料、税・社会保険等に関する資料など。

雇用契約に関する書類

特定技能雇用契約書、雇用条件書、賃金・住居費・控除費用等に関する資料、外国人本人へ雇用条件を説明したことを確認する資料など。

支援に関する書類

1号特定技能外国人支援計画書、事前ガイダンス関係資料、登録支援機関との支援委託に関する資料、支援体制関係資料など。

分野別に必要となる書類

協議会・団体加入関係、営業許可、事業所・施設指定、分野別誓約書、受入れ計画、対象業務を行っていることを示す資料など。

書類を準備するときの注意点

日本で発行する証明書

原則として発行から3か月以内のものを使用します。早く取得しすぎないよう申請日から逆算します。

外国語書類

外国語で作成された提出資料には日本語訳を付けます。原文と訳文の内容を一致させます。

最新様式を使用

申請書・支援計画書・届出書は改定されることがあります。過去に保存した様式をそのまま使用しないよう注意します。

特定技能外国人の採用にはどのくらい時間がかかる?

海外から採用

募集・面接→契約→分野別手続き→支援計画→COE申請→査証→入国となるため、国内採用より工程が多くなります。国籍によって送出国側の手続きも確認します。

日本国内で採用

在留資格変更申請の準備・審査が必要です。技能実習からの移行、留学生採用、他社からの転職などで確認資料が異なります。

「来月から働いてほしい」と採用を決めても、すぐに働けるとは限りません。
在留資格だけでなく、試験、分野別手続き、協力確認書、支援準備、住居確保、海外側手続き等も考えて採用予定日を設定しましょう。

登録支援機関へ依頼できること・行政書士へ相談すること

内容 主な役割
1号特定技能外国人への生活・就労支援 登録支援機関へ支援計画の全部を委託可能
在留資格申請書類の作成・申請取次 行政書士・弁護士等、法令上対応できる専門家へ相談
人材紹介 職業紹介を行う事業者の許可・届出等を確認

行政書士事務所が登録支援機関として対応している場合、在留資格手続きと受入れ後の支援について相談窓口を一本化しやすいことがメリットの一つです。

特定技能外国人の採用でよくある質問

Q.内定を出したら、すぐに働いてもらえますか?

原則として必要な在留資格の許可を受けてから特定技能として就労を開始します。海外在住者はCOE交付・査証・入国が必要です。

Q.特定技能に大学卒業の学歴は必要ですか?

技術・人文知識・国際業務のような大学卒業等の学歴要件は原則ありません。技能・日本語試験や技能実習の良好修了等によって要件を確認します。

Q.技能実習2号修了者はすべて試験免除ですか?

すべての分野で技能試験が免除されるわけではありません。技能実習の職種・作業と、特定技能で担当する業務との関連性を確認します。

Q.登録支援機関への委託は必須ですか?

必須ではありません。受入れ企業が支援体制の基準を満たし、適正に支援を実施できる場合は自社支援も可能です。基準を満たせない場合は登録支援機関への全部委託を検討します。

Q.申請中にアルバイトとして働かせてもいいですか?

申請中というだけで特定技能業務を開始することはできません。外国人が現在持つ在留資格で認められた活動の範囲を超えて就労させないよう注意が必要です。

Q.協力確認書は外国人を採用するたびに毎回必要ですか?

同一の事業所等について一度提出している場合、外国人を追加受入れするたびに必ず再提出する仕組みではありません。ただし、事業所所在地・住居地・企業情報等に変更が生じた場合などは再提出が必要になることがあります。

山形県で特定技能外国人を採用したい企業様へ

在留資格申請から登録支援までまとめて相談

川越政伸行政書士事務所では、山形県を中心に、特定技能外国人の採用・在留資格申請・受入れ後の支援についてご相談を承っています。

・初めて特定技能外国人を採用したい
・自社の仕事が特定技能の対象か確認したい
・技能実習生を特定技能へ変更したい
・留学生を特定技能で採用したい
・他社の特定技能外国人を採用したい
・協力確認書・支援計画が分からない
・在留資格申請を依頼したい
・登録支援機関へ支援を委託したい
・在留資格申請と支援をまとめて相談したい

特定技能外国人の採用について相談する

まとめ|特定技能採用は「求人を出す前」の確認が重要

特定技能外国人の採用では、求人・面接・雇用契約だけでなく、仕事内容、外国人本人の技能・日本語要件、会社側の基準、分野別手続き、協力確認書、支援計画、在留資格申請まで確認する必要があります。

さらに、許可後も1号特定技能外国人への支援、雇用契約等の変更時に必要となる随時届出、年1回の定期届出など、継続的な管理が必要です。

そのため、外国人へ内定を出してから要件を確認するのではなく、採用候補者を決める段階から「仕事内容・本人要件・会社要件・支援体制」を確認することが、スムーズな受入れにつながります。

「初めて特定技能外国人を採用したい」という企業様へ

仕事内容の確認、本人要件、在留資格申請、登録支援機関への委託までまとめてご相談いただけます。

お問い合わせはこちら

川越政伸行政書士事務所
申請取次行政書士・登録支援機関

2026-08-09 13:30:00

山形県のホテル・旅館で外国人雇用|技人国と特定技能どちらを選ぶ?仕事内容・要件を比較

ホテル・温泉旅館で外国人を採用する企業様へ

ホテル・旅館の外国人雇用
技人国と特定技能「宿泊」の違いを徹底比較【2026年】

フロント・接客・配膳・客室清掃はどこまでできる?
仕事内容・学歴・日本語・支援義務・長期雇用まで行政書士が分かりやすく解説します。

まず結論|選ぶ基準は「職種名」ではなく実際の仕事内容

技術・人文知識・国際業務(技人国)
→ 外国語を使った通訳、海外営業、マーケティング、企画、広報など専門性のある業務が中心

特定技能「宿泊」
→ フロント、接客、企画・広報、レストランサービスなど宿泊サービス業務を幅広く担当

客室清掃だけ
→ 技人国には適しません。特定技能「宿泊」でも清掃は原則として関連業務として付随的に行う位置付けのため、清掃中心ならビルクリーニング分野等も検討します。

ホテルや温泉旅館で外国人を雇用するとき、よく検討される在留資格が「技術・人文知識・国際業務」特定技能「宿泊」です。

どちらもホテル・旅館で働ける可能性がありますが、認められる仕事内容、外国人本人の要件、ホテル側の手続き、支援義務、将来の在留期間などが大きく異なります。

同じ「フロントスタッフ」でも在留資格は同じとは限りません

外国語による通訳・海外営業・インバウンド企画を中心にするフロントと、チェックイン・館内案内・接客・レストランサービスを幅広く行うフロントでは、検討すべき在留資格が異なる場合があります。

ホテル・旅館の外国人雇用について相談する

技人国と特定技能「宿泊」の違い|比較表

比較項目 技術・人文知識・国際業務 特定技能「宿泊」1号
仕事の性質 専門知識・外国文化に基づく能力を使う業務 宿泊サービスに必要な技能を使う業務
主な仕事 通訳、海外営業、企画、広報、マーケティング、専門性のあるフロント等 フロント、企画・広報、接客、レストランサービス等
学歴・職歴 関連する学歴または一定の実務経験が重要 大学卒業は必須ではなく、原則として技能・日本語要件を満たす
日本語 全員一律N2ではない。ただし2026年4月15日以降、一定の申請でホテルフロント等の言語対人業務はCEFR・B2相当の証明が重要 原則JFT-BasicまたはJLPT N4以上等
配膳 単純な配膳を主業務にはできない レストランサービスは対象業務
客室清掃 主業務にはできない 日本人が通常行う関連業務として付随的に従事可能
雇用形態 直接雇用のほか、要件を満たす派遣形態が認められる場合あり 直接雇用のみ
支援計画 特定技能制度上の支援計画は不要 1号は必要
協議会 宿泊分野特定技能協議会への加入不要 宿泊分野特定技能協議会への加入が必要
在留期間 5年・3年・1年・3月。更新回数に一律上限なし 1号は原則通算5年以内
家族帯同 要件を満たせば配偶者・子が家族滞在で帯同可能 1号は原則不可

ホテル・旅館で技人国を使う場合

「技術・人文知識・国際業務」は、大学・専門学校等で学んだ知識、または一定の実務経験を生かして専門的な仕事に従事するための在留資格です。

ホテル・旅館で対象になり得る業務例

・外国人宿泊客への通訳・案内
・外国語による予約・問い合わせ対応
・海外旅行会社との営業・交渉
・インバウンド向け宿泊プランの企画
・海外市場の調査・マーケティング
・外国語による広報・SNS運用
・多言語ホームページ作成
・経理、人事、総務等の専門業務

「フロントスタッフ」「総合職」という肩書きを付けただけでは技人国になるわけではありません。本人の学歴・職歴と業務の関連性、専門業務の内容、実際の業務量などが重要です。

2026年重要変更|ホテルフロントの技人国とN2・CEFR B2

2026年4月15日以降の技人国申請では、言語能力の確認が明確化されています

カテゴリー3・4に該当する申請では、ホテルフロントなど主に言語能力を使った対人業務に従事する場合、業務上使用する言語についてCEFR・B2相当の能力を証明する資料が追加で求められています。

日本語については、例えば次のような場合にCEFR・B2相当の日本語能力があるものとして取り扱われます。

・JLPT N2以上
・BJTビジネス日本語能力テスト400点以上
・日本の大学を卒業している等、入管庁が示す一定の場合

したがって、以前のように単純に「技人国にはN2要件がない」だけで判断するのは2026年現在では不十分です。

特に外国人宿泊客への案内、予約対応、接客等で日本語を主に使用する場合は、会社のカテゴリーと具体的な業務内容を確認して、日本語能力をどの資料で証明するか検討します。

ホテル・旅館の技人国ビザにN2は必要?詳しくはこちら

技人国で客室清掃・配膳を主な仕事にはできません

技人国は専門業務を対象とするため、次のような業務を勤務の中心にすることは適切ではありません。

・客室清掃
・ベッドメイキング
・浴室・トイレ清掃
・荷物運搬
・駐車誘導
・食器洗い
・単純な料理の配膳・片付け

入管庁が2026年4月に更新したホテル・旅館の事例でも、主業務が宿泊客の荷物運搬・客室清掃だったケースや、駐車誘導・料理の配膳等だったケースは技人国に該当しない事例として示されています。

申請時は通訳・企画と説明し、入社後はほとんど清掃・配膳という働かせ方は避けなければなりません。

特定技能「宿泊」で任せられる仕事

特定技能「宿泊」は、宿泊施設で提供されるサービス業務そのものを対象にした在留資格です。

フロント

チェックイン・アウト、予約確認、観光案内、ツアー手配等

企画・広報

宿泊プラン、キャンペーン、館内案内、HP・SNS等

接客

館内案内、宿泊客からの問い合わせ対応等

レストランサービス

注文対応、配膳・片付け、料理の説明等

特定技能「宿泊」なら「配膳だけ」「フロントだけ」でよいとは限りません。
入管庁Q&Aでは、宿泊分野で求められる技能が複数業務を対象としていることから、基本的に特定の一業務だけではなく、フロント・企画広報・接客・レストランサービス等へ幅広く従事する活動が求められるとされています。

特定技能「宿泊」で客室清掃・ベッドメイキングはできる?

関連業務として付随的に担当することは可能です。

現在の宿泊分野の方針では、宿泊サービス業務に従事する日本人が通常担当する関連業務として、客室清掃、ベッドメイキング、館内販売等へ付随的に従事することは差し支えないとされています。

ただし「客室清掃だけを担当させる」という意味ではありません。
清掃を主業務として採用したい場合は、実際の業務内容に応じて特定技能「ビルクリーニング」等を検討する必要があります。

外国人本人の条件|技人国は学歴・職歴、特定技能は試験が中心

技人国

一般的には次のような要件を確認します。
・仕事内容に関連する大学等の学歴
・日本の専門学校で関連分野を修了し専門士等を取得
・人文知識・技術業務では原則10年以上の実務経験
・国際業務では原則3年以上の実務経験
※大学卒業者が翻訳・通訳等に従事する場合などには例外があります。

特に専門学校卒業者では、専攻内容とホテルで担当する仕事との関連性を慎重に確認する必要があります。

特定技能「宿泊」1号

原則として
・宿泊分野特定技能1号評価試験
・JFT-Basic または JLPT N4以上等
の要件を満たします。

大学・専門学校の卒業は必須ではありません。また、技能実習2号を良好に修了した場合は、職種・作業との関係に応じて試験免除となることがあります。

特定技能「宿泊」を受け入れるホテル・旅館側の要件

・旅館業法上の「旅館・ホテル営業」の許可を受けている
・風俗営業法上の一定の施設に該当しない
・特定技能外国人に風俗営業法上の「接待」を行わせない
・外国人を直接雇用する
・適正な特定技能雇用契約を締結する
・宿泊分野特定技能協議会の構成員となる
・1号の場合は支援体制を確保する
・労働関係法令、社会保険関係法令等を遵守する

宿泊分野は派遣不可

特定技能で派遣形態が認められているのは、現在、農業分野と漁業分野です。宿泊分野ではホテル・旅館と外国人本人が直接雇用契約を締結する必要があります。

協議会は申請前に確認

現在は、初めて特定技能外国人を受け入れる場合でも、地方出入国在留管理局への在留諸申請時に宿泊分野特定技能協議会の構成員であることを明らかにする書類が必要です。以前の「入国後に加入すればよい」という古い情報には注意してください。

特定技能1号では外国人への支援が必要

技人国には特定技能制度上の支援計画作成義務はありませんが、特定技能1号を受け入れるホテル・旅館は、1号特定技能外国人支援計画を作成し、必要な支援を実施します。

・事前ガイダンス
・出入国時の送迎
・住居確保・生活契約の支援
・生活オリエンテーション
・公的手続等への同行・補助
・日本語学習機会の提供
・相談・苦情対応
・日本人との交流促進
・一定の場合の転職支援
・定期面談・必要な通報

自社で支援体制を整えられない場合は、支援計画の全部を登録支援機関へ委託することができます。

山形県で登録支援機関をお探しの企業様はこちら

長期雇用なら在留期間と将来のキャリアも確認

技人国

在留期間は5年・3年・1年・3月。更新回数に一律の上限はありません。仕事内容・雇用状況等の要件を満たし更新が許可されれば継続就労できます。

特定技能1号

原則として通算5年以内です。宿泊分野は特定技能2号の対象となっており、要件を満たして2号へ移行すれば更新回数に一律の上限がなくなります。

宿泊分野の特定技能2号

2号では、宿泊分野特定技能2号評価試験への合格に加え、複数の従業員を指導しながらフロント・企画広報・接客・レストランサービス等の宿泊サービス業務に従事した実務経験が求められます。将来2号を目指す場合は、1号の段階からリーダー・指導者としてのキャリア形成も意識するとよいでしょう。

どちらを選ぶ?仕事内容別の目安

技人国が合いやすい例

✓ 外国人宿泊客への通訳が中心
✓ 海外旅行会社との営業・交渉
✓ インバウンド向けプランの企画
✓ 海外市場の調査・マーケティング
✓ 多言語広報・SNS運用
✓ 本人の大学・専門学校の専攻を生かす専門業務

特定技能「宿泊」が合いやすい例

✓ チェックイン・チェックアウト
✓ 館内・観光案内
✓ 宿泊客への接客
✓ レストランサービス
✓ フロントと接客を幅広く兼務
✓ 現場スタッフから将来のリーダーへ育成したい

具体例|こんな仕事内容ならどちら?

例1|海外営業・通訳・企画が中心

海外旅行会社への営業、外国人宿泊客への通訳、インバウンド向けプラン企画、外国語SNS運用が中心。
→ 技人国を検討しやすい仕事内容です。

例2|フロント・接客・レストランを幅広く担当

チェックイン、館内案内、宿泊客対応、レストランサービス等を部署横断的に担当。
→ 特定技能「宿泊」を検討しやすい仕事内容です。

例3|客室清掃だけを担当

客室清掃、浴室清掃、ベッドメイキング、アメニティ補充が勤務の中心。
→ 技人国には適しません。特定技能「宿泊」でも清掃のみの雇用は注意が必要で、ビルクリーニング分野等を検討します。

ホテル・旅館の外国人採用でよくある失敗

①「フロント」という職種名だけで技人国にする
→ 実際の具体的業務で判断します。

② N2を持っていれば技人国が取れると思う
→ N2は言語能力の資料であり、学歴・職歴や業務の専門性を満たすこととは別です。

③ 大卒ならホテル内のどの仕事でもできると思う
→ 学歴があっても清掃・配膳等を主業務にはできません。

④ 特定技能なら清掃だけを任せられると思う
→ 清掃は宿泊分野では付随的な関連業務です。

⑤ 特定技能外国人を派遣で受け入れようとする
→ 宿泊分野は直接雇用です。

⑥ 許可後に仕事内容を大きく変える
→ 申請時の仕事内容と実際の働き方を一致させることが重要です。

内定を出す前に確認したい7項目

✓ 外国人に任せる具体的な仕事内容
✓ 業務ごとのおおよその割合
✓ 外国人本人の大学・専門学校の専攻
✓ 実務経験・職歴
✓ 日本語・外国語能力
✓ 特定技能の場合の技能試験・日本語試験
✓ ホテル・旅館側の営業許可・協議会・支援体制

外国人へ内定を出す前に在留資格を確認

予定している仕事内容・本人の学歴や試験結果を確認し、技人国と特定技能のどちらが適切か整理します。

ホテル・旅館の外国人採用を相談する

採用から就労開始までの流れ

STEP1 仕事内容を具体化

STEP2 技人国・特定技能等から適切な在留資格を判断

STEP3 外国人本人の学歴・職歴・試験等を確認

STEP4 雇用条件を決定・契約

STEP5 特定技能なら協議会・支援計画等を準備

STEP6 在留資格認定証明書交付申請または在留資格変更許可申請

STEP7 許可後に対象業務で勤務開始

ホテル・旅館の外国人雇用でよくある質問

Q.ホテルのフロントなら技人国と特定技能のどちらですか?

職種名だけでは判断できません。外国語通訳・海外営業・マーケティング等の専門業務が中心なら技人国、一般的なフロント・接客・レストランサービス等を幅広く担当するなら特定技能「宿泊」が合う場合があります。

Q.技人国のホテルフロントにはN2が必要ですか?

技人国全員にN2が一律必須という制度ではありません。ただし2026年4月15日以降、カテゴリー3・4でホテルフロント等の言語能力を主に使う対人業務に従事する申請では、業務使用言語についてCEFR・B2相当の証明が求められます。日本語ではJLPT N2以上が代表的な証明方法の一つです。

Q.技人国で配膳や客室清掃をさせられますか?

配膳や清掃を主な仕事にすることはできません。専門業務に従事する中で一時的・付随的に行う場合はありますが、実際の勤務の中心が単純業務にならないよう注意します。

Q.特定技能なら客室清掃だけで雇えますか?

宿泊分野では客室清掃・ベッドメイキング等は関連業務として付随的に従事できます。清掃だけを主業務にする場合は、ビルクリーニング分野等を検討します。

Q.特定技能外国人を派遣会社から受け入れられますか?

宿泊分野では認められていません。ホテル・旅館が特定技能外国人と直接雇用契約を締結する必要があります。

Q.特定技能「宿泊」でレストランだけ担当できますか?

入管庁Q&Aでは、宿泊分野の技能は複数の宿泊サービス業務を対象としているため、基本的には一業務だけではなく、フロント・企画広報・接客・レストランサービス等へ幅広く従事する必要があるとされています。

Q.特定技能1号から技人国へ変更できますか?

技人国の学歴・職歴要件を満たし、新しい仕事内容が技人国に該当する専門業務であれば変更を検討できます。特定技能としての勤務経験だけで自動的に技人国へ変更できるわけではありません。

Q.宿泊分野で特定技能2号を目指せますか?

宿泊分野は特定技能2号の対象です。2号評価試験と、複数の従業員を指導しながら宿泊サービス業務に従事した実務経験等の要件を確認します。

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山形県のホテル・温泉旅館で外国人雇用をご検討の企業様へ

仕事内容の確認から在留資格申請・登録支援まで

川越政伸行政書士事務所では、ホテル・温泉旅館における外国人雇用について、技人国・特定技能「宿泊」の在留資格手続きをサポートしています。

・技人国と特定技能のどちらが適切か分からない
・フロント業務が技人国に該当するか確認したい
・N2・CEFR B2の扱いを確認したい
・接客や配膳を含めて外国人を採用したい
・外国人の学歴と仕事内容の関連性を確認したい
・特定技能「宿泊」を初めて受け入れたい
・海外から外国人スタッフを呼びたい
・留学生を卒業後に採用したい
・登録支援機関へ支援を委託したい

ホテル・旅館の外国人雇用について相談する

まとめ|「取得しやすい方」ではなく「実際の仕事内容」で選ぶ

ホテル・旅館で外国人を雇用する場合、技人国と特定技能「宿泊」では認められる仕事内容や外国人本人の要件が異なります。

外国語通訳・海外営業・企画・マーケティング等の専門業務が中心なら技人国、フロント・接客・レストランサービス等の宿泊サービスを幅広く担当するなら特定技能「宿泊」を検討しやすくなります。

最も避けたいのは、在留資格を先に決めてから仕事内容を合わせることです。外国人へ内定を出す前に、実際に担当してもらう仕事、業務割合、本人の学歴・職歴・日本語能力・試験合格状況を確認し、適切な在留資格を選ぶことが重要です。

ホテル・旅館で外国人を採用する前にご相談ください

予定している仕事内容を確認し、技人国・特定技能のどちらが適切か、必要な在留資格手続きを整理します。

お問い合わせはこちら

川越政伸行政書士事務所
申請取次行政書士・登録支援機関

2026-08-09 12:30:00

山形県のホテル・旅館で外国人雇用のメリット7選|人手不足とインバウンド対策

ホテル・温泉旅館の人手不足・インバウンド対応をお考えの企業様へ

ホテル・旅館で外国人を雇用する7つのメリット
人手不足・インバウンド対策を解説【2026年】

外国人スタッフの採用は、単なる人員補充だけではありません。
外国語対応・サービス改善・海外向け発信・将来の人材育成まで、宿泊施設で期待できる効果を解説します。

外国人を雇用した宿泊施設の理由

73.1%

日本人だけでは人手不足になるため

外国人を雇用した宿泊施設の理由

63.1%

外国語対応の必要性が高まったため

2025年 訪日外客数

4,268万人超

年間過去最多を更新

ホテル・旅館では、フロント、予約受付、レストランサービス、接客、企画・広報など、施設運営を支えるさまざまな人材が必要です。

しかし、求人を出しても応募が集まらない、繁忙期に必要なスタッフを確保できない、外国人宿泊客への対応が追いつかないなど、人材確保とインバウンド対応を同時に課題として抱える施設も少なくありません。

その解決策の一つが外国人スタッフの採用です。外国人雇用には、人員確保だけでなく、語学力・文化理解・海外目線を宿泊サービスに生かせるメリットがあります。元原稿でも、人手不足・外国語対応・サービス改善・海外発信・人材育成まで幅広いメリットが整理されていました。

ホテル・旅館で外国人を雇用する7つのメリット

① 人手不足対策になる
② 外国語対応を強化できる
③ 外国人宿泊客の満足度向上につながる
④ 海外の文化・習慣をサービスへ生かせる
⑤ 職場に新しい視点が生まれる
⑥ 海外向け情報発信を強化できる
⑦ 将来のリーダー・中心スタッフを育成できる

ただし「外国人を採用すれば人手不足がすぐ解消する」わけではありません

在留資格の確認、仕事内容の整理、日本語・研修、住居・通勤、生活面の相談体制などを準備し、長く働いてもらえる職場をつくることが重要です。

ホテル・旅館の外国人雇用について相談する

なぜ今、ホテル・旅館で外国人雇用が注目されている?

観光庁は、宿泊業の人手不足解消を重要な課題として位置付けています。外国人を現在または過去に雇用した宿泊施設への調査では、外国人を雇用した理由として「日本人の雇用だけでは人手不足に陥る」73.1%が最多でした。

次いで、「宿泊客の多様化による外国語対応の必要性向上」63.1%となっています。

さらに訪日外客数は
2025年:42,683,600人(年間過去最多)
2026年1~6月:21,084,800人
となっており、地方の温泉旅館や観光ホテルにとっても外国人宿泊客への対応は重要性を増しています。

外国人スタッフの採用は、宿泊業が抱える「人手不足」と「インバウンド対応」という二つの課題へ同時に取り組める方法の一つです。

メリット1|採用対象を広げ、人手不足対策につながる

ホテル・旅館では、次のような幅広い仕事があります。

・フロント・予約受付
・チェックイン、チェックアウト
・館内・観光案内
・レストランサービス
・宴会場での接客
・企画・広報
・海外向け営業
・通訳・翻訳
・宿泊サービスに関連する業務

日本人採用だけでは人員確保が難しい施設でも、外国人材まで採用対象を広げることで、人材確保の選択肢を増やすことができます。

人員体制を整えられれば、既存スタッフの負担軽減だけでなく、客室稼働、レストラン営業、団体客の受入れなど、施設全体の運営を安定させることにもつながります。

メリット2|外国語で宿泊客へ対応できる

外国人スタッフの強みの一つが、母国語や外国語を生かした宿泊客対応です。

予約・フロント

外国語での予約問い合わせ、チェックイン、館内設備の説明

温泉・館内案内

大浴場の利用方法、浴衣、館内ルール等の案内

食事・アレルギー

料理内容、食材、アレルギー等についての説明

緊急時

災害、病院、交通トラブルなどの情報伝達

同じ言語を話せるスタッフがいることで、外国人宿泊客が困り事や希望を伝えやすくなり、より丁寧な対応を行いやすくなります。

メリット3|外国人宿泊客の満足度向上につながる

外国人スタッフは言葉の通訳だけでなく、外国人旅行者が日本の宿泊施設で「何が分かりにくいか」を気付きやすいことがあります。

外国人旅行者には分かりにくいことがある例
・温泉・大浴場の利用方法
・浴衣の着方
・靴を脱ぐ場所
・布団の利用方法
・食事時間・提供方法
・館内マナー
・送迎バスの利用方法

外国人スタッフの意見を多言語案内や説明資料へ反映すれば、宿泊客が施設を利用しやすくなり、質問やトラブルの減少、口コミ・再訪意向の改善につながる可能性があります。

メリット4|海外の文化・宗教・食習慣をサービスへ生かせる

外国人旅行者への対応では、外国語だけでなく、文化、宗教、食生活などへの理解も大切です。

・宗教上避ける食材
・ハラール、ベジタリアン等への配慮
・礼拝等への配慮
・国や地域ごとの食事の好み
・接客に対する受け止め方の違い
・海外旅行者が重視する設備・サービス

観光庁調査でも、外国人雇用の理由として、言語以外の風習・文化、宗教、ハラール、嗜好等の専門的知見の獲得が挙げられています。外国人スタッフの意見は、より多様な宿泊客に選ばれる施設づくりの参考になります。

メリット5|職場に新しい視点が生まれる

外国人スタッフは、日本人スタッフとは異なる教育・文化・職務経験を持っています。外国人を受け入れることで、これまで「当たり前」としていた業務を見直すきっかけになります。

・館内表示をイラスト中心にする
・接客マニュアルを簡潔にする
・写真・動画を使った研修を作る
・外国人向け宿泊プランを企画する
・多言語の館内案内ページを整える
・業務手順を標準化する

外国人にも分かりやすいマニュアルや教育方法を作ると、新しく入社した日本人スタッフにも説明しやすくなり、施設全体の人材育成・業務標準化につながる場合があります。

メリット6|海外向けの情報発信を強化できる

外国人旅行者が宿泊先を選ぶ際には、公式サイト、予約サイト、SNS、動画、口コミ等が重要な情報源になります。

・外国語ホームページの作成・改善
・SNS投稿の翻訳・企画
・海外向け動画の制作
・外国人目線での写真選定
・海外旅行会社との連絡・営業
・外国語での問い合わせ対応
・海外口コミの確認
・国・地域別の宿泊プラン企画

単純に日本語を翻訳するだけではなく、外国人スタッフの視点を取り入れながら、温泉、雪、料理、自然、伝統文化など地域の魅力を海外へ伝えることで、新しい宿泊客の獲得につながる可能性があります。

メリット7|将来のリーダー・中心スタッフを育成できる

外国人スタッフを「不足している人数を埋める人材」としてだけでなく、長期的な人材として育成することも大切です。

観光庁の宿泊施設調査では、外国人スタッフについて「就業態度に好感が持てる」71.1%、「接客姿勢に好感が持てる」56.6%、「継続的な就業意向がある」51.0%という回答がありました。

経験を積んだ外国人スタッフには、例えば次のような役割が考えられます。

・新しく採用した外国人への業務指導
・日本人と外国人スタッフの橋渡し
・外国人宿泊客対応の責任者
・海外旅行会社との連絡担当
・多言語マニュアル作成
・インバウンド企画担当
・フロント・レストラン等のリーダー

評価基準、昇給、役職、習得すべき業務を明確にし、本人が将来のキャリアを描ける環境をつくることが定着につながります。

外国人雇用は日本人スタッフにもメリットがあります

外国人へ仕事を教えるためには、「見て覚える」「いつものように」「適当にやっておいて」といった曖昧な指示を見直し、業務を言語化する必要があります。

・業務マニュアルが整う
・指示が明確になる
・新人教育の方法を統一できる
・不要な業務を見直せる
・写真・動画を使った教育が進む
・チーム内のコミュニケーションを見直せる

結果として、外国人だけでなく、日本人の新入社員やアルバイトにも仕事を教えやすい職場へ変わる可能性があります。

メリットだけではない|外国人雇用の課題も確認

外国人雇用には多くのメリットがありますが、準備せずに採用すると定着しない原因になることがあります。

観光庁調査で多かった課題

・在留資格許可申請への対応が難しい:32.5%
・言語が通じにくく、業務指示が難しい:32.5%
・長期就労・転職退職への不安:31.7%
・外国人向けマニュアル・研修整備:24.1%
・住居等の生活支援:21.3%

また、宿泊業で働く外国人への調査では、19.4%が「日本語の勉強を助けてほしい」と回答しています。

在留資格、日本語、住居、仕事の教え方、キャリアなどを採用前から準備することで、これらの課題を軽減しやすくなります。

ホテル・旅館で外国人を雇用するときの主な在留資格

特定技能「宿泊」

フロント、企画・広報、接客、レストランサービス等の宿泊サービス業務が対象です。宿泊分野では直接雇用が必要で、1号では支援計画・支援体制も必要です。

技術・人文知識・国際業務

外国語を使う専門的なフロント、通訳、海外営業、企画、広報、マーケティング、経理等が対象になる可能性があります。学歴・職歴と仕事内容の関係を確認します。客室清掃・食器洗い・単純な配膳等を主業務にすることは適切ではありません。

永住者・定住者・日本人の配偶者等

就労活動に大きな制限がない身分系在留資格であれば、フロント、接客、配膳、清掃等の幅広い業務に従事できます。

留学・家族滞在

資格外活動許可を受けている場合、許可された時間・活動範囲内でアルバイトとして雇用できます。正社員として就労する場合は、仕事内容に合う在留資格への変更を検討します。

外国人なら誰でもホテル内のすべての仕事を担当できるわけではありません。
「フロントスタッフ」「旅館スタッフ」という職種名ではなく、実際に任せる仕事内容と在留資格を一致させることが重要です。

外国人雇用のメリットを生かす5つのポイント

1.採用前に仕事内容を明確にする

「ホテル業務全般」ではなく、フロント、予約、接客、配膳、企画、外国語対応など具体的に整理します。

2.写真・動画を使った分かりやすいマニュアルを作る

専門用語や日本語の長文だけではなく、写真、動画、イラスト、翻訳等を活用します。

3.日本語学習を支援する

接客用語、電話対応、緊急時の日本語等を継続して学べる環境をつくります。

4.生活面の相談体制を整える

地方の温泉旅館では、住居・通勤手段・買物・病院等も定着に大きく影響します。相談先を明確にしておきます。

5.公平な評価・昇給・キャリアを示す

どの業務を習得すれば評価・昇給につながるのか、将来どの役職を目指せるのかを分かりやすくします。

外国人へ内定を出す前のチェックリスト

✓ 外国人に任せる仕事内容を具体化した
✓ 在留カード・現在の在留資格を確認した
✓ 学歴・職歴・試験合格状況を確認した
✓ 予定業務が在留資格の範囲に合っている
✓ 給与・勤務時間・休日等の雇用条件を整理した
✓ 日本語でどの程度業務ができるか確認した
✓ 住居・通勤方法を確認した
✓ 入社後の教育担当者を決めた
✓ 相談・生活支援体制を検討した
✓ 特定技能なら宿泊分野の受入れ要件・支援体制を確認した

外国人へ内定を出す前に、在留資格と仕事内容を確認

「フロントで採用したい」「接客・配膳も任せたい」など、予定している働き方から適切な在留資格を整理します。

外国人採用について相談する

ホテル・旅館の外国人雇用でよくある質問

Q.外国人を雇えば、すぐに人手不足を解消できますか?

採用対象を広げられるため、人手不足対策の一つになります。ただし、在留資格申請、入社準備、日本語・研修等が必要です。中長期的に育成・定着させる視点が大切です。

Q.外国人スタッフにはホテル内のどの仕事でも任せられますか?

いいえ。在留資格によって認められる仕事内容が異なります。例えば技人国と特定技能「宿泊」では、担当できる業務の考え方が異なります。

Q.外国人をフロントで雇うメリットは?

外国人宿泊客への外国語対応、館内・観光案内、海外向け予約対応等を強化できます。また、外国人旅行者の視点から案内表示やサービス改善について意見を得られることもあります。

Q.外国人スタッフを雇うと日本人スタッフの負担が増えませんか?

入社直後は教育・生活支援等で一時的に負担が増える場合があります。一方、マニュアル・教育体制が整い、外国人が業務を習得すれば、既存スタッフの負担軽減につながる可能性があります。

Q.小規模な温泉旅館でも外国人を雇用できますか?

施設規模だけで雇用できないと決まるわけではありません。在留資格ごとの要件、雇用条件、仕事内容、支援体制等を確認します。地方では住居・自動車等の通勤手段も重要です。

特定技能外国人を受け入れるホテル・旅館の方へ

特定技能1号では、外国人への生活・就労支援が必要です。自社で支援体制を整えることが難しい場合は、登録支援機関への委託を検討できます。

山形県の登録支援機関サービスを見る

山形県のホテル・温泉旅館で外国人採用をご検討の企業様へ

仕事内容の確認から在留資格申請・登録支援まで

川越政伸行政書士事務所では、ホテル・温泉旅館における外国人雇用についてご相談を承っています。

・外国人を初めて採用したい
・フロント・接客スタッフが不足している
・外国人宿泊客への対応を強化したい
・技人国と特定技能のどちらが適切か分からない
・外国人の学歴・職歴と仕事内容を確認したい
・海外から外国人スタッフを呼びたい
・留学生を卒業後に採用したい
・特定技能「宿泊」を受け入れたい
・登録支援機関へ支援を委託したい

ホテル・旅館の外国人雇用について相談する

まとめ|外国人雇用は「人員補充」だけで終わらせない

ホテル・旅館で外国人を雇用するメリットは、人手不足対策だけではありません。外国語対応、インバウンドサービスの改善、多文化対応、海外向け情報発信、人材育成など、施設運営全体へ生かせる可能性があります。

一方で、外国人本人が担当できる仕事は在留資格によって異なり、入社後の日本語教育、業務研修、生活支援、キャリア形成も定着に影響します。

「外国人を採用してから仕事内容を決める」のではなく、内定前に仕事内容・在留資格・本人の経歴・日本語能力・受入れ体制を確認することが、外国人雇用のメリットを最大限に生かすための第一歩です。

ホテル・旅館で外国人を採用したい企業様へ

仕事内容に合う在留資格の確認から、申請手続き、特定技能外国人の登録支援までまとめてご相談いただけます。

お問い合わせはこちら

川越政伸行政書士事務所
申請取次行政書士・登録支援機関

2026-08-09 12:00:00

山形県のホテル・温泉旅館で外国人を雇用するには?技人国とN2要件を解説

ホテル・温泉旅館で外国人を「技人国」で採用する企業様へ

ホテル・旅館の技人国ビザにN2は必要?
2026年のCEFR B2要件と例外を解説

フロント・予約対応・通訳・接客でN2が必要になるケース、
N2以外の証明方法、更新申請、特定技能「宿泊」との違いまで行政書士が解説します。

まず結論|技人国=全員N2必須ではありません

✓ 「技術・人文知識・国際業務」全体に一律のN2要件があるわけではありません。
✓ ただし、2026年4月15日以降、カテゴリー3・4の一定の申請では言語能力資料が追加されています
✓ ホテルフロントなど、主に言語能力を使う対人業務では業務使用言語のCEFR B2相当の証明が必要になる場合があります
✓ 日本語ではJLPT N2以上が代表的な証明方法です
✓ BJT400点以上、日本の大学・一定の専門学校修了など、N2以外の方法でB2相当とみなされる場合もあります
✓ N2があっても、客室清掃・ベッドメイキング・単純な配膳が主業務なら技人国に適するとは限りません

ホテル・旅館で外国人を採用する際、「フロントで働くならJLPT N2が必要なのか」という相談が増えています。

2026年4月15日に出入国在留管理庁が「技術・人文知識・国際業務」の取扱いを明確化したことで、「全員N2が必要」という理解も、「技人国には日本語要件が一切ない」という理解も正確ではありません。

重要なのは、勤務先のカテゴリー、申請の種類、実際の仕事内容、業務で主に使用する言語を確認することです。

「N2がない外国人へ内定を出してよいか分からない」というホテル・旅館の方へ

日本語資格だけで判断せず、本人の学歴・職歴、担当予定業務、使用言語、企業カテゴリーを確認したうえで、技人国で申請できるか整理します。

ホテル・旅館の技人国採用について相談する

「技術・人文知識・国際業務」とは?

「技術・人文知識・国際業務」は、大学・専門学校等で学んだ知識や、一定の実務経験を生かし、専門的・国際的な業務に従事する外国人を対象とする在留資格です。

ホテル・旅館で技人国の対象になり得る業務例

・外国語を使用したフロント・予約対応
・外国人宿泊客への通訳・案内
・海外旅行会社との営業・連絡調整
・インバウンド向け宿泊プランの企画
・海外市場の調査・マーケティング
・外国語による広報・SNS運用
・多言語ホームページの企画・制作
・経理、人事、総務等の専門業務

「フロントスタッフ」「総合職」という職種名だけで技人国になるわけではありません。
本人の学歴・職歴と仕事内容の関連性や、実際の業務が技人国に該当する専門的な内容かどうかを確認します。

技人国ビザではN2が必須?

技人国を取得する外国人全員に、JLPT N2が一律に義務付けられているわけではありません。

例えば、業務内容によっては次のような仕事で、N2を取得していないことだけを理由に直ちに申請できなくなるわけではありません。

・経理・財務
・システム開発
・海外向けマーケティング
・宿泊プランの企画
・外国語を中心に使用する海外営業
・デザイン・ウェブ制作

一方、2026年4月15日以降は、一定の企業・申請で、主に言語能力を用いて対人業務等に従事する場合の言語能力資料が明確に追加されています。

2026年4月15日から何が変わった?

カテゴリー3・4の一定の申請で「CEFR B2相当」の言語能力証明が追加

2026年4月15日以降の申請から、カテゴリー3または4に該当する場合、主に言語能力を用いて対人業務等に従事するときは、業務上使用する言語についてCEFR B2相当の言語能力を有することを証明する資料の提出が必要になります。

出入国在留管理庁は、対象となる業務例として翻訳・通訳やホテルフロント等の接客を挙げています。

新規採用で特に確認したい申請
・在留資格認定証明書交付申請
・在留資格変更許可申請
・在留資格取得許可申請

また、現在すでに技人国で在留している場合でも、転職や業務変更によって新たに言語能力を用いる対人業務を主に担当する場合には、更新申請時に言語能力資料が必要になる場合があります。

出入国在留管理庁「技術・人文知識・国際業務」の最新提出書類を確認する

ホテル・旅館でN2等の言語能力証明が重要になるケース

例えば、ホテル・旅館で次のような日本語を使った対人業務を中心に担当する場合は、言語能力資料の確認が重要です。

フロント

日本語によるチェックイン・チェックアウト、館内説明、宿泊客対応

予約対応

日本語による電話・メール予約、変更・キャンセル対応

案内・接客

観光・交通案内、宿泊客への説明、苦情・トラブル対応

通訳

外国人宿泊客と日本人スタッフ・取引先等の間での通訳

業務で主に日本語を使用する場合、CEFR B2相当の日本語能力を示す代表的な方法がJLPT N2以上です。

N2がなくてもCEFR B2相当と扱われる場合があります

CEFR B2相当の日本語能力を示す方法は、JLPT N2だけではありません。

方法 取扱い
JLPT N2以上 B2相当の日本語能力を有するものとみなされる
BJT 400点以上 B2相当として扱われる
中長期在留者として20年以上日本に在留 B2相当の日本語能力を有するものとみなされる
日本の大学を卒業 B2相当として扱われる
日本の高等専門学校を卒業 B2相当として扱われる
日本の専修学校の専門課程・専攻科を修了 B2相当として扱われる
日本の義務教育を修了し、日本の高校を卒業 B2相当として扱われる

「N2を持っていない=採用できない」ではありません。
日本での学歴等によりB2相当とみなされる場合があるため、採用予定者の学歴・在留歴まで確認しましょう。

日本語学校卒業ならN2は不要?

日本語学校を卒業したことだけで、当然にCEFR B2相当とみなされるわけではありません。

現在、入管庁がB2相当とみなす日本の教育機関として示しているのは、大学、高等専門学校、専修学校の専門課程・専攻科等です。

「専門学校を卒業した」と聞いた場合も、学校名だけでなく、どの課程を修了したのか、専門士等の称号があるかまで確認することが重要です。

英語・中国語など外国語対応が中心なら日本語N2は不要?

今回の取扱いで確認されるのは、単純に「日本語能力」だけではなく、業務上使用する言語です。

例えば、海外旅行会社との商談や外国人宿泊客への英語対応が中心であれば、英語等の能力をどのように示すかが問題になる場合があります。

採用前に整理するポイント
・どの言語を使用するのか
・誰に対して使用するのか
・どの業務で使用するのか
・日本語を使う業務の割合
・外国語を使う業務の割合
・電話・メール・対面のどこで使用するか

「外国人宿泊客の担当だから日本語は一切使わない」と単純に判断せず、日本人スタッフとの連絡や日本語予約対応も含めて、実際の働き方を具体化することが大切です。

カテゴリー3・4のホテル・旅館は特に確認

技人国の在留申請では、所属機関の規模・実績等に応じてカテゴリーが分かれ、提出書類が異なります。

カテゴリー 代表的なイメージ
1 上場企業、国・地方公共団体等
2 一定の要件を満たす企業・団体等
3 前年分の法定調書合計表を提出している企業・個人のうちカテゴリー2等を除くもの
4 カテゴリー1~3等に該当しない企業・個人、新設企業等

一般的な中小規模のホテル・旅館ではカテゴリー3、新設法人等ではカテゴリー4に該当することがあります。

カテゴリーだけを見て採用可否を判断しないことも重要です。
カテゴリー1・2の場合でも、申請内容によって言語能力資料等を追加で求められることがあります。実際の仕事内容と本人の言語能力は採用前に確認しておきましょう。

N2があれば必ず技人国が許可されるわけではありません

JLPT N2は、あくまで言語能力を確認するための資料です。

技人国の審査では、日本語能力以外にも次のような点が重要です。

・本人の学歴・職歴
・大学・専門学校の専攻内容
・専攻と仕事内容との関連性
・担当業務の専門性
・実際の専門業務の量
・雇用契約の内容
・日本人と同等以上の報酬
・企業の事業内容
・外国語を必要とする業務量
・継続して専門業務を行える事業規模

N2を持っていても「ホテル業務なら何でもできる」わけではありません。
日本語能力と、技人国で認められる仕事内容は別の問題です。

フロント採用でも、実際の仕事が清掃・配膳中心なら注意

出入国在留管理庁は、ホテル・旅館での技人国について許可・不許可事例を公表しています。

例えば、フロントスタッフとして採用するとしながら、実際には次のような仕事が中心となるケースは注意が必要です。

・客室清掃
・ベッドメイキング
・館内清掃
・食器洗い
・料理の配膳
・荷物運搬
・駐車場への誘導

入管庁の不許可事例には、ホテルで予約管理・通訳を行うフロントスタッフとして申請しながら、配膳・客室清掃等の実務研修が長期化していたケースも示されています。

求人票や雇用契約書の職種名ではなく、実際にどの仕事を、どのくらいの割合で担当するのかを確認しましょう。

現在技人国で働いている外国人の更新にも影響する?

在留期間更新許可申請については、以前から継続して同様の業務内容に従事している場合、言語能力を証明する資料の提出を要しない取扱いが示されています。

ただし、次の場合は改めて確認が必要です。
・別のホテル・旅館へ転職した
・バックオフィスからフロントへ異動した
・業務内容が大きく変更された
・新たに通訳・接客を主業務とする
・申請時と実際の仕事内容が異なる

また、継続業務であっても審査上必要と判断された場合には、追加資料を求められることがあります。

技人国が難しい場合は特定技能「宿泊」も検討

ホテル・旅館の現場で、フロント、接客、レストランサービス等を幅広く担当してもらいたい場合は、特定技能「宿泊」が仕事内容に合うことがあります。

比較 技人国 特定技能「宿泊」
仕事 専門知識・外国文化に基づく業務 フロント、企画・広報、接客、レストランサービス等
学歴 関連する大学等の学歴・一定の実務経験等 大学卒業は必須ではない
日本語 一律N2ではない。一定の言語対人業務ではB2相当資料を確認 原則JFT-BasicまたはJLPT N4以上等
清掃・配膳 単純業務を主業務にはできない レストランサービスは対象。清掃等は関連業務として付随的に可能
支援 特定技能制度上の支援計画は不要 1号は支援計画・支援が必要

ホテル・旅館の外国人雇用|技人国と特定技能「宿泊」の違いを詳しく比較

宿泊分野の特定技能|仕事内容・取得要件・企業側の受入れ条件

ホテル・旅館が内定前に確認したい7項目

✓ JLPT・BJT等の言語資格
✓ 日本での大学・専門学校等の学歴
✓ 海外を含む大学・専門学校の専攻
✓ 過去の実務経験
✓ 実際に担当してもらう仕事内容
✓ 日本語・外国語を使用する業務割合
✓ 自社がどの申請カテゴリーに該当するか

N2の有無だけで採用可否を決めないことが重要です

本人の学歴・職歴、仕事内容、使用言語、企業カテゴリーまで確認し、技人国で申請できるか整理します。

外国人へ内定を出す前に相談する

ホテル・旅館の技人国とN2についてよくある質問

Q.ホテルのフロントで働く外国人は必ずN2が必要ですか?

すべてのケースでN2が一律必須というわけではありません。ただし、カテゴリー3・4の一定の申請で、日本語を主に使うフロント・接客等に従事する場合は、CEFR B2相当の言語能力資料が必要になります。N2以上はその代表的な証明方法です。

Q.N3では申請できませんか?

N3だけでは、今回示されているB2相当の日本語能力を証明する方法には当たりません。ただし、日本の大学・一定の専門学校修了等、別の条件でB2相当とみなされる場合があります。

Q.日本の専門学校を卒業していればN2は不要ですか?

日本の専修学校の専門課程または専攻科を修了している場合は、B2相当の日本語能力を有するものとみなされる取扱いがあります。日本語学校の修了とは区別して確認します。

Q.N2があれば客室清掃や配膳も担当できますか?

N2の有無と技人国で認められる仕事内容は別です。客室清掃・ベッドメイキング・単純な配膳等を主業務として技人国で働くことは適切ではありません。

Q.英語で外国人宿泊客を担当する場合も日本語N2が必要ですか?

確認されるのは「業務上使用する言語」です。英語等を主に使用する業務なら、その外国語能力が問題になる場合があります。ただし、日本語の電話・予約・社内調整等も主な業務に含まれる場合は日本語能力も確認しておく必要があります。

Q.現在技人国でフロント勤務しています。更新でもN2資料が必要ですか?

以前から継続して同様の業務内容に従事している場合は、更新時に言語能力資料の提出を要しない取扱いがあります。ただし、転職・業務変更がある場合や、審査上必要な場合は提出を求められることがあります。

Q.N2がなく、技人国が難しい場合は特定技能「宿泊」にできますか?

特定技能「宿泊」の本人要件・企業側要件を満たし、予定する仕事内容が宿泊分野の対象業務であれば検討できます。技人国とは学歴・仕事内容・支援義務等が異なるため、採用前に比較します。

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川越政伸行政書士事務所では、ホテル・温泉旅館における外国人採用について、技人国・特定技能「宿泊」の在留資格手続きをご相談いただけます。

・N2がない外国人を採用できるか確認したい
・フロント業務が技人国に該当するか知りたい
・日本の専門学校卒業者を採用したい
・学歴と仕事内容の関連性を確認したい
・自社のカテゴリーを確認したい
・技人国と特定技能のどちらが適切か分からない
・海外から外国人スタッフを呼びたい
・留学生を卒業後に正社員採用したい
・在留資格変更・認定申請を依頼したい

ホテル・旅館の外国人採用について相談する

まとめ|「N2があるか」だけで技人国を判断しない

ホテル・旅館で「技術・人文知識・国際業務」により外国人を雇用する場合、外国人全員にJLPT N2が一律必須というわけではありません。

ただし、2026年4月15日以降、カテゴリー3・4の一定の申請で、ホテルフロント・通訳・接客等の主に言語能力を用いる対人業務に従事する場合は、業務上使用する言語についてCEFR B2相当の能力を示す資料が必要になります。

さらに、N2等の言語能力とは別に、本人の学歴・職歴、専攻と仕事内容の関連性、専門業務の内容・量、給与、勤務先の事業内容なども確認されます。外国人へ内定を出す前に、予定する仕事内容と本人の経歴をセットで確認することが重要です。

「N2がないけれど採用したい」というホテル・旅館の方へ

日本語資格だけでなく、学歴・職歴・仕事内容・企業カテゴリーを確認して、技人国で申請できるか整理します。

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川越政伸行政書士事務所
申請取次行政書士・登録支援機関

2026-08-08 09:30:00

温泉旅館・ホテルで外国人を雇用するには?在留資格と特定技能を解説

ホテル・温泉旅館で外国人採用を検討している企業様へ

温泉旅館・ホテルで外国人を雇用するには?
在留資格と採用時の注意点を解説【2026年】

特定技能「宿泊」・技人国・特定活動46号・留学生アルバイトまで、
任せられる仕事内容と採用前に確認すべきポイントを行政書士が解説します。

ホテル・旅館からよくあるご相談

「外国人なら誰でもホテルで働けますか?」
「フロント・接客・配膳・客室清掃はどこまで任せられますか?」
「特定技能『宿泊』なら客室清掃だけでも大丈夫?」
「技人国でホテルのフロントスタッフを採用できますか?」
「留学生を卒業後に正社員として採用したい」
「特定活動46号なら接客もできますか?」
「特定技能外国人の支援は登録支援機関へ委託できますか?」

温泉旅館・ホテルでも外国人を正社員、契約社員、アルバイト等として雇用できます。

ただし、外国人は在留資格によって日本で行える仕事の範囲が異なります。採用したい外国人が持っている在留資格と、実際に担当してもらう仕事内容が一致していることが重要です。

そのため、外国人へ内定を出す前に「フロント」「旅館スタッフ」といった職種名だけで判断せず、どの部署で、何を、どの程度の割合で担当してもらうのかを具体的に整理しましょう。

まず確認|ホテル・旅館で検討される主な在留資格

① 特定技能「宿泊」
→ フロント・企画広報・接客・レストランサービス等を幅広く担当

② 技術・人文知識・国際業務(技人国)
→ 通訳・海外営業・企画・マーケティング等の専門業務が中心

③ 特定活動46号
→ 高い日本語能力を持つ一定の本邦大学等卒業者が、接客を含む幅広い業務へ従事できる場合あり

④ 永住者・定住者・日本人の配偶者等
→ 就労活動の内容に大きな制限がなく、幅広い業務が可能

⑤ 留学・家族滞在+資格外活動許可
→ 原則週28時間以内のアルバイトが可能

外国人へ内定を出す前の確認が重要です

「採用を決めてから、その仕事では現在の在留資格で働けないと分かった」というケースを避けるため、採用前に在留カード、学歴・職歴、試験結果、仕事内容を確認しましょう。

ホテル・旅館の外国人採用について相談する

外国人を採用する前に確認する9項目

✓ 現在の在留資格
✓ 在留期限
✓ 就労制限の有無
✓ 資格外活動許可の有無
✓ 実際に担当してもらう仕事内容
✓ 1週間・1日の勤務時間
✓ 雇用形態
✓ 学歴・職歴
✓ 技能試験・日本語試験等の合格状況

在留カードのコピーだけで判断せず、採用時は原本を確認しましょう。
在留カードの表面だけでなく、裏面の資格外活動許可欄や在留期限も確認します。

特定技能「宿泊」でホテル・旅館に外国人を採用する

特定技能「宿泊」は、一定の技能・日本語能力を持つ外国人が、旅館・ホテルで宿泊サービス業務に従事するための在留資格です。

フロント

チェックイン・アウト、予約確認、観光案内、ツアー手配等

企画・広報

宿泊プラン、キャンペーン、館内案内、HP・SNS等

接客

館内案内、宿泊客からの問い合わせ対応等

レストランサービス

注文対応、配膳・片付け、料理の説明等

「配膳だけ」「客室清掃だけ」でもいい?

宿泊分野の特定技能1号は、基本的にフロント・企画広報・接客・レストランサービス等の宿泊サービス業務へ幅広く従事することが想定されています。

「レストランで配膳だけ」「客室清掃だけ」といった一業務への固定には注意が必要です。
特に客室清掃・ベッドメイキングは、宿泊分野では日本人が通常行う関連業務として付随的に担当できる位置付けです。

客室清掃を主な仕事として採用したい場合には、実際の仕事内容に応じて特定技能「ビルクリーニング」等、別の在留資格・分野も検討します。

特定技能1号の外国人本人の主な要件

技能:宿泊分野特定技能1号評価試験
日本語:JFT-Basic または JLPT N4以上等

一定の技能実習2号を良好に修了した方は、条件に応じて技能試験・日本語試験が免除される場合があります。

ただし、N4等は在留資格上の基準です。実際のホテル・旅館では電話対応、館内案内、料理説明、苦情・緊急時対応等があるため、面接時には実際の会話能力も確認することをおすすめします。

特定技能「宿泊」を受け入れるホテル・旅館側の要件

・旅館業法上の「旅館・ホテル営業」の許可を受けている
・風俗営業法上の一定の施設に該当しない
・特定技能外国人に「接待」を行わせない
・外国人を直接雇用する
・適正な特定技能雇用契約を締結する
・日本人と同等以上の報酬を支払う
・労働・社会保険関係法令等を遵守する
・宿泊分野特定技能協議会の構成員になる
・1号の場合は適切な支援体制を確保する

宿泊分野の特定技能は派遣では受け入れられません。
ホテル・旅館と特定技能外国人本人が直接雇用契約を締結する必要があります。

宿泊分野特定技能協議会への加入

特定技能外国人を受け入れる宿泊施設は、国土交通省が設置する宿泊分野特定技能協議会の構成員になる必要があります。

現在は、地方出入国在留管理局への在留諸申請の際に、協議会の構成員であることを明らかにする書類が必要です。外国人の採用を決めてから慌てないよう、早めに加入手続きを確認しましょう。

特定技能1号では外国人への支援が必要

・事前ガイダンス
・出入国時の送迎
・住居確保・生活契約の支援
・生活オリエンテーション
・公的手続等への同行・補助
・日本語学習機会の提供
・相談・苦情対応
・日本人との交流促進
・一定の場合の転職支援
・定期面談・必要な通報

自社で支援体制を整えることが難しい場合、1号特定技能外国人支援計画の全部を登録支援機関へ委託できます。

山形県の登録支援機関サービスを見る

特定技能2号なら長期的な雇用も検討できます

宿泊分野は特定技能2号の対象です。2号では、複数の従業員を指導しながら、フロント・企画広報・接客・レストランサービス等の宿泊サービス業務へ従事する能力が求められます。

将来、外国人スタッフを主任・リーダー・マネージャー候補として育成したいホテル・旅館では、1号採用の段階からキャリア形成を考えておくことが重要です。

「技術・人文知識・国際業務」でホテル勤務はできる?

「技術・人文知識・国際業務(技人国)」は、大学・専門学校等で学んだ専門知識や一定の実務経験を生かして、専門的な業務に従事するための在留資格です。

ホテル・旅館で技人国の対象になり得る例

・外国人宿泊客への通訳・案内
・外国語を使用する専門的なフロント業務
・海外旅行会社との営業・連絡調整
・インバウンド向け宿泊プランの企画
・海外向け広報・マーケティング
・外国語による予約・問い合わせ対応
・多言語HP・SNSによる情報発信
・経理、人事、総務等の専門業務

技人国では、本人の学歴・職歴と仕事内容の関連性、業務の専門性、外国語等を必要とする業務量が重要です。

「外国語が話せる」「フロントという職種名で採用する」というだけで技人国になるわけではありません。

2026年4月15日以降|ホテルフロントとCEFR B2

技人国でフロント等を採用する企業は要確認

カテゴリー3・4の一定の申請で、ホテルフロント等の主に言語能力を用いる対人業務に従事する場合、業務上使用する言語についてCEFR B2相当の能力を示す資料が必要になります。

日本語を主に使用する場合は、JLPT N2以上などが代表的な証明方法です。N2が全員一律必須という制度ではないため、仕事内容・企業カテゴリー・本人の学歴等を確認します。

ホテル・旅館の技人国ビザにN2は必要?2026年のCEFR B2要件を詳しく見る

技人国で客室清掃・配膳を主業務にはできません

・客室清掃
・ベッドメイキング
・館内清掃
・食器洗い
・荷物運搬
・単純な配膳・片付け
・駐車場への誘導

これらを勤務の中心とする働き方は、技人国に適するとはいえません。一方、専門業務に従事する中で、繁忙時に一時的・付随的に荷物運搬等を行うケースまで直ちに問題になるわけではありません。

申請時に説明した仕事内容と、入社後の実際の仕事内容を一致させることが重要です。

技人国と特定技能「宿泊」、どちらを選ぶ?

外国語通訳・海外営業・企画等の専門業務が中心なら技人国、フロント・接客・レストランサービス等を幅広く担当してもらうなら特定技能「宿泊」が合う場合があります。

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特定活動46号なら接客を含む幅広い業務を担当できる場合があります

高い日本語能力を持つ一定の本邦大学等卒業者については、在留資格「特定活動46号」を利用できる場合があります。

対象となり得る方の例
・日本の大学卒業者・大学院修了者
・一定の短期大学・高等専門学校等卒業者で学士を取得した方
・文部科学大臣の認定を受けた一定の専修学校課程等を修了し、高度専門士を取得した方

日本語能力
・JLPT N1
・BJT 480点以上
などの要件を確認します。

特定活動46号では、日本語を使った円滑な意思疎通を必要とする業務を含むことを前提に、技人国より幅広い接客業務を担当できる場合があります。

ホテル・旅館では、外国人客への通訳を兼ねたベルスタッフ・ドアマン等の接客も例示されています。
ただし、客室清掃だけのように、日本語を用いた円滑な意思疎通をほとんど必要としない業務だけへ従事することはできません。

永住者・定住者・日本人の配偶者等は幅広い仕事ができます

次のような身分・地位に基づく在留資格では、一般的に就労活動の内容に大きな制限がありません。

・永住者
・日本人の配偶者等
・永住者の配偶者等
・定住者

フロント、接客、配膳、清掃、調理補助等の幅広い業務へ従事できます。採用時には在留カード原本と在留期限を確認します。

留学生・家族滞在の外国人をアルバイト採用する場合

「留学」「家族滞在」は、その在留資格だけでは原則として就労できません。アルバイトとして雇用する場合、在留カード等で資格外活動許可を確認します。

包括的な資格外活動許可:原則1週28時間以内
留学生の教育機関の長期休業期間:1日8時間以内

複数のアルバイト先を掛け持ちしている場合は合計時間で確認します。
自社で週20時間でも、他社で週10時間働いていれば合計30時間となります。採用時だけでなく勤務開始後も確認しましょう。

温泉旅館・ホテルが外国人を雇用する流れ

STEP1 担当してもらう仕事を具体化

STEP2 仕事内容に合う在留資格を確認

STEP3 本人の在留資格・学歴・職歴・試験を確認

STEP4 ホテル・旅館側の受入れ要件を確認

STEP5 雇用条件を決定し、雇用契約を締結

STEP6 必要な在留資格申請を行う

STEP7 許可後に就労開始・受入れ体制を整備

海外から外国人を採用

原則として、在留資格認定証明書(COE)交付申請を行い、COE交付後に外国人本人が現地で査証を取得して日本へ入国します。

日本にいる留学生等を採用

就職後の仕事内容に応じて、技人国、特定技能、特定活動46号等への在留資格変更許可申請を検討します。

すでに就労資格を持つ外国人を転職採用

現在の在留資格が、新しいホテル・旅館で予定している仕事内容に適合するか確認します。現在技人国を持っているから、転職先でもホテル業務なら何でもできるわけではありません。

ホテル・旅館の外国人雇用で注意したい5つのポイント

1.仕事内容を「旅館業務全般」にしない

フロント、予約、接客、企画、外国語対応、レストランサービス等、具体的な業務と割合を整理します。

2.日本語試験の結果だけで判断しない

接客では聞き取り、説明、電話対応、敬語、緊急時対応等が必要です。面接では実際の接客場面を想定した会話も確認します。

3.外国人であることを理由に不合理な待遇差を設けない

給与・昇給等を適切に設定します。特定技能外国人は、日本人が同等の業務に従事する場合と同等以上の報酬が必要です。

4.住居・通勤手段まで確認する

温泉旅館は駅・市街地から離れていることもあります。寮、通勤、買物、病院、銀行、市役所等への移動方法まで検討します。

5.許可前に働かせない

雇用契約締結後に在留資格申請を行う場合でも、必要な許可が出る前から新しい在留資格の仕事を開始することはできません。

外国人へ内定を出す前に、仕事内容と在留資格を確認

フロント・接客・配膳・企画・清掃など、予定している業務から適切な在留資格を整理します。

外国人採用について相談する

温泉旅館・ホテルの外国人雇用でよくある質問

Q.特定技能外国人を客室清掃だけで雇用できますか?

宿泊分野では、フロント・企画広報・接客・レストランサービス等の宿泊サービス業務へ幅広く従事することが基本です。客室清掃・ベッドメイキングは関連業務として付随的に担当できますが、清掃だけを主業務とする場合は別分野も検討します。

Q.特定技能外国人を派遣会社から受け入れられますか?

宿泊分野ではできません。特定技能外国人とホテル・旅館が直接雇用契約を締結する必要があります。

Q.ホテルのレストランだけで働いてもらえますか?

宿泊分野の特定技能は、基本的に特定の一業務だけでなく宿泊サービス業務へ幅広く従事する考え方です。レストラン業務だけを担当させたい場合は、施設・仕事内容によって外食業分野との関係も確認します。

Q.フロントなら技人国で採用できますか?

「フロント」という職種名だけでは判断できません。外国語通訳、海外営業、インバウンド企画、マーケティング等の専門的な業務内容と、本人の学歴・職歴との関連性等を確認します。

Q.日本の大学を卒業した留学生なら、ホテルで幅広く働けますか?

大学卒業だけで全てのホテル業務が可能になるわけではありません。技人国の要件を満たすか、またはN1等の高い日本語能力を含む要件を満たして特定活動46号を利用できるかなど、本人の経歴と仕事内容から確認します。

Q.留学生を週28時間以内ならホテルでアルバイト採用できますか?

包括的な資格外活動許可があることを確認したうえで、原則週28時間以内で雇用できます。他社のアルバイト時間との合計で確認する必要があります。

Q.外国人を採用してから在留資格を申請できますか?

雇用契約締結後にCOE交付申請や在留資格変更許可申請を行うケースはあります。ただし、申請を出しただけで新しい在留資格の業務を開始できるわけではありません。

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まとめ|「外国人を採用する」より先に「任せる仕事」を決める

温泉旅館・ホテルでは、特定技能「宿泊」、技術・人文知識・国際業務、特定活動46号、身分系在留資格、資格外活動許可などを活用して外国人を雇用できます。

ただし、それぞれ認められる仕事内容や本人・企業側の要件が異なります。

「外国人を採用してから仕事を決める」のではなく、フロント、予約、接客、配膳、清掃、企画、外国語対応など、実際に担当してもらう仕事を先に整理し、その仕事内容に適した在留資格を確認することが重要です。

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予定する仕事内容、外国人本人の在留資格・学歴・試験結果を確認し、適切な採用方法と在留資格手続きを整理します。

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