農業分野の特定技能外国人派遣|派遣元・派遣先の受入要件と申請手続きサポート
農業分野の特定技能外国人派遣|派遣元・派遣先の受入要件と申請手続
農業分野では、一定の条件を満たせば、特定技能外国人を派遣形態で受け入れることができます。ただし、一般的な人材派遣とは異なり、派遣元と派遣先の双方に特定技能制度独自の基準があります。
農業法人・農家・JA・事業協同組合・人材派遣事業者の皆様へ。川越政伸行政書士事務所が、派遣元の適格性、派遣先の要件、在留資格申請に必要な書類、農業特定技能協議会への対応を整理します。山形県・東北6県を中心に全国からご相談いただけます。
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農業法人・農家
派遣先として受入れ可能か、雇用経験・責任者選任・農作業内容を確認します。
派遣事業者・組合
派遣元の追加基準や在留資格申請書類、協議会加入の必要性を確認します。
特定技能1号・2号
本人の資格要件、予定業務、派遣先・派遣期間を整理します。
農業分野の特定技能は、派遣形態で受け入れられます
特定技能外国人は原則として直接雇用で受け入れる制度ですが、農業・漁業分野では季節による繁閑や産地間の労働力調整に対応するため、派遣形態が認められています。農業の特定技能1号・2号が対象となり得ます。
| 比較 | 直接雇用 | 労働者派遣 |
|---|---|---|
| 外国人を雇う事業者 | 農業法人・農家など | 基準を満たす労働者派遣事業者(派遣元) |
| 農作業の指揮命令 | 雇用する農業者 | 派遣先の農業者 |
| 在留資格申請での受入れ機関 | 直接雇用する農業者 | 派遣元の特定技能所属機関 |
| 特有の確認事項 | 雇用経験など農業分野の要件 | 派遣元の追加基準・派遣先の要件・派遣先と期間・派遣契約等 |
派遣元事業者の要件|一般の派遣会社なら誰でも可能?
派遣元となる特定技能所属機関は、一般の受入れ機関の基準を満たすことに加え、原則として労働者派遣事業の適法な運営体制と、次の4類型のいずれかへの該当性を確認する必要があります。
① 農業・農業関連事業者
自ら農業を営む事業者や、農畜産物の集荷・加工・販売、営農指導等、農業に関連する事業を行う団体など。
② 一定の出資関係
地方公共団体または①に該当する事業者等が、資本金の過半数を出資している事業者。
③ 実質的な業務執行への関与
地方公共団体や①の事業者等が、役員構成などを通じて業務執行に実質的に関与していると認められる事業者。
④ 国家戦略特区の特定機関
国家戦略特別区域法で定める特定機関に該当する事業者。
派遣元で確認したい主な事項
派遣先の農業法人・農家に求められる要件
派遣先の農業者は、農業分野の業務に従事させる体制を備え、過去5年以内に同一の労働者を6か月以上継続して雇用した経験があるか、派遣先責任者講習等を受講した者を派遣先責任者として選任していることが必要です。
要件A:雇用経験がある
過去5年以内に、同一の労働者を6か月以上継続して雇った実績を確認。雇用期間が分かる資料等を準備します。
要件B:講習受講者を選任
要件Aに該当しない場合、派遣先責任者講習またはこれに準ずる講習の受講者を派遣先責任者として選任する方法を検討します。
さらに、派遣先にも労働関係・社会保険・税関係法令の遵守、一定の離職・行方不明者の発生状況、欠格事由の有無等に関する基準があります。農業特定技能協議会の活動への協力も求められます。
従事できる農作業|耕種農業・畜産農業
耕種農業
栽培管理、農産物の集出荷・選別等。例:野菜・果樹・米などの栽培に関する作業。
畜産農業
飼養管理、畜産物の集出荷・選別等。例:酪農・養豚・養鶏等の農場における対象業務。
特定技能2号は、これらの業務に加えて関連する管理業務を担うことが想定されます。農産物の加工・運搬・販売、冬期の除雪等は、農業分野の対象業務に従事する日本人が通常行う関連業務として、付随的な範囲で認められる場合があります。
農業特定技能協議会と登録支援機関の関係
入管への申請では、協議会への加入状況を示す資料等が必要となります。受入れ前の手続に余裕を持って準備しましょう。自治体への協力確認書の提出についても、派遣形態での事業所・住居地等に応じて確認します。
派遣形態での在留資格申請|主な提出書類
一般的な特定技能1号・2号の在留資格認定証明書交付申請(COE)、在留資格変更許可申請等の資料に加えて、派遣形態に固有の書類を確認します。
| 区分 | 主な書類・確認事項 |
|---|---|
| 外国人本人 | 申請書、写真、旅券・在留カード(国内変更等)、技能・日本語要件を示す資料、実務経験資料(必要に応じて) |
| 派遣元 | 企業・許可等の資料、追加基準への適合を示す資料、雇用契約・雇用条件書、農業分野の派遣元誓約書(分野参考様式第11-3号)等 |
| 派遣先 | 派遣先の概要書(参考様式第1-14号)、派遣先事業者誓約書(分野参考様式第11-2号)、雇用経験・講習受講・法令遵守等の確認資料 |
| 派遣計画・就業条件 | 労働者派遣契約書、派遣計画書(参考様式第1-12号)、就業条件明示書(参考様式第1-13号)等 |
| 協議会・支援 | 農業特定技能協議会加入関係資料、1号特定技能外国人支援計画、委託時の登録支援機関関係資料等 |
※書類は代表例です。特定技能1号・2号、申請区分、本人の経歴、派遣元・派遣先の状況により異なります。最新の様式・省略可否は申請前に確認します。
受入れまでの手続の流れ
派遣元と派遣先の事業内容を確認
農業・農業関連業務、出資関係、役員構成、農場の事業内容、派遣事業の許可・適法性を整理します。
農業分野の追加基準を確認
派遣元の4類型への該当性と、派遣先の雇用経験・派遣先責任者・法令遵守状況を確認します。
外国人本人の資格・業務を確認
特定技能1号・2号の別、農業技能測定試験等、技能実習修了歴による免除の可否、農作業の内容を整理します。
派遣契約・派遣計画・支援体制を整備
派遣先・派遣期間を特定し、雇用契約、就業条件、協議会加入、1号支援計画などの資料を準備します。
在留資格の認定・変更申請を実施
派遣形態に必要な添付資料をそろえ、地方出入国在留管理官署への申請手続を進めます。許可・交付は個別審査です。
許可後の就労開始・継続管理
就労条件と支援の実施、派遣先の変更・追加時の届出要否、契約変更、在留期限などを継続して確認します。
在留期限が近い場合・派遣先が未確定の場合
特定技能外国人の在留資格申請では、派遣先や派遣期間が定められていることが求められます。派遣先が未確定のまま申請できると考えて採用・入国予定を決めることは避けてください。
すでに日本に在留している外国人を採用する場合は、現在の在留資格・指定書・在留期限・退職予定日を確認します。派遣先が変更になるときも、既存の許可内容や必要な届出を確認してから就労計画を組み立てます。
行政書士報酬・登録支援機関の料金
| 業務内容 | 料金(税込) |
|---|---|
| 特定技能1号・在留資格認定証明書交付申請(COE) | 110,000円~ |
| 特定技能1号・在留資格変更許可申請 | 110,000円~ |
| 同一受入れ企業の同時期申請2人目以降(公開料金の目安) | 55,000円~/人 |
| 1号特定技能外国人の支援委託 | 月額22,000円~/人 |
| 派遣元・派遣先の追加資料整理、特定技能2号、複雑な案件等 | 内容確認後に個別見積り |
報酬には案件ごとの作業範囲に応じた調整が必要です。派遣関係の書類を含むため、農業派遣案件は具体的な派遣元・派遣先の状況を伺って正式なお見積りをご案内します。
法定手数料、証明書取得費、翻訳費、郵送費、出張費等は別途必要となる場合があります。COE申請自体の入管手数料は不要です。在留資格変更・更新の法定手数料は2026年10月1日から在留期間等に応じた料金体系となっており、許可時の区分・申請方法により異なります。特定技能1号の義務的支援費を外国人本人に負担させることはできません。
行政書士+登録支援機関として、受入れを支援
川越政伸行政書士事務所
山形県寒河江市を拠点に、在留資格申請と外国人雇用をサポートする行政書士事務所です。登録支援機関(登録番号:25登-012295)として、特定技能1号の継続支援もご相談いただけます。
農業分野の特定技能派遣に関するFAQ
Q. 普通の人材派遣会社でも農業の特定技能外国人を派遣できますか?
労働者派遣事業の許可だけでは足りません。農業・農業関連事業との関係、一定の出資関係・実質的関与などの追加基準のいずれかに適合し、関係大臣の協議を踏まえた制度上の要件を満たす必要があります。
Q. 個人農家でも派遣先になれますか?
個人農家でも、派遣先として必要な雇用経験または講習受講者の選任、農業の業務内容、法令遵守等を満たせば検討できます。法人化が必須というわけではありません。
Q. 雇用経験がない農家でも受け入れられますか?
過去5年以内に同一労働者を6か月以上継続雇用した経験がない場合は、派遣先責任者講習等の受講者を派遣先責任者として選任する方法を検討できます。その他の基準も満たす必要があります。
Q. 特定技能2号の農業人材も派遣できますか?
農業分野では特定技能1号・2号について派遣形態が認められています。ただし、2号には対象業務・技能試験・実務経験等の別の要件があり、1号の義務的支援制度とは取扱いが異なります。
Q. 複数の農家に順番に派遣することは可能ですか?
制度上、農業分野では複数産地・農場間での派遣が想定されています。ただし、それぞれの派遣先・派遣期間・業務内容を特定して、派遣契約等の書類を整える必要があります。派遣先の追加や変更時は届出の要否を確認します。
Q. 冬の農閑期に除雪だけをさせてもよいですか?
冬場の除雪等は、農業分野の対象業務に付随する関連業務として認められる場合があります。一方、除雪のみを主な業務とすることは対象外となるおそれがあります。
Q. 派遣先も農業特定技能協議会への加入が必要ですか?
協議会の構成員となる義務を負うのは特定技能所属機関である派遣元です。派遣先も協議会活動への必要な協力が求められます。両者の義務は区別して確認します。
Q. 農業派遣の手続をすべて行政書士に相談できますか?
当事務所では、在留資格申請、派遣元・派遣先の特定技能要件、農業分野の提出書類、1号支援体制等をご相談いただけます。労働者派遣事業の許可や労務関係の法定手続等、他の資格者が担当する業務は適切な専門家との役割分担が必要です。
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