研究ビザと技人国の違い|研究開発職・R&Dエンジニアの在留資格
研究ビザと技人国の違い|研究開発職・R&Dエンジニアの在留資格
製薬・化学・半導体・AI・バイオ・メーカーの研究開発部門で外国人を採用する企業様へ。「研究」と「技術・人文知識・国際業務」は、部署名ではなく実際の業務内容、本人の経歴、契約・受入れ体制により検討します。研究計画・職務記述書の整理から申請まで全国対応でお手伝いします。

通常更新 44,000円(税込)~/入管手数料・実費等は別途
研究活動と設計・技術開発を整理
職務記述書・研究計画・経歴資料
海外招へい・国内変更・更新
結論|「研究開発部門」だから研究ビザとは限りません
在留資格「研究」は、日本の公私の機関との契約に基づき、研究を行う業務そのものに従事する活動を対象とします。一方、「技術・人文知識・国際業務」(技人国)は、理学・工学等の専門知識を必要とする設計、開発、解析その他の専門業務などが対象となります。
入管法上、「技術・人文知識・国際業務」の活動からは、在留資格「研究」などに該当する活動が除外されています。同じ仕事について好きな方を自由に選べる仕組みではありません。研究部門の所属、博士号の有無、職名がResearcherであることだけで決まるものでもありません。
| 比較項目 | 在留資格「研究」 | 技術・人文知識・国際業務 |
|---|---|---|
| 中心となる活動 | 研究課題を設定し、調査・実験・分析などを通じて研究を行う業務 | 専門的な技術・知識を使う設計、システム開発、技術解析、製品開発等 |
| 主な判断材料 | 具体的な研究テーマ、研究方法、研究体制、本人の研究経歴 | 担当工程、専門技術、本人の専攻・職歴と職務の関連性 |
| 勤務先の例 | 企業研究所、民間研究機関、公的研究機関など | メーカーの設計・開発部門、IT企業の開発部門等 |
| 学歴・経験 | 研究分野に関する修士の学位や研究経験等、研究固有の基準を確認 | 関連する大学等の学歴、原則10年以上の関連実務経験、所定の資格特例等を確認 |
| 共通する確認点 | 契約内容、実際の活動、受入れ機関、報酬、提出書類と申請区分 | |
※上表は判断のための整理です。個々の職名や業界に自動的に在留資格を割り当てるものではありません。学歴・経験の基準には例外や特例があるため、個別確認が必要です。
どちらの在留資格を検討する?5つの確認ポイント
基礎研究か応用研究か、論文を発表するか、製品化を目指すかという一つの条件だけで区分することはできません。複数の業務を兼ねる場合には、実際の活動の内容・比重・目的を総合的に整理します。
業界別の具体例|製薬・半導体・AI・バイオなど
以下は在留資格を検討する際の例示です。同じ業界・同じ職名でも、職務の中身によって判断が変わります。
新規候補物質の作用機序を調べる継続的な実験研究は「研究」を検討。既存製品の生産工程設計・品質関連の高度な技術業務は「技人国」を検討します。
新材料の物性解明や研究仮説の検証は「研究」を検討。材料選定、製造条件の設計、工程改善を主とする専門職は「技人国」を検討します。
次世代素子の原理・特性研究は「研究」を検討。回路設計、工程設計、シミュレーションを用いた技術開発は「技人国」を検討します。
新しい学習手法やモデルの研究開発は「研究」を検討。既存技術を用いたAIサービス実装・システム開発は「技人国」を検討します。
細胞機能・遺伝子機構などの研究を主とする場合は「研究」を検討。技術知識を用いた検査技術の設計やシステム構築は「技人国」を検討します。
新原理・新技術の研究は「研究」を検討。CAD設計、制御設計、製品仕様への実装は「技人国」を検討します。
企業の研究活動は、将来の製品化を目的とすることもあります。「製品化を目指すから研究ビザではない」「論文を出すから必ず研究ビザ」といった一律の判断は適切ではありません。職務の実態を中心に検討します。
職務記述書(Job Description)で説明したい内容
「研究開発業務全般」「AIエンジニア」といった一行の説明では、実際に行う活動を十分に伝えられない場合があります。会社の実態に沿って、次の情報を具体化します。
研究職として説明する場合
技術開発職として説明する場合
許可を得るために実際の業務を「研究」に言い換えることはできません。実験の補助、単純作業、製造ライン作業等がある場合も、頻度・目的・専門業務との関係を正確に確認し、申請資料と雇用実態を一致させます。
研究計画書・業務説明資料を整えるポイント
研究ビザを検討する案件では、研究テーマだけでなく、申請人がどのような研究を行うのかを具体的に説明できる資料が役立つ場合があります。技人国では、技術的専門性と実際の職務内容の説明が重要です。
| 資料 | 記載・確認したい内容 | 主な役割 |
|---|---|---|
| 研究計画・業務計画 | 課題、目的、手法、工程、本人の担当、期間 | 活動の実態を具体化 |
| 職務記述書 | 職位、日常業務、担当割合、必要となる知識 | 研究か専門技術業務かを説明 |
| 組織図・事業案内 | 研究室・開発部門の位置付け、事業・研究内容 | 受入れ体制の説明 |
| 学位・成績・研究歴 | 卒業証明、研究テーマ、論文、職歴証明等 | 本人の基準・関連性の確認 |
| 雇用契約・労働条件通知書 | 仕事内容、契約期間、給与、勤務場所 | 契約・報酬・活動条件の説明 |
※上記のすべてが一律の法定必須書類という意味ではありません。申請区分、受入れ機関のカテゴリー、個別事情に応じて提出資料を選定します。機密性の高い技術情報は、申請に必要な範囲・開示方法も含めて整理します。
よくある3つの採用ケース
海外の博士研究者を新素材の研究所で採用
新規材料の特性解明を担当し、研究計画に基づく実験・解析を主業務とするケース。「研究」を中心に活動内容と研究経歴を確認します。ただし、博士号だけで許可が決まるわけではありません。
情報系大学卒のAIエンジニアを採用
既存の機械学習モデルを組み込んだサービスの設計・実装を主業務とするケース。「技術・人文知識・国際業務」を中心に、専攻と担当業務の関連性、専門性を確認します。
研究・設計・製品評価を兼任するR&D職
研究テーマの設定から試作設計、評価まで一人で担当するケース。職名や所属だけでは判断せず、活動の目的・各業務の実態・比重を詳しく確認します。必要に応じ、職務の整理や在留資格の選択について申請前に検討します。
海外招へい・留学からの変更・転職時の確認
海外から採用する場合
在留資格認定証明書交付申請(COE)を検討します。内定後、雇用条件や研究・開発内容、本人経歴、企業資料を整理します。COE交付後の査証・入国手続は国籍や居住国によって確認します。
日本の留学生を採用する場合
「留学」からの在留資格変更許可申請を検討します。大学院での研究と就職後の仕事内容が同じでも、就職先や活動内容により「研究」「技人国」「教授」等の区分が変わる場合があります。
技人国から研究職へ異動する場合
新しい職務が「研究」に該当するなら、在留資格の変更が必要となる可能性があります。人事異動前に現在の在留資格で従事できる活動か確認します。
大学・高専で研究する場合
日本の大学・これに準ずる機関・高等専門学校での研究、研究指導等は「教授」に該当することがあります。民間研究所の採用と同じ基準で判断しません。
求人票や雇用契約書を確定する前に仕事内容を確認できれば、必要となる在留資格と説明資料を整理しやすくなります。
申請前に企業様から確認したい資料
受入れ機関はカテゴリー1~4などの区分により提出資料が異なります。2026年4月15日以降の申請では、「研究」「技人国」のカテゴリー3・4において、所属機関の代表者に関する申告書など公式案内に定められた追加資料にも注意が必要です。実際の提出資料は申請時の公式チェックシートで確認します。
行政書士報酬・入管手数料
当事務所の公開料金に基づく目安です。「研究」「技術・人文知識・国際業務」とも同じ金額を表示しています。
| 手続 | 行政書士報酬 |
|---|---|
| 在留資格認定証明書交付申請 | 110,000円(税込)~ |
| 在留資格変更許可申請 | 110,000円(税込)~ |
| 在留期間更新許可申請(転職・勤務先変更なし) | 44,000円(税込)~ |
| 在留期間更新許可申請(転職あり) | 110,000円(税込)~ |
※個別事情に応じて追加の書類作成費、翻訳費、証明書取得費、郵送費等が発生する場合があります。正式な報酬と業務範囲は着手前にお見積りします。
2026年10月1日以降に受け付けた変更・更新申請
在留資格変更・在留期間更新の許可時に納付する入管手数料は、許可された在留期間と申請方法により異なります。主な在留期間の金額は次のとおりです。
| 許可された在留期間 | 窓口申請 | オンライン申請(決済手数料を含む) |
|---|---|---|
| 3月 | 10,000円 | 10,330円 |
| 1年 | 33,000円 | 27,330円 |
| 3年 | 64,000円 | 56,550円 |
| 5年 | 75,000円 | 65,550円 |
※2026年9月30日までに受け付けられた申請は、許可が同年10月1日以降でも改定前の手数料が適用されます。COE交付申請には原則として入管手数料はかかりません。詳しくは出入国在留管理庁の手数料改定案内をご確認ください。
ご依頼の流れ
業界、予定職務、学歴・研究歴、採用時期、現在の在留資格をお知らせください。
研究・技人国・必要に応じて教授等の該当性を確認し、資料とお見積りをご案内します。
職務記述書や研究計画等を実態に沿って整理し、申請書類の作成と申請取次を行います。
追加資料への対応、結果受領に必要な手続をご案内します。許可を保証するものではありません。
よくある質問
R&Dエンジニアは研究ビザですか?
R&Dという職名だけでは決まりません。研究テーマに基づく研究業務か、専門知識を使った設計・開発・実装業務かを具体的に確認します。
博士号があれば必ず在留資格「研究」になりますか?
なりません。博士号は本人の経歴を示す重要な資料ですが、在留資格は実際に日本で行う活動に基づいて判断されます。契約、報酬、受入れ機関などの要件も確認します。
製品開発や応用研究は技人国になりますか?
必ずしもそうではありません。製品化を目標とする研究活動もあります。研究課題、日常業務、担当工程、成果物などを踏まえた個別判断が必要です。
AIエンジニア・半導体エンジニアでも研究ビザを検討できますか?
実際の業務が在留資格「研究」に該当する研究活動であれば検討対象です。業界名ではなく、研究の実態と本人の経歴等から確認します。
研究と製品設計の両方を担当する場合は?
それぞれの業務の内容、比重、目的、契約上の位置付けを確認します。都合のよい業務だけを抜き出して説明するのではなく、実態全体を示すことが重要です。
大学の研究員も研究ビザでしょうか?
大学やこれに準ずる機関、高等専門学校での研究等は、在留資格「教授」に該当することがあります。所属先と活動内容を確認して判断します。
研究計画書や論文は必ず提出する必要がありますか?
すべての申請で一律に必要な書類ではありません。公式の提出書類に加え、研究活動や本人の経験を説明するために適切な補足資料を検討します。
全国の企業から依頼できますか?
はい。資料確認や打合せはオンラインでも対応しています。申請先・取次方法、原本確認の要否等は案件ごとにご案内します。
関連する手続・公的案内
制度・必要書類の詳細は、出入国在留管理庁の在留資格「研究」、在留資格「技術・人文知識・国際業務」の公式案内もご参照ください。
外国人研究者・R&Dエンジニアの採用前にご相談ください
「研究と技人国のどちらで申請するべきか分からない」「職務記述書や研究計画をどう説明するか迷っている」という企業様のご相談を承ります。実際の業務と本人の経歴を確認し、必要な申請・資料をご案内します。
川越政伸行政書士事務所|山形県寒河江市|全国・海外から相談受付|電話受付 9:00~18:00
