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工業製品製造業分野の特定技能とは?外国人・受入れ企業の要件を解説
製造業で特定技能外国人を採用したい企業様へ
工業製品製造業の特定技能を解説
対象業務・産業分類・JAIM・1号2号の要件【2026年】
2026年追加の7業務区分、受入可能な産業分類、技能試験・日本語試験、
JAIM加入、特定技能2号、企業側の受入れ要件まで行政書士が分かりやすく解説します。
製造企業からよくあるご相談
「自社の工場は特定技能外国人を受け入れられる?」
「2026年に追加された製造業務は何?」
「外国人が試験に合格していれば採用できる?」
「技能実習から特定技能へ変更できる?」
「JAIMには会社単位で入ればいい?」
「特定技能2号へ移行する条件は?」
「派遣会社から特定技能外国人を受け入れられる?」
工業製品製造業分野では、一定の技能・日本語能力を持つ外国人を在留資格「特定技能」で雇用できます。
ただし、製造業を営んでいる会社なら、どの工場でも、どの作業でも特定技能外国人を雇用できるわけではありません。
確認しなければならないのは、主に①外国人が働く事業所の産業分類、②外国人が担当する業務区分、③外国人本人の試験・経歴、④JAIM加入、⑤企業側の受入れ要件です。
まず結論|2026年の工業製品製造業・特定技能
✓ 特定技能1号は17業務区分
✓ 特定技能2号は3業務区分
✓ 2026年1月の閣議決定で1号に7業務区分を追加
✓ 2026年6月1日以降、1号の受入可能事業所は76産業分類
✓ 2号の受入可能事業所は46産業分類
✓ 特定技能外国人を受け入れるすべての事業所でJAIM加入が必要
✓ 加入は法人単位ではなく事業所(工場等)ごと
✓ 工業製品製造業分野は派遣不可・直接雇用
✓ 外国人本人が試験に合格していても、事業所の産業分類が対象外なら受入れ不可
最初に確認すべきなのは「外国人の試験」より「工場の産業分類」です
候補者が特定技能試験に合格していても、実際に勤務する事業所が対象産業分類に該当しなければ、工業製品製造業分野で受け入れることはできません。
特定技能1号は17業務区分|2026年に7区分追加
2026年現在、工業製品製造業分野の特定技能1号は、次の17業務区分です。
| No. | 業務区分 | 1号 | 2号 |
|---|---|---|---|
| 1 | 機械金属加工 | ○ | ○ |
| 2 | 電気電子機器組立て | ○ | ○ |
| 3 | 金属表面処理 | ○ | ○ |
| 4 | 紙器・段ボール箱製造 | ○ | - |
| 5 | コンクリート製品製造 | ○ | - |
| 6 | RPF製造 | ○ | - |
| 7 | 陶磁器製品製造 | ○ | - |
| 8 | 印刷・製本 | ○ | - |
| 9 | 紡織製品製造 | ○ | - |
| 10 | 縫製 | ○ | - |
| 11 | 電線・ケーブル製造 | ○ | - |
| 12 | プレハブ住宅製品製造 | ○ | - |
| 13 | 家具製造 | ○ | - |
| 14 | 定形・不定形耐火物製造 | ○ | - |
| 15 | 生コンクリート製造 | ○ | - |
| 16 | ゴム製品製造 | ○ | - |
| 17 | かばん製造 | ○ | - |
2026年1月に追加されたのは11~17の7区分です。
新規追加区分では、経済産業省告示の施行だけでなく、原則として対応する特定技能評価試験が実施された後に在留諸申請が可能となります。対応する技能実習2号を良好に修了した方については、取扱いが異なる場合があります。
最重要|事業所の「産業分類」が対象か確認
特定技能外国人を製造業で採用するとき、外国人本人の試験と同じくらい重要なのが、実際に外国人が働く事業所の日本標準産業分類です。
特定技能1号
76分類
2026年6月1日以降
特定技能2号
46分類
2026年6月1日以降
重要なのは、会社の登記簿に「製造業」と書かれているか、会社全体で何を製造しているかではありません。
確認するのは外国人が実際に働く事業所です。
・その工場で何を製造しているか
・どの日本標準産業分類に該当するか
・JAIMへ申請する産業分類は何か
・その産業分類に対応する製造工程で外国人が働くか
・外国人の業務区分との組合せが適切か
対象産業分類に該当しない事業所は、JAIMへ加入できず、工業製品製造業分野の特定技能外国人を受け入れることもできません。
76分類に該当しても追加措置が必要な場合があります
経済産業省は、対象産業分類のうち、例えば次の分類で特定技能外国人を受け入れる場合に、協議会で協議が調った事項に関する措置を求めています。
・中分類11「繊維工業」
・中分類15「印刷・同関連業」
・小分類484「こん包業」
したがって、「対象産業分類に入っている=それだけで申請準備完了」ではありません。産業分類ごとの追加条件も確認します。
JAIMへの加入が必要|会社単位ではなく事業所ごと
工業製品製造業分野で特定技能外国人を受け入れる場合、一般社団法人工業製品製造技能人材機構(JAIM)への加入が必須です。
JAIM加入は「法人1社につき1件」ではありません
入会手続きは事業所(工場等)1か所につき1件です。同一法人が3工場で特定技能外国人を受け入れる場合は、それぞれの事業所について手続きが必要です。
JAIMでは、事業所が対象産業分類に該当しているか、特定技能外国人が従事する予定の製造工程などを確認します。
また、2026年度から製造分野特定技能1号・2号評価試験の実施主体もJAIMとなっています。
特定技能1号の外国人本人の要件
特定技能1号で工業製品製造業の業務に従事する場合、原則として次の試験に合格します。
技能試験
従事する業務区分に対応する製造分野特定技能1号評価試験
日本語試験
・国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic/A2.2相当以上)
または
・日本語能力試験(JLPT)N4以上
技能実習2号を良好に修了した場合
従事予定の業務区分に対応する技能実習2号を良好に修了している場合は、必要な技能水準・日本語能力水準を満たしているものとして、原則として技能試験と日本語試験の両方が免除されます。
「技能実習2号を修了したことがある」だけで、どの製造業務でも試験免除になるわけではありません。
技能実習の職種・作業と、特定技能で従事する業務区分との対応関係を確認します。
特定技能1号の在留期間・支援
在留期間
特定技能1号としての在留は原則通算5年以内です。
支援
1号特定技能外国人支援計画を作成し、法定支援を実施します。登録支援機関への全部委託も可能です。
工業製品製造業の特定技能2号
工業製品製造業分野の特定技能2号は、熟練した技能を持ち、自ら作業できるだけでなく、現場の作業員を指導しながら工程を管理できる水準の人材を対象としています。
2号の対象は3業務区分
① 機械金属加工
② 電気電子機器組立て
③ 金属表面処理
ルート1|2号評価試験+ビジネス・キャリア検定
・製造分野特定技能2号評価試験に合格
・ビジネス・キャリア検定3級に合格
・日本国内に拠点を持つ企業の製造業の現場で3年以上の実務経験
ビジネス・キャリア検定3級は、対象となる生産管理プランニングまたは生産管理オペレーションの区分を確認します。
ルート2|技能検定1級
・業務区分に対応する技能検定1級に合格
・日本国内に拠点を持つ企業の製造業の現場で3年以上の実務経験
2号では在留期間更新回数に一律の上限がなく、要件を満たして更新許可を受ければ長期的に日本で働くことができます。また、一定の要件を満たせば配偶者・子の帯同も可能です。
受入れ企業に求められる主な要件
工業製品製造業分野で特定技能外国人を受け入れる企業は、一般的な特定技能所属機関の基準に加えて、製造分野独自の基準も満たす必要があります。
✓ 外国人が働く事業所の産業分類が対象である
✓ 外国人の仕事内容が対象業務区分に該当する
✓ JAIMへ事業所ごとに加入する
✓ 特定技能外国人と直接雇用契約を締結する
✓ 日本人が同等業務に従事する場合と同等以上の報酬を支払う
✓ 労働・社会保険・租税関係法令を適切に遵守する
✓ 特定技能制度上の欠格事由に該当しない
✓ 経済産業省・JAIM等による調査・指導等に必要な協力を行う
✓ 1号の場合は適切な支援体制を確保する
工業製品製造業の特定技能は派遣できません
製造会社が派遣会社から特定技能外国人を受け入れることはできません。
工業製品製造業分野では、外国人本人と実際の受入れ企業が直接雇用契約を締結します。
材料運搬・清掃などの関連業務にも従事できる?
特定技能外国人は、対象となる製造業務を中心として、日本人従業員が通常その仕事に付随して行う関連業務にも従事できます。
関連業務の例
・材料・部品の運搬
・完成品の運搬
・作業場所の整理・清掃
・使用機械の簡単な点検
・作業準備・後片付け
関連業務だけに専ら従事させることはできません。
外国人がどの製造工程を主業務として担当するのかを、雇用契約・申請書類・実際の配置で一致させることが重要です。
「会社は製造業」でも受入れできないことがある例
例1|本社は製造業、勤務先は物流倉庫
会社全体では製品を製造していても、外国人が勤務する事業所が単なる物流・保管拠点で、対象製造活動を行っていない場合は注意が必要です。
例2|工場は対象だが外国人は製造工程に従事しない
対象産業分類の工場でも、外国人が対象業務区分とは関係のない作業だけを担当する場合は、工業製品製造業の特定技能として適切とはいえません。
例3|同じ法人の2工場で受入れ
A工場・B工場の両方で特定技能外国人を受け入れる場合、それぞれの事業所について産業分類を確認し、JAIMの入会手続きも事業所ごとに行います。
製造業で特定技能外国人を採用する流れ
STEP1 外国人を配置する事業所を決める
↓
STEP2 事業所の日本標準産業分類を確認
↓
STEP3 外国人に担当させる業務区分を確認
↓
STEP4 外国人本人の試験・技能実習歴を確認
↓
STEP5 企業側の特定技能受入れ基準を確認
↓
STEP6 JAIMへ事業所ごとに加入
↓
STEP7 雇用契約・1号支援計画等を作成
↓
STEP8 在留資格認定証明書交付申請・変更申請等
↓
STEP9 許可後に対象製造業務で就労開始
↓
STEP10 入社後の支援・届出・更新管理
在留資格申請で準備する主な資料
外国人本人
パスポート、在留カード、申請書、写真、技能試験・日本語試験関係資料、技能実習関係資料、健康診断関係資料、税・社会保険関係資料等。
雇用契約・支援
特定技能雇用契約書、雇用条件書、報酬説明、1号特定技能外国人支援計画、登録支援機関への委託関係資料等。
製造分野・事業所
JAIM関係、事業所の産業分類を確認できる資料、製造品目・工程、外国人の業務区分を確認する資料、分野別誓約書等。
製造業の特定技能でよくある確認漏れ
① 外国人の試験合格だけ確認して採用を決める
→ 先に事業所の産業分類・業務区分を確認します。
② 会社全体の業種だけで対象と判断する
→ 実際に外国人が勤務する事業所で判定します。
③ JAIMへ本社だけ加入すればよいと思う
→ 受入れ事業所ごとの手続きが必要です。
④ 技能実習2号修了なら全業務区分で試験免除と思う
→ 技能実習職種・作業と特定技能業務区分の対応を確認します。
⑤ 特定技能外国人を派遣で受け入れる
→ 工業製品製造業分野は直接雇用です。
⑥ 申請後に別工場・別業務へ自由に配置する
→ 事業所・産業分類・業務内容・在留手続きへの影響を確認します。
工業製品製造業の特定技能でよくある質問
Q.製造業の会社なら特定技能外国人を雇えますか?
会社が製造業というだけでは判断できません。外国人が実際に勤務する事業所の産業分類が対象で、その外国人の仕事内容が認められた業務区分に該当する必要があります。
Q.2026年に新しく追加された業務区分は?
電線・ケーブル製造、プレハブ住宅製品製造、家具製造、定形・不定形耐火物製造、生コンクリート製造、ゴム製品製造、かばん製造の7区分です。
Q.JAIMへの加入は必須ですか?
必須です。工業製品製造業分野で特定技能外国人を受け入れる全ての事業所がJAIMへ加入する必要があります。入会手続きは事業所ごとに行います。
Q.特定技能外国人を派遣会社から受け入れられますか?
工業製品製造業分野ではできません。受入れ企業と特定技能外国人本人が直接雇用契約を締結する必要があります。
Q.技能実習2号修了者なら試験不要ですか?
対応する業務区分の技能実習2号を良好に修了している場合、原則として技能試験・日本語試験が免除されます。技能実習の職種・作業と特定技能の業務区分の対応確認が必要です。
Q.特定技能2号はどの製造業務でも取得できますか?
現在、工業製品製造業分野の2号は、機械金属加工、電気電子機器組立て、金属表面処理の3業務区分です。
Q.2号には何年の実務経験が必要ですか?
日本国内に拠点を持つ企業の製造業の現場における3年以上の実務経験が必要です。試験ルート・技能検定1級ルートのいずれでも確認されます。
Q.同じ会社の別工場へ異動できますか?
異動先事業所の産業分類、JAIM加入状況、担当業務区分、在留資格申請・届出への影響を確認する必要があります。法人が同じというだけで自由に配置できるとは限りません。
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・自社工場が特定技能の対象か確認したい
・日本標準産業分類が分からない
・外国人に担当させたい業務区分を確認したい
・技能実習から特定技能へ変更したい
・特定技能1号を初めて採用したい
・特定技能2号へ変更したい
・JAIM加入と在留申請の順番が分からない
・海外から特定技能外国人を採用したい
・登録支援機関へ1号支援を委託したい
まとめ|「外国人が試験合格」だけでは採用できません
工業製品製造業分野では、2026年現在、特定技能1号が17業務区分、2号が3業務区分となっています。2026年1月には1号へ7業務区分が追加され、受入れ対象となる産業分類も拡大されました。
しかし、外国人本人が試験に合格していても、それだけで採用できるわけではありません。
実際に外国人が働く事業所の産業分類、担当する業務区分、JAIM加入、企業側の受入れ要件、雇用契約、1号支援体制まで確認したうえで在留資格申請を進めることが重要です。
「自社工場で特定技能外国人を採用できる?」という企業様へ
製造品目・産業分類・外国人の担当予定業務を確認し、特定技能の対象となるか整理します。
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