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2026-08-10 08:00:00

特定技能外国人を採用する流れと必要書類|受入れ準備・申請手続き

特定技能外国人を採用する流れと必要書類|受入れ準備から入社後の手続きまで解説

人手不足への対応として、特定技能外国人の採用を検討する企業が増えています。

しかし、初めて受け入れる企業からは、次のような疑問が多く聞かれます。

「特定技能外国人は、どのような流れで採用するのか」

「企業側では、どのような書類を準備すればよいのか」

「登録支援機関への委託は必要なのか」

「内定を出したら、すぐに働いてもらえるのか」

特定技能外国人を採用する場合は、通常の採用手続きに加えて、外国人本人の試験・経歴、受入れ企業の基準、雇用条件、支援体制、分野別の要件などを確認し、出入国在留管理庁へ在留資格の申請を行う必要があります。

また、2025年4月からは、市区町村への「協力確認書」の提出など、地域の共生施策に関する手続きも加わっています。さらに、提出書類や届出制度は改正されることがあるため、古いチェックリストをそのまま使用しないことが重要です。

この記事では、主に「特定技能1号」の外国人を初めて採用する企業向けに、採用の流れ、必要書類、登録支援機関の役割、採用時の注意点を分かりやすく解説します。

 

特定技能とは

特定技能とは、人材の確保が難しい特定の産業分野において、一定の技能と日本語能力を持つ外国人が働くための在留資格です。

特定技能には、次の2種類があります。

特定技能1号

一定の知識や経験を必要とする業務に従事する外国人を対象とした在留資格です。

在留期間は原則として通算5年以内で、家族の帯同は原則として認められていません。

また、受入れ企業には、外国人が日本で安定して働き、生活するための支援を行う義務があります。

特定技能2号

熟練した技能を必要とする業務に従事する外国人を対象とした在留資格です。

在留期間の更新回数に一律の上限がなく、要件を満たせば配偶者や子どもの帯同も可能です。

特定技能2号については、特定技能1号と同じ法定の支援計画を作成する義務はありません。

この記事では、企業からの相談が多い特定技能1号を中心に説明します。

 

特定技能外国人を採用する方法

特定技能外国人の採用方法は、大きく分けて次の3つです。

①海外にいる外国人を採用する

海外で技能試験・日本語試験に合格した外国人などと雇用契約を結び、在留資格認定証明書交付申請を行います。

証明書の交付後、外国人本人が現地の日本大使館・総領事館などで査証を申請し、日本へ入国します。

国籍によっては、送り出し国側で独自の手続きが必要になるため、採用予定者の国籍に応じた確認が必要です。日本政府は、特定技能外国人の適正な送出し・受入れのため、複数の国との間で協力覚書を作成しています。

 

②日本にいる留学生などを採用する

日本国内にいる留学生や他の在留資格を持つ外国人を採用し、「特定技能」への在留資格変更許可申請を行います。

留学生の場合は、卒業見込み、技能試験・日本語試験の合格状況、在学中の資格外活動の状況なども確認します。

在留資格変更が許可される前に、特定技能の仕事を開始することはできません。

 

③他社で働く特定技能外国人を採用する

すでに他社で特定技能外国人として働いている人を中途採用する方法です。

同じ特定技能分野への転職であっても、受入れ企業が変わる場合は、原則として新しい勤務先を前提とした在留資格変更許可申請が必要です。

現在の在留カードの期限が残っているという理由だけで、転職先で直ちに働き始められるわけではありません。

 

特定技能外国人を採用する流れ

特定技能外国人の採用は、一般的に次の順番で進めます。

STEP1.任せる仕事内容と特定技能分野を確認する

最初に、外国人へ担当してもらう仕事内容が、特定技能の対象業務に該当するか確認します。

「人手不足だから外国人を採用したい」という理由だけでは、特定技能外国人を受け入れることはできません。

特定技能では、産業分野ごとに対象となる業務が定められています。

例えば、次のように業務内容を具体的に整理します。

  • どの施設・事業所で働くのか
  • どの部署に配属するのか
  • 1日の主な業務は何か
  • 関連業務として何を担当するのか
  • 複数の業務を兼務するのか
  • 派遣か直接雇用か
  • 対象分野の業務に該当するか

職種名ではなく、実際の仕事内容を基準に判断することが重要です。

「製造スタッフ」「ホテルスタッフ」「介護スタッフ」などの名称だけでは、適切な特定技能分野を判断できません。

 

STEP2.受入れ企業の要件を確認する

特定技能外国人を受け入れる企業は、「特定技能所属機関」として一定の基準を満たす必要があります。

主な確認事項は次のとおりです。

  • 労働関係法令を遵守している
  • 社会保険・労働保険へ適切に加入している
  • 税金や社会保険料を適切に納付している
  • 過去1年以内に、同種の業務を行う労働者を非自発的に離職させていない
  • 過去1年以内に、企業側の責任による外国人の行方不明者を発生させていない
  • 欠格事由に該当しない
  • 外国人が理解できる方法で雇用条件を説明する
  • 日本人と同等以上の報酬を支払う
  • 外国人本人に支援費用を負担させない
  • 分野別に定められた受入れ基準を満たす

受入れ企業が基準を満たしていない場合、外国人本人が技能試験や日本語試験に合格していても、在留資格が許可されない可能性があります。

現在は申請書類の簡素化が進められており、以前は申請ごとに提出していた一部の企業関係書類が省略されています。ただし、企業の法令遵守義務そのものがなくなったわけではありません。最新の提出書類一覧・確認表に従って準備する必要があります。

 

STEP3.外国人本人の要件を確認する

特定技能1号を取得するためには、原則として、技能試験と日本語試験に合格する必要があります。

一般的な日本語要件は、次のいずれかです。

  • 国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)の合格
  • 日本語能力試験JLPT・N4以上の合格

ただし、介護など、分野によって追加の日本語試験が必要になる場合があります。

また、自動車運送業など、業務区分によって通常より高い日本語能力が求められる場合もあるため、採用する分野ごとの基準を確認しなければなりません。

一定の技能実習2号を良好に修了し、技能実習の職種・作業と特定技能の業務に関連性がある場合は、技能試験や日本語試験が免除されることがあります。

採用前に、少なくとも次の書類を確認しましょう。

  • パスポート
  • 在留カード
  • 技能試験の合格証明書
  • 日本語試験の合格証明書
  • 技能実習の修了証明書
  • 技能実習生に関する評価調書
  • 履歴書
  • 職歴証明書
  • 退職証明書
  • 給与や税金に関する資料

試験免除になるかどうかは、「技能実習を修了した」という事実だけではなく、技能実習の職種・作業と、転職後に担当する特定技能業務との関係を確認して判断します。

 

STEP4.外国人を募集・面接する

外国人本人の条件と、企業の受入れ条件を確認したうえで、募集・面接を行います。

採用方法には、次のようなものがあります。

  • 自社で直接募集する
  • 国内の職業紹介会社へ依頼する
  • 海外の送り出し機関などを通じて募集する
  • 登録支援機関から紹介を受ける
  • 技能実習修了者を採用する
  • 他社から転職する特定技能外国人を採用する

登録支援機関は、外国人の支援を行う機関です。

登録支援機関であるというだけで、有料職業紹介を行えるわけではありません。外国人の紹介に対して手数料を受け取る場合は、原則として職業紹介事業の許可などが必要です。

面接では、日本語能力だけでなく、次の点も確認することが重要です。

  • 仕事の経験
  • 担当業務への理解
  • 勤務地への理解
  • 給与・控除額への理解
  • 住居や通勤方法
  • 夜勤・交替勤務の可否
  • 日本で働きたい期間
  • 将来の希望
  • 家族への送金状況
  • 転職理由
  • 健康状態

試験に合格していても、実際の会話能力や仕事内容への理解が十分とは限りません。

実際の職場を想定した質問を行い、企業と本人の認識に違いがないか確認しましょう。

 

STEP5.雇用条件を決めて雇用契約を締結する

採用する外国人が決まったら、特定技能雇用契約を締結します。

主な雇用条件は次のとおりです。

  • 雇用期間
  • 就業場所
  • 具体的な仕事内容
  • 所定労働時間
  • 休日・休暇
  • 基本給
  • 各種手当
  • 時間外労働の割増賃金
  • 給与から控除する費用
  • 住居費
  • 退職に関する条件
  • 一時帰国に関する取扱い

特定技能外国人の報酬額は、同じ業務に従事する日本人と同等以上でなければなりません。

外国人であることだけを理由に、日本人よりも低い給与を設定することは認められません。

また、特定技能雇用契約書と雇用条件書は、外国人本人が十分に理解できる言語・方法で説明し、内容を理解したうえで署名してもらう必要があります。出入国在留管理庁では、複数言語の参考様式を公表しています。

 

STEP6.分野別の受入れ要件を確認する

特定技能では、共通の受入れ基準だけでなく、産業分野ごとに追加の条件があります。

例えば、次のような手続きが必要になる場合があります。

  • 分野別協議会への加入
  • 事業所や施設の許可証の提出
  • 分野別の誓約書
  • 受入れ人数の確認
  • 建設特定技能受入計画の認定
  • 介護事業所の基準確認
  • 旅館・ホテル営業許可の確認
  • 派遣事業者・派遣先の要件確認
  • 業界団体への加入
  • キャリアアップシステムへの登録

必要な手続きは、建設、介護、宿泊、農業、外食業、製造業など、分野によって大きく異なります。

協議会加入の時期についても分野ごとに違いがあるため、「在留資格の許可後に加入すればよい」と一律に判断してはいけません。

分野別協議会や受入事業実施法人から退会し、必要な分野別基準を満たさなくなった場合は、特定技能外国人の受入れを継続できなくなる可能性があります。

 

STEP7.市区町村へ協力確認書を提出する

特定技能外国人を受け入れる企業は、外国人が働く事業所の所在地と、外国人の住居地が属する市区町村に「協力確認書」を提出する必要があります。

事業所と住居が同じ市区町村にある場合は、その市区町村への提出となります。

事業所と住居が別の市区町村にある場合は、それぞれの市区町村へ提出します。

協力確認書は、基本的に一度提出すれば、同じ事業所で別の特定技能外国人を追加して受け入れるたびに提出し直す必要はありません。

ただし、事業所の所在地、住居地、企業情報などに変更が生じた場合は、再提出が必要になることがあります。

また、1号特定技能外国人支援計画には、地方公共団体が実施する共生施策を踏まえた支援内容を反映させる必要があります。

 

STEP8.1号特定技能外国人支援計画を作成する

特定技能1号外国人を雇用する企業は、外国人が日本で安定して働き、生活するための「1号特定技能外国人支援計画」を作成します。

主な義務的支援は次の10項目です。

  1. 事前ガイダンス
  2. 出入国時の送迎
  3. 住居確保・生活契約の支援
  4. 生活オリエンテーション
  5. 公的手続きへの同行・補助
  6. 日本語学習機会の提供
  7. 相談・苦情への対応
  8. 日本人との交流促進
  9. 会社都合で離職する場合の転職支援
  10. 定期面談・行政機関への通報

支援計画書は、特定技能1号の在留資格認定証明書交付申請や在留資格変更許可申請の際に提出します。支援内容に変更が生じた場合は、変更に関する届出が必要です。

 

自社で支援する場合

企業が自社で支援を行う場合は、支援責任者・支援担当者を選任し、支援体制の基準を満たす必要があります。

初めて外国人を採用する企業の場合、過去の外国人受入れ・生活相談の実績などの関係で、自社支援の基準を満たせないことがあります。

 

登録支援機関へ委託する場合

支援計画の全部を登録支援機関へ委託できます。

全部委託した場合、受入れ企業は支援体制に関する基準を満たしたものとして取り扱われます。

ただし、登録支援機関へ委託しても、適正な雇用、給与の支払い、労務管理、社会保険加入など、雇用主としての責任がなくなるわけではありません。

 

STEP9.事前ガイダンスを実施する

在留資格申請前に、外国人本人へ事前ガイダンスを行います。

主な説明内容は次のとおりです。

  • 仕事内容
  • 給与・手当
  • 勤務時間
  • 休日
  • 給与から控除される費用
  • 住居費
  • 入国手続き
  • 支援内容
  • 相談方法
  • 保証金や違約金を支払っていないか
  • 送り出し機関などへ支払った費用
  • 日本で生活する際の注意点

外国人本人が十分に理解できる言語で説明し、理解したことを確認する必要があります。

申請書だけを作成し、本人へ十分な説明をしないまま署名させることは避けなければなりません。

 

STEP10.在留資格を申請する

採用予定者が海外にいる場合と、日本国内にいる場合では、申請の種類が異なります。

採用する外国人 主な申請
海外にいる外国人 在留資格認定証明書交付申請
留学生など日本にいる外国人 在留資格変更許可申請
他社から転職する特定技能外国人 原則として在留資格変更許可申請
現在の会社で引き続き雇用する外国人 在留期間更新許可申請

特定技能の在留資格認定証明書交付申請では、外国人本人や受入れ企業の職員などが申請できます。

在留資格変更許可申請は、原則として外国人本人が行いますが、申請取次の承認を受けた行政書士や弁護士などが取り次ぐこともできます。

出入国在留管理庁が案内している標準処理期間は、在留資格認定証明書交付申請が1か月から3か月、在留資格変更許可申請が1か月から2か月です。ただし、追加資料の提出、申請の集中、個別事情などにより、さらに時間がかかる場合があります。

外国人の入社希望日から逆算し、余裕を持って準備を始めることが大切です。

 

STEP11.許可後に入国・就労を開始する

海外から呼び寄せる場合

在留資格認定証明書が交付されたら、外国人本人へ証明書を送付します。

外国人本人は、現地の日本大使館・総領事館などで査証申請を行い、査証発給後に日本へ入国します。

入国時には、支援計画に基づいて空港などから住居・事業所まで送迎します。

 

日本国内で在留資格を変更する場合

在留資格変更が許可された後に、新しい在留カードを受け取り、特定技能の業務を開始します。

申請を提出しただけでは、特定技能として働くことはできません。

現在の在留資格で認められていない仕事を、許可前に行わせないよう注意しましょう。

 

STEP12.入社後の届出・支援を行う

特定技能外国人は、入社すれば手続きがすべて終了するわけではありません。

受入れ後も、次のような対応が必要です。

  • 住居地の届出
  • 社会保険・雇用保険への加入
  • 外国人雇用状況の届出
  • 生活オリエンテーション
  • 市役所などでの手続き
  • 定期面談
  • 相談・苦情対応
  • 日本語学習の案内
  • 雇用契約変更時の届出
  • 支援計画変更時の届出
  • 退職・受入れ困難時の届出
  • 定期届出

日本へ新たに入国した中長期在留者は、住居地を定めた日から14日以内に、市区町村で住居地の届出を行う必要があります。

また、特定技能所属機関による定期届出は制度改正があり、2026年4月以降は原則として年1回の提出となっています。雇用契約の変更、退職、支援委託契約の変更などがあった場合は、別途、随時届出が必要です。

 

特定技能外国人の在留資格申請に必要な書類

必要書類は、次の条件によって異なります。

  • 在留資格認定証明書交付申請か、変更・更新申請か
  • 特定技能1号か2号か
  • 法人か個人事業主か
  • 初めて受け入れる企業か
  • 同一年度に受入れ実績があるか
  • 特定技能分野
  • 外国人の国籍
  • 技能試験合格者か、技能実習修了者か
  • 自社支援か、登録支援機関への全部委託か

したがって、以下は一般的な書類の例です。

実際に申請する際は、出入国在留管理庁の最新の「特定技能外国人の在留諸申請に係る提出書類一覧・確認表」を確認してください。

 

外国人本人に関する主な書類

  • 在留資格認定証明書交付申請書または在留資格変更許可申請書
  • 顔写真
  • パスポートの写し
  • 在留カードの写し
  • 特定技能外国人の履歴書
  • 技能試験合格証明書
  • 日本語試験合格証明書
  • 技能実習修了証明書
  • 技能実習生に関する評価調書
  • 健康診断個人票
  • 健康診断受診者の申告書
  • 税金の課税・納税に関する資料
  • 健康保険・年金に関する資料
  • 源泉徴収票
  • 退職証明書
  • その他、本人の経歴や申請内容を証明する資料

健康診断個人票については、出入国在留管理庁が参考様式と多言語版を公表しています。

 

雇用契約に関する主な書類

  • 特定技能雇用契約書
  • 雇用条件書
  • 賃金の支払に関する書類
  • 雇用条件を外国人へ説明したことを示す書類
  • 徴収する住居費などの説明資料
  • 雇用契約の内容に関する補足説明書
  • 派遣の場合は派遣契約書など(農業と漁業)

特定技能外国人本人が契約内容を理解できるよう、母国語などの併記様式を使用することが重要です。

 

支援に関する主な書類

  • 1号特定技能外国人支援計画書
  • 事前ガイダンスの確認書
  • 登録支援機関との支援委託契約書
  • 登録支援機関の登録番号
  • 支援責任者・支援担当者に関する書類
  • 支援体制を説明する書類
  • 住居確保に関する書類
  • 支援に使用する言語や通訳体制に関する資料

支援計画の全部を登録支援機関へ委託する場合は、支援計画書に委託先の情報や支援内容を記載します。

 

受入れ企業に関する主な書類

現在は申請書類の簡素化が行われているため、以前の申請で必要とされていた次のような書類の一部は、在留諸申請時の提出が省略されています。

  • 特定技能所属機関概要書
  • 登記事項証明書
  • 役員の住民票・誓約書
  • 労働保険料の納付資料
  • 社会保険料の納付資料
  • 国税・法人住民税の納付資料
  • 報酬に関する説明書
  • 徴収費用の説明書
  • 雇用経緯に関する説明書

ただし、これらの制度上の基準を満たす必要がなくなったわけではありません。定期届出などで法令遵守・納付状況の確認資料が必要になる場合もあります。

申請時には、現在の提出書類一覧に基づいて、企業区分に応じた書類を準備します。

 

分野別に必要となる主な書類

  • 協議会の加入証明書
  • 営業許可証
  • 事業所・施設の指定通知書
  • 分野別誓約書
  • 分野別の受入れ計画
  • 対象業務を行っていることを証明する資料
  • 業界団体の会員証明書
  • 派遣元・派遣先の要件を証明する資料
  • 建設特定技能受入計画認定証
  • その他、分野を所管する省庁が求める書類

特定技能の必要書類は、申請人関係、所属機関関係、分野関係の3つに分けて案内されています。分野に関する書類は、対象産業によって異なるため、必ず該当分野の一覧を確認してください。

 

書類を準備するときの注意点

日本で発行された証明書の有効期間

日本で発行された証明書は、原則として発行日から3か月以内のものを提出します。

早く取得しすぎると、申請時に有効期間を過ぎることがあるため、取得する順番を決めておきましょう。

 

外国語の書類には日本語訳を付ける

外国語で作成された卒業証明書、職歴証明書、試験証明書などには、日本語訳を添付します。

翻訳者について特別な資格が必要とは限りませんが、誰が翻訳したかを明らかにし、原文の内容を正確に訳す必要があります。

 

原本返却を希望する場合

原則として、提出した資料は返却されません。

卒業証明書など、再取得が難しい原本の返却を希望する場合は、申請時に原本還付を申し出ます。

 

古い様式を使用しない

特定技能制度では、申請書、支援計画書、届出書などが改定されることがあります。

以前ダウンロードした様式や、他社が使用した過去の書類をそのまま使わず、申請時点の最新様式を確認してください。申請・届出様式は出入国在留管理庁の特定技能関係ページで公表されています。

 

特定技能外国人の採用にかかる期間

採用までの期間は、外国人が海外にいるか、日本国内にいるかによって異なります。

 

海外から採用する場合

一般的には、次の準備が必要です。

  1. 人材募集・面接
  2. 雇用契約の締結
  3. 分野別手続き
  4. 支援計画の作成
  5. 在留資格認定証明書交付申請
  6. 在留資格認定証明書の交付
  7. 現地での査証申請
  8. 日本への入国
  9. 生活・就労開始の支援

採用する国の送り出し手続きや査証審査もあるため、入社予定日まで十分な期間を確保しましょう。

 

日本国内で採用する場合

日本国内にいる外国人を採用する場合でも、在留資格変更許可申請の準備と審査が必要です。

特に、次のような場合は確認に時間がかかることがあります。

  • 技能実習から特定技能へ変更する
  • 留学から特定技能へ変更する
  • 別の特定技能分野へ転職する
  • 前職の退職届出が行われていない
  • 税金や社会保険に未納がある
  • 申請直前まで資格外活動時間を超えていた
  • 受入れ企業が初めて特定技能外国人を採用する

外国人本人の在留期限が迫ってから準備を始めるのではなく、早い段階で必要書類を確認することが重要です。

 

登録支援機関へ依頼できる業務

登録支援機関には、主に次の支援業務を委託できます。

  • 事前ガイダンス
  • 空港などへの送迎
  • 住居確保の支援
  • 銀行口座・携帯電話などの契約支援
  • 生活オリエンテーション
  • 市区町村での手続きへの同行
  • 日本語学習情報の提供
  • 相談・苦情対応
  • 日本人との交流機会の案内
  • 定期面談
  • 会社都合離職時の転職支援

ただし、登録支援機関が在留資格申請書類を有償で作成・提出できるとは限りません。

在留資格申請の書類作成や申請取次を依頼する場合は、行政書士や弁護士など、適法に対応できる専門家へ依頼する必要があります。

行政書士事務所が運営する登録支援機関であれば、支援業務と在留資格手続きの相談窓口を一本化できます。

 

よくある質問

Q.特定技能外国人は内定後すぐに働けますか?

原則として、必要な在留資格の許可を受けてから就労を開始します。

海外にいる外国人は、在留資格認定証明書の交付、査証の取得、日本への入国が必要です。

留学生や他社で働く外国人は、新しい勤務先・仕事内容を前提とした在留資格変更許可を受ける必要があります。

 

Q.特定技能外国人の採用に学歴は必要ですか?

特定技能では、技術・人文知識・国際業務のような大学卒業などの学歴要件は原則としてありません。

技能試験・日本語試験への合格、または一定の技能実習を良好に修了したことなどによって、必要な能力を証明します。

 

Q.技能実習2号を修了していれば、どの分野でも試験免除になりますか?

どの分野でも免除されるわけではありません。

技能実習で行っていた職種・作業と、特定技能で担当する業務との関連性を確認する必要があります。

関連性がない分野へ変更する場合は、新しい分野の技能試験に合格しなければならないことがあります。

 

Q.登録支援機関への委託は必須ですか?

必須ではありません。

受入れ企業が支援体制の基準を満たし、支援計画を適正に実施できる場合は、自社で支援できます。

自社支援の基準を満たせない場合は、支援計画の全部を登録支援機関へ委託する必要があります。

 

Q.登録支援機関が外国人を紹介してくれますか?

外国人を紹介する登録支援機関もありますが、登録支援機関の登録だけでは有料職業紹介を行えません。

紹介手数料を支払う場合は、紹介事業者が適切な職業紹介事業の許可を取得しているか確認しましょう。

 

Q.申請書類は全国で同じですか?

共通する書類はありますが、産業分野、企業の形態、申請の種類、外国人の経歴によって必要書類が異なります。

さらに、分野別協議会や所管省庁への手続きもあるため、外国人ごと・企業ごとに確認が必要です。

 

Q.在留資格の申請中にアルバイトとして働かせられますか?

申請中であることだけを理由に、特定技能の仕事を開始することはできません。

外国人が現在持っている在留資格で認められる活動の範囲を超えて働くと、不法就労になる可能性があります。

 

特定技能外国人を採用するときの注意点

採用予定日から逆算して準備する

在留資格の審査だけでなく、技能試験、協議会加入、住居確保、送り出し国の手続きなどに時間がかかる場合があります。

「来月から働いてほしい」と採用を決めても、間に合わない可能性があります。

 

仕事内容を具体的に決める

申請書に「会社業務全般」などと記載するのではなく、対象分野のどの業務に従事するのかを具体的に整理します。

許可後も、申請時の仕事内容と実際の働き方を一致させる必要があります。

 

給与から控除する費用を明確にする

住居費、水道光熱費、食費などを給与から控除する場合は、金額と計算方法を外国人本人へ説明します。

実費を大きく超える金額を徴収したり、支援費用を外国人へ負担させたりすることは認められません。

 

支援を形式だけで終わらせない

支援計画書を作成するだけでは足りません。

実際に支援を行い、支援記録や面談記録を保存する必要があります。

外国人本人が相談できる環境をつくることは、早期退職や職場トラブルを防ぐためにも重要です。

 

まとめ

特定技能外国人を採用する場合は、求人を出して雇用契約を結ぶだけではありません。

一般的な採用の流れは、次のとおりです。

  1. 外国人に任せる仕事内容を決める
  2. 特定技能の対象分野を確認する
  3. 受入れ企業の要件を確認する
  4. 外国人本人の試験・経歴を確認する
  5. 募集・面接を行う
  6. 特定技能雇用契約を締結する
  7. 分野別協議会などの手続きを行う
  8. 市区町村へ協力確認書を提出する
  9. 1号特定技能外国人支援計画を作成する
  10. 事前ガイダンスを実施する
  11. 在留資格を申請する
  12. 許可後に入国・就労を開始する
  13. 入社後の支援・届出を行う

必要書類は、外国人本人、受入れ企業、雇用契約、支援計画、産業分野に関する資料に分けて準備します。

また、特定技能の申請書類や届出制度は改正されることがあります。

古い情報だけを参考にせず、申請時点の最新様式と提出書類一覧を確認することが重要です。

当事務所では、特定技能外国人の採用について、次のようなご相談に対応しています。

  • 初めて特定技能外国人を採用したい
  • 自社の仕事が特定技能の対象になるか確認したい
  • 技能実習から特定技能へ変更したい
  • 留学生を特定技能で採用したい
  • 他社から転職する外国人を採用したい
  • 必要書類や採用までの流れを知りたい
  • 在留資格申請を依頼したい
  • 登録支援機関へ支援を委託したい
  • 在留資格申請と支援業務をまとめて相談したい

外国人へ内定を出した後に、企業または本人が要件を満たしていないことが判明する場合もあります。

特定技能外国人を採用する際は、求人や雇用契約の前に、仕事内容、本人の試験・経歴、企業側の受入れ要件を確認することをおすすめします。

ビザ申請・変更・更新や永住許可申請、帰化申請など外国人のお手続きは「川越政伸行政書士事務所」へお任せください!

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2026.08.10 Monday