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2026-06-26 19:00:00

2025年改正後の経営・管理ビザとは?資本金3,000万円など新要件を解説

経営・管理ビザの許可基準が大幅改正|新しい取得要件を解説

在留資格「経営・管理」に関する許可基準が改正され、2025年10月16日から施行されました。

今回の改正では、資本金の額、常勤職員の雇用、日本語能力、申請者の学歴・職歴など、新たな要件が設けられています。これから日本で会社を経営する外国人だけでなく、すでに「経営・管理」で在留している方も、更新に向けて内容を確認しておく必要があります。

1.常勤職員を1人以上雇用すること

改正後は、申請者が経営する会社などにおいて、1人以上の常勤職員を雇用することが必要です。

この要件における常勤職員として認められるのは、原則として次の方です。

  • 日本人
  • 特別永住者
  • 永住者
  • 日本人の配偶者等
  • 永住者の配偶者等
  • 定住者

「技術・人文知識・国際業務」や「特定技能」など、就労系の在留資格を持つ外国人だけを雇用しても、この常勤職員の要件を満たすことはできません。

常勤職員に該当するかどうかは、週の労働時間、年間の勤務日数、雇用保険への加入、年次有給休暇などを総合的に確認して判断されます。

2.資本金等は3,000万円以上必要

法人が「経営・管理」を申請する場合、原則として3,000万円以上の資本金または出資総額が必要です。

株式会社では払込済みの資本金額、合同会社などでは出資総額によって判断されます。資本準備金、資本剰余金、利益剰余金や、従業員の給与、事務所の維持費などを資本金と合算することはできません。

個人事業主の場合は、3,000万円の資本金を準備するという意味ではありません。事業所の確保費用、職員の給与1年分、設備投資費など、事業のために実際に投下された金額の合計によって判断されます。

3.日本語能力が必要

申請者または常勤職員のいずれかが、日本語教育の参照枠B2相当以上の日本語能力を持っていることが必要です。

日本人または特別永住者以外の場合は、主に次の方法で日本語能力を証明します。

  • 日本語能力試験JLPTのN2以上
  • BJTビジネス日本語能力テスト400点以上
  • 中長期在留者として日本に20年以上在留
  • 日本の大学などの高等教育機関を卒業
  • 日本の義務教育を修了し、高等学校を卒業

経営者本人が日本語能力の要件を満たしていない場合でも、要件を満たす常勤職員が在籍していれば認められる可能性があります。

4.学歴または経営経験が必要

申請者には、次のいずれかの要件が求められます。

  • 経営管理または申請する事業に必要な技術・知識に関する博士、修士もしくは専門職学位を取得している
  • 事業の経営または管理について3年以上の経験がある

3年以上の経験には、一定の在留資格「特定活動」によって行った起業準備活動の期間も含まれます。

5.事業計画書に専門家の確認が必要

在留資格認定証明書交付申請や在留資格変更許可申請で提出する事業計画書については、事業計画の具体性、合理性、実現可能性を、経営に関する専門知識を持つ者に確認してもらう必要があります。

確認できる専門家として、次の資格者が示されています。

  • 中小企業診断士
  • 公認会計士
  • 税理士

単に会社を設立して資本金を準備するだけではなく、売上見込み、取引先、資金計画、雇用計画などを具体的に説明できる事業計画が必要です。

自宅兼事務所は原則として認められない

改正後の事業規模に応じた経営活動を行える事業所を確保する必要があります。

そのため、自宅の一部を事業所として使用する「自宅兼事務所」は、原則として認められない取扱いとなっています。申請前に、事業専用の独立した事務所を確保することが重要です。

また、事業の大部分を第三者へ業務委託し、申請者自身の経営活動の実態が確認できない場合も、「経営・管理」に該当する活動とは認められない可能性があります。

すでに経営・管理ビザを持っている場合

改正前から「経営・管理」で在留している方については、経過措置が設けられています。

2028年10月16日までに更新申請を行う場合、新基準を満たしていないという理由だけで、直ちに不許可になるわけではありません。会社の経営状況、新基準を満たす見込み、納税状況などを踏まえて総合的に判断されます。

また、「2028年10月16日までに必ず資本金3,000万円を準備できなければ帰国しなければならない」という説明は正確ではありません。

経過措置終了後も、経営状況が良好で、税金などを適切に納付し、次回更新までに新基準を満たす見込みがある場合には、その他の在留状況と併せて許否が判断されます。

更新申請では法令遵守も確認される

経営・管理ビザの更新では、会社の売上や利益だけでなく、次の事項も確認されます。

  • 法人税や消費税などの納税状況
  • 社会保険料の加入・納付状況
  • 雇用保険・労災保険の手続状況
  • 労働基準法や最低賃金法の遵守
  • 事業に必要な許認可の取得
  • 日本国内での実際の経営活動

正当な理由なく長期間日本を出国している場合には、日本国内で経営活動を行っていないと判断され、更新が認められない可能性があります。

永住申請や高度専門職にも影響

改正後の経営・管理ビザの基準を満たしていない場合、「経営・管理」や、経営活動を前提とする「高度専門職1号ハ」「高度専門職2号」からの永住許可申請が認められない可能性があります。

また、「高度専門職1号ハ」から「高度専門職2号」への変更についても、経営・管理の新基準を満たすことが前提となります。

まとめ

2025年10月16日に施行された改正により、経営・管理ビザの主な要件は次のようになりました。

  • 常勤職員を1人以上雇用する
  • 法人の場合は資本金または出資総額3,000万円以上
  • 申請者または常勤職員が日本語能力B2相当以上を有する
  • 修士等の学位または3年以上の経営・管理経験を有する
  • 事業計画書について専門家の確認を受ける
  • 事業規模に適した独立した事業所を確保する
  • 税金、社会保険、労働関係法令を適切に守る

新規申請では、従来よりも多くの資金、雇用体制、経営経験などが必要です。すでに経営・管理ビザを持っている方も、経過措置の期間中に、新基準へ適合するための準備を進めることが重要です。

当事務所では、経営・管理ビザの認定・変更・更新申請、会社設立、事業計画書や理由書の作成、改正後の要件確認などをサポートしています。新たに日本で事業を始める方や、今後の更新に不安がある経営者の方は、お早めにご相談ください。

※本記事は、出入国在留管理庁が公表している改正内容および2026年6月26日更新の案内に基づいて作成しています。

2026.08.05 Wednesday