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特定技能1号の支援内容とは?受入れ企業に必要な10の義務的支援
特定技能1号外国人を受け入れる企業様へ
特定技能1号の10の義務的支援とは?
支援内容・費用・登録支援機関への委託を解説【2026年】
事前ガイダンス、住居、生活オリエンテーション、相談対応、定期面談まで。
2025年改正・オンライン面談・2027年支援体制改正も行政書士・登録支援機関が解説します。
企業からよくあるご相談
「特定技能1号を雇うと会社は何を支援しなければならない?」
「10項目の支援を全部自社で行う必要がありますか?」
「登録支援機関へどこまで委託できますか?」
「支援費用を外国人の給与から控除できますか?」
「定期面談はオンラインでもできますか?」
「住居は会社が必ず用意しなければなりませんか?」
「2027年から支援体制が変わると聞いたが何が変わりますか?」
特定技能1号の外国人を受け入れる企業は、外国人が日本で安定して働き、生活できるよう、「1号特定技能外国人支援計画」を作成し、その計画に基づいて必要な支援を実施しなければなりません。
支援は、在留資格申請のときだけ必要なものではありません。入社前の事前ガイダンスから、入国時の送迎、住居・生活契約、生活オリエンテーション、日本語学習、相談対応、定期面談、必要な行政機関への通報まで、外国人を受け入れている期間を通じて継続的に管理する制度です。
自社で支援体制を整えることが難しい場合は、支援計画の全部を登録支援機関へ委託することもできます。
まず結論|特定技能1号の支援で重要なポイント
✓ 特定技能1号では「10項目の義務的支援」がある
✓ 義務的支援は原則すべて支援計画へ記載し、実施する必要がある
✓ 任意的支援も、支援計画に記載すれば実施義務が生じる
✓ 支援計画は在留資格申請時に提出する
✓ 支援計画を変更した場合は届出が必要となることがある
✓ 義務的支援の費用を外国人本人へ直接・間接に負担させることはできない
✓ 支援計画の全部を登録支援機関へ委託可能
✓ 全部委託した場合、受入れ企業は支援体制に関する基準を満たしたものとみなされる
✓ 2025年4月から自治体の共生施策を踏まえた支援が必要
✓ 2025年4月から一定条件で定期面談をオンライン実施可能
✓ 2027年4月1日から支援責任者・支援担当者等の体制要件が大きく変わる
「自社で10項目すべて対応できるか不安」という企業様へ
自社支援に必要な体制と、登録支援機関へ委託した場合の役割を整理し、在留資格申請から受入れ後の支援まで一体でご相談いただけます。
特定技能について目的別に確認する
支援には「義務的支援」と「任意的支援」がある
1号特定技能外国人への支援は、法令・運用要領上、必ず実施すべき「義務的支援」と、必要に応じて追加する「任意的支援」に分かれます。
| 区分 | 取扱い |
|---|---|
| 義務的支援 | 原則としてすべて支援計画へ記載し、確実に実施する必要があります。 |
| 任意的支援 | 本来は任意ですが、支援計画へ記載した場合は、その計画どおり実施する義務が生じます。 |
支援計画は「申請のために作って終わり」の書類ではありません。
申請時に記載した支援内容と実際の支援が一致していること、実施記録を残していることが重要です。
特定技能1号に必要な10の義務的支援
1.事前ガイダンス
特定技能雇用契約を締結した後、在留資格認定証明書交付申請または在留資格変更許可申請を行う前に実施します。
仕事内容、報酬、労働条件、日本で行える活動、入国手続、保証金・違約金等の有無、相談先などを、外国人が十分に理解できる言語で説明します。対面またはテレビ電話等を利用できます。
実務ポイント:入管庁の運用要領では、必要事項を十分理解するための目安として3時間程度が示されています。実施後は事前ガイダンスの確認書等を保存します。
2.出入国する際の送迎
海外から入国する場合は、利用する空港・港から事業所または住居まで必要な送迎を行います。
帰国時も空港・港まで送迎し、出国できる状態まで見送ります。入管庁Q&Aでは、空港では保安検査場へ入場するのを見届けることが望ましいとされています。
空港が遠方の場合も支援義務があるため、採用前に利用可能な空港・送迎方法・費用負担を決めておくことが重要です。送迎に必要な交通費は受入れ側が負担します。
3.住居確保・生活に必要な契約の支援
賃貸物件の情報提供、必要な場合の連帯保証人対応、保証会社の利用、社宅の提供等により適切な住居の確保を支援します。
あわせて、銀行口座、携帯電話、電気・ガス・水道等のライフライン契約について情報提供し、必要に応じて手続を補助します。
住居の目安:現行の支援計画様式では、一般的な住居について1人当たり7.5㎡以上の居室を確保する項目が設けられています。家賃等を外国人から徴収する場合も、実費相当額その他の適正な額であることが重要です。
4.生活オリエンテーション
入国後または在留資格変更後、外国人が日本で生活するために必要なルール・制度を、十分に理解できる言語で説明します。
交通ルール、公共交通機関、医療、防災、犯罪被害時の対応、税金、社会保険、行政手続、ゴミ出し、相談窓口など、生活に直結する情報を説明します。
実務ポイント:入管庁の確認書では、情報を十分理解するためには原則少なくとも8時間以上行うことが必要とされています。技能実習等から同じ会社で移行し生活環境に変化がない場合でも、内容に応じた適切な実施が必要です。
5.公的手続等への同行・補助
住民登録、国民健康保険・年金、税金その他の行政手続について情報提供し、必要に応じて市区町村役場等への同行や書類作成の補助を行います。
6.日本語学習の機会の提供
地域の日本語教室、日本語教育機関、オンライン教材・学習教材等の情報を提供し、日本語を継続して学べる機会を確保できるよう支援します。
特定技能の日本語試験に合格しているからといって、この支援が不要になるわけではありません。仕事・生活・地域社会で必要な日本語力を高めるための継続支援です。
7.相談・苦情への対応
仕事や日常生活に関する相談・苦情へ、外国人が十分に理解できる言語で対応します。
相談内容に応じて必要な助言を行い、行政機関・医療機関・専門家等への相談が必要な場合は適切な窓口につなぎます。相談内容・対応内容は記録しておく必要があります。
8.日本人との交流促進
自治会、地域行事、祭り、交流会等の情報を提供し、必要に応じて参加を補助するなど、日本人・地域社会との交流機会をつくります。
9.会社都合等による離職時の転職支援
倒産・事業縮小・人員整理等、外国人本人の責任によらない理由で雇用契約を終了する場合は、転職先探しを支援します。
求人情報の提供、公共職業安定所等への同行、推薦状の作成、求職活動に必要な有給休暇の付与、必要な行政手続の案内等が求められます。
10.定期的な面談・行政機関への通報
支援責任者または支援担当者等が、1号特定技能外国人本人と、その外国人を監督する立場にある者の双方と、原則3か月に1回以上面談します。
面談等を通じて、賃金不払い、長時間労働、暴力、在留カードの取上げ等の法令違反を把握した場合は、内容に応じて地方出入国在留管理局、労働基準監督署等の関係行政機関へ通報する必要があります。
定期面談はオンラインでも可能|ただし条件があります
2025年4月1日から、一定の条件を満たす場合は、オンライン会議システムやテレビ電話等を利用して定期面談を行うことが可能になりました。
オンライン面談の主な条件
✓ 外国人本人と監督者がオンライン面談に同意している
✓ 相互に表情等を確認しながら会話できる方法を使用する
✓ 面談の様子を録画する
✓ 録画を特定技能雇用契約終了の日から1年以上保存する
✓ 入管から録画閲覧を求められた場合に応じられるようにする
✓ 外国人が対面を希望した場合は対面で実施する
✓ 労働条件・待遇上の問題や第三者の介入が疑われる場合は改めて対面面談を行う
「Zoom等で話せばそれだけでOK」ではありません。
同意確認・録画・保存・対面への切替え等の運用ルールを整えてから実施する必要があります。
義務的支援の費用を外国人に負担させることはできない
義務的支援に必要な費用は、原則として受入れ企業が負担します。
給与から「支援費」として控除することはできません
登録支援機関への委託費、義務的支援に必要な通訳費、出入国時の送迎交通費等を、外国人本人へ直接または間接的に負担させることは認められていません。
一方、家賃・食費・水道光熱費等、支援費そのものではない生活上の費用については、実費相当額その他の適正な額として本人に負担を求めることができるものがあります。支援費と生活実費を混同しないようにします。
自社支援と登録支援機関への委託、どちらがよい?
| 比較 | 自社で支援 | 登録支援機関へ全部委託 |
|---|---|---|
| 支援体制 | 自社で法令上の体制要件を満たす必要あり | 全部委託により支援体制基準を満たしたものとみなされる |
| 10項目の実施 | 自社で管理・実施 | 登録支援機関が委託契約に基づき実施 |
| 外国語対応 | 自社で十分理解できる言語の体制を確保 | 委託先の対応言語・体制を確認 |
| 記録管理 | 自社で支援実施記録を管理 | 登録支援機関が支援実施を管理。ただし受入れ企業も委託任せにしないことが重要 |
| 向いている企業 | 外国人支援経験・人員・言語体制が十分 | 初めて受入れる、担当者不足、外国語対応が難しい企業 |
登録支援機関へ全部委託しても、雇用主としての給与支払、労働時間管理、安全衛生、社会保険、税、適正な雇用管理等の責任までなくなるわけではありません。
2025年4月から自治体の「共生施策」を踏まえた支援が必要
2025年4月1日から、特定技能所属機関は、外国人が働く事業所所在地と住居地の市区町村が実施する外国人との共生施策を確認し、その内容を踏まえて1号特定技能外国人支援計画を作成・実施する必要があります。
確認する共生施策の例
・行政サービス
・交通ルール、ゴミ出しルール
・医療・公衆衛生
・防災訓練・災害対応
・地域イベント
・日本語教室
・外国人向け相談窓口
支援計画には、確認した市区町村名、確認日、確認方法等を記載します。
協力確認書も提出
初めて特定技能外国人を受け入れる場合は、特定技能雇用契約締結後、COE交付申請または在留資格変更許可申請の前に、原則として事業所所在地と外国人の住居地の市区町村へ「協力確認書」を提出します。
支援は「実施した記録」まで残す
特定技能支援では、実際に支援したことを確認できる帳簿・記録を作成し、保存しておくことが重要です。
主な記録例
・事前ガイダンス確認書
・出入国時の送迎記録
・住居・生活契約支援の記録
・生活オリエンテーション確認書
・日本語学習支援の記録
・相談記録書
・交流促進の実施記録
・転職支援記録
・定期面談報告書(外国人用・監督者用)
入管庁の運用要領では、支援関係の帳簿について、対象となる特定技能外国人の特定技能雇用契約が終了した日から1年間保存する取扱いが示されています。
2027年4月1日から支援体制の要件が大きく変わります
自社支援・登録支援機関ともに今から確認が必要です
1号特定技能外国人への支援をより適正に実施するため、支援体制に関する省令等の改正が行われ、2027年4月1日に施行されます。
主な改正点
① 支援を行う事業所・事務所ごとに、支援責任者・支援担当者を常勤の役員または職員から1名以上選任
② 実際に支援業務へ従事できる者を支援責任者・支援担当者に限定
③ 支援責任者へ、入管法・労働関係法令等に関する養成講習の受講を義務付け
④ 登録支援機関では、委託を受けている受入れ機関数・支援対象外国人数に応じた支援担当者数の基準を導入
特に現在自社支援を行っている企業は、2027年4月以降も自社で支援を続けられる体制か、登録支援機関へ全部委託するかを早めに検討しておくことが重要です。
特定技能支援でよくある確認漏れ
① 支援計画を作っただけで実施記録がない
→ 支援した日時・内容・担当者等を記録します。
② 外国人がN4だから生活支援は不要と思う
→ 日本語試験合格と法定支援義務は別です。
③ 支援委託費を外国人の給与から差し引く
→ 義務的支援の費用を外国人へ負担させることはできません。
④ 定期面談を3か月以上空けてしまう
→ 原則3か月に1回以上です。
⑤ オンライン面談を録画していない
→ オンライン面談には同意・録画・保存等の条件があります。
⑥ 自治体の共生施策を確認していない
→ 2025年4月以降は支援計画へ反映する必要があります。
⑦ 登録支援機関へ委託したので会社は何もしなくてよいと思う
→ 雇用主としての労務管理・法令遵守等の責任は企業に残ります。
特定技能1号の支援でよくある質問
Q.特定技能1号の10項目は全部実施しなければなりませんか?
原則として義務的支援はすべて支援計画に記載し、実施する必要があります。ただし、技能実習2号から同じ会社へ移行するケースなど、客観的にみて明らかに不要な支援については個別の取扱いがあります。
Q.支援計画は登録支援機関が作成するのですか?
1号特定技能外国人を受け入れる特定技能所属機関が支援計画を作成し、在留申請時に提出します。登録支援機関へ支援を委託する場合は、委託内容・登録支援機関等を支援計画へ反映します。
Q.支援の一部だけ登録支援機関へ委託できますか?
一部委託も可能です。ただし、受入れ企業が支援体制基準を満たしたものとみなされるのは、支援計画の全部の実施を登録支援機関へ委託した場合です。
Q.登録支援機関への委託費を外国人に負担してもらえますか?
できません。義務的支援に必要な費用や登録支援機関への支援委託費等を、外国人本人へ直接または間接に負担させることは認められていません。
Q.会社が必ずアパートを借りて用意しなければなりませんか?
必ず会社名義で物件を借りる制度ではありません。物件情報の提供、保証人・保証会社への対応、社宅の提供等、その外国人が適切な住居を確保できるよう必要な支援を行います。
Q.定期面談はオンラインだけでできますか?
一定条件を満たせばオンライン面談が可能です。ただし面談対象者の同意、録画、保存等が必要で、対面を希望された場合や問題が疑われる場合は対面で実施します。
Q.定期面談は年1回の定期届出と同じですか?
別です。定期面談は原則3か月に1回以上行う支援です。一方、特定技能所属機関の定期届出は制度改正により年1回となっています。面談回数が年1回になったわけではありません。
Q.特定技能2号にも同じ10項目の支援が必要ですか?
この1号特定技能外国人支援計画に基づく10項目の法定支援は、特定技能1号を対象とする制度です。特定技能2号には、1号と同じ支援計画の作成・実施義務はありません。
Q.2027年4月から何が変わりますか?
支援責任者・支援担当者を支援事業所等ごとに常勤役職員から選任すること、支援業務を行える者の限定、支援責任者の養成講習、登録支援機関の支援担当者数に関する新基準等が施行されます。
特定技能外国人の採用・支援をさらに詳しく
公的情報
山形県・東北で登録支援機関をお探しの企業様へ
在留資格申請と特定技能1号の支援をまとめて相談
川越政伸行政書士事務所では、行政書士業務に加えて登録支援機関として、特定技能外国人を受け入れる企業の支援をご相談いただけます。
・初めて特定技能外国人を採用したい
・10項目の支援を全部委託したい
・自社支援から登録支援機関委託へ切り替えたい
・支援計画を見直したい
・外国人への相談対応・定期面談を委託したい
・外国人の住居確保・生活オリエンテーションが難しい
・協力確認書・自治体の共生施策について確認したい
・2027年の支援体制改正に備えたい
・在留資格認定証明書交付申請を依頼したい
・在留資格変更・更新申請もまとめて相談したい
まとめ|特定技能1号は「採用後の支援」まで含めて受入れ準備をする
特定技能1号外国人を雇用する場合は、事前ガイダンス、出入国時の送迎、住居確保、生活オリエンテーション、行政手続、日本語学習、相談対応、交流促進、転職支援、定期面談・行政機関への通報という10項目の義務的支援が必要です。
支援費用を外国人本人へ負担させることはできず、支援内容を実施した記録を適切に残す必要があります。また、2025年4月以降は自治体の共生施策を踏まえた支援と、一定条件でのオンライン定期面談が導入されています。
さらに2027年4月1日からは支援責任者・支援担当者の常勤化、養成講習等を含む支援体制の要件改正が施行されます。
外国人を採用してから支援方法を考えるのではなく、在留資格申請前に「誰が・いつ・どの言語で・どのように10項目を実施するか」を決め、自社支援が難しい場合は早い段階で登録支援機関への委託を検討することが重要です。
特定技能1号の10項目の支援をまとめてご相談いただけます
支援計画、事前ガイダンス、生活支援、相談対応、定期面談から在留資格申請まで、企業の受入れ体制を整理します。
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