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2026-08-05 10:30:00

宿泊分野の特定技能を解説|業務内容・取得要件・企業側の受入れ条件

ホテルや旅館では、人手不足に対応するため、在留資格「特定技能」を持つ外国人材の受入れが進められています。

宿泊分野の特定技能には「特定技能1号」と「特定技能2号」があり、担当できる業務や取得要件が異なります。本記事では、出入国在留管理庁の運用要領をもとに、制度のポイントを分かりやすく解説します。

宿泊分野で担当できる業務

特定技能外国人は、ホテルや旅館において次のような宿泊サービス業務に従事できます。

  • フロント業務
  • 企画・広報業務
  • 接客業務
  • レストランサービス業務
  • その他の宿泊サービス業務

業務の一環として、館内の売店での販売、備品の点検・交換といった関連業務を担当することも認められています。

ただし、関連業務だけを継続して担当させることはできません。宿泊サービスを中心とする業務内容になっている必要があります。

特定技能1号の取得要件

宿泊分野の特定技能1号を取得するには、原則として次の試験に合格する必要があります。

技能試験

「宿泊分野特定技能1号評価試験」に合格し、フロント、接客、レストランサービスなどに必要な知識と技能を証明します。

日本語試験

次のいずれかに合格する必要があります。

  • 国際交流基金日本語基礎テスト
  • 日本語能力試験N4以上

技能実習2号を「宿泊職種・接客・衛生管理作業」で良好に修了した人は、技能試験と日本語試験が免除されます。

それ以外の職種で技能実習2号を良好に修了した人は、日本語試験が免除される場合がありますが、原則として宿泊分野の技能試験には合格しなければなりません。

特定技能2号では指導・管理能力が必要

特定技能2号では、宿泊サービスの実務に加え、複数の従業員を指導しながら業務を行う能力が求められます。

取得するには、主に次の要件を満たす必要があります。

  • 宿泊分野特定技能2号評価試験に合格すること
  • 複数の従業員を指導しながら宿泊サービス業務に従事した実務経験が2年以上あること

実務経験は、日本国内だけでなく海外のホテルや旅館などで積んだ経験も対象となります。

単に宿泊施設で2年間働いただけではなく、フロント、企画・広報、接客、レストランサービスなどの業務において、複数の従業員を指導した経験が必要です。

受入れ対象となる宿泊施設

特定技能外国人を受け入れられるのは、旅館業法上の「旅館・ホテル営業」の許可を取得している施設です。

一方、次の営業形態は対象外です。

  • 簡易宿所営業
  • 下宿営業

また、いわゆるラブホテルなど、風営法に規定される一定の施設では受入れが認められません。特定技能外国人に風営法上の「接待」を行わせることも禁止されています。

雇用形態は直接雇用のみ

宿泊分野では、ホテルや旅館を運営する企業が外国人本人を直接雇用しなければなりません。

人材派遣会社から特定技能外国人を派遣してもらう形態は認められていないため、雇用契約や実際の指揮命令関係には注意が必要です。

基準に違反した場合、その後5年間、特定技能外国人を受け入れられなくなる可能性があります。

宿泊分野特定技能協議会への加入が必要

受入れ企業は、在留資格に関する申請を行う前に、国土交通省が設置する「宿泊分野特定技能協議会」へ加入する必要があります。

特定技能1号外国人の支援を登録支援機関へすべて委託する場合は、受託する登録支援機関についても協議会への加入が必要です。

受入れ後は、協議会や国土交通省が行う調査、情報共有などに必要な協力を行わなければなりません。

なお、観光庁の現在の案内では、協議会の入会・変更・退会手続きはe-Govを利用した電子申請で行われています。

申請時に確認しておきたい書類

受入れ企業は、在留資格申請にあたり、主に次のような書類を準備します。

  • 旅館・ホテル営業許可証の写し
  • 宿泊分野に関する受入れ機関の誓約書
  • 宿泊分野特定技能協議会の構成員であることを証明する書類
  • 技能試験や日本語試験の合格証明書
  • 特定技能2号の場合は実務経験を証明する書類

登録支援機関に支援を全部委託する場合は、登録支援機関の誓約書や協議会加入証明書も必要です。

まとめ

宿泊分野の特定技能制度を利用すれば、外国人材にフロント、接客、レストランサービスなど幅広い業務を担当してもらうことができます。

一方で、受入れ施設の営業許可、協議会への加入、直接雇用、業務内容などについて細かな基準が定められています。特定技能2号では、技能試験に加えて、複数の従業員を指導した2年以上の実務経験も必要です。

制度を利用する際は、採用を進める前に施設の許可区分や協議会への加入状況を確認し、最新の運用要領に沿って準備を進めることが重要です。

参考資料:

2026.08.05 Wednesday