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自動車運送業分野の特定技能とは?トラック・タクシー・バスの受入れ要件を解説
運送会社・タクシー会社・バス会社で外国人ドライバーを採用したい企業様へ
自動車運送業分野の特定技能とは?
外国人ドライバーの受入れ要件を解説【2026年】
トラック・タクシー・バスの技能試験、日本語能力、日本の運転免許、
免許取得準備の「特定活動」、協議会・認証・支援まで行政書士が分かりやすく解説します。
外国人ドライバー採用でよくあるご相談
「外国人をトラックドライバーとして採用できる?」
「海外にいる外国人は、日本の免許がなくても採用できる?」
「タクシー・バスはJLPT N3が必須?」
「2026年からN4でもタクシー・バスに乗務できる?」
「免許取得中はどの在留資格で在留する?」
「働きやすい職場認証やGマークは必要?」
「協議会はいつ加入すればいい?」
「登録支援機関へ支援を委託できる?」
自動車運送業分野では、深刻なドライバー不足への対応として、在留資格「特定技能1号」による外国人ドライバーの受入れが認められています。
対象となるのは、トラック・タクシー・バスの3区分です。
ただし、通常の特定技能分野と比べても確認事項が多く、外国人本人の技能試験・日本語能力だけでなく、日本の運転免許、タクシー・バスの新任運転者研修、受入れ企業の事業許可、協議会加入、職場認証まで準備する必要があります。
まず結論|外国人ドライバー採用で確認する8項目
① トラック・タクシー・バスのどの区分で採用するか
② 区分に対応する特定技能1号評価試験
③ 必要な日本語能力
④ 日本の第一種・第二種運転免許
⑤ タクシー・バスは新任運転者研修
⑥ 受入れ企業の事業許可・職場認証
⑦ 自動車運送業分野特定技能協議会への加入
⑧ 1号特定技能外国人への支援体制
日本の運転免許がない外国人でも採用ルートがあります
一定の要件を満たす外国人は、在留資格「特定活動(特定自動車運送業準備)」で日本に在留し、日本の運転免許取得やタクシー・バスの新任運転者研修を行った後、特定技能1号へ変更することができます。
トラック・タクシー・バス|要件を比較
| 項目 | トラック | タクシー | バス |
|---|---|---|---|
| 主な業務 | 運行・荷役等 | 運行・接遇等 | 運行・接遇等 |
| 技能試験 | 評価試験(トラック) | 評価試験(タクシー) | 評価試験(バス) |
| 日本の免許 | 業務に必要な第一種免許 | 第二種免許 | 第二種免許 |
| 日本語 | A2.2相当以上 JLPT N4・JFT-Basic等 |
原則B1相当以上 一定措置でA2.2相当可 |
原則B1相当以上 乗合バスは一定措置でA2.2相当可 |
| 新任運転者研修 | - | 必要 | 必要 |
| 免許取得準備の特定活動 | 6か月・更新不可 | 1年・更新不可 | 1年・更新不可 |
| 企業側認証 | 働きやすい職場認証 または Gマーク | 働きやすい職場認証 | 働きやすい職場認証 |
特定技能外国人が担当できる業務
トラック運転者
事業用自動車(トラック)を運転して貨物を運送する業務に従事します。運転に付随して、日本人ドライバーが通常担当する荷役、車両点検、運行記録、荷主との連絡等にも従事できます。
タクシー運転者
事業用タクシーによる旅客運送、乗客への接遇、運賃収受、車両点検等、運転に付随する業務全般に従事します。
バス運転者
事業用バスによる旅客運送、乗客への案内・接遇、安全確認、運賃対応、車両点検等に従事します。乗合バスと貸切バスでは、2026年の日本語要件の取扱いが一部異なります。
附帯業務の範囲:
国土交通省Q&Aでは、その会社に雇用されている日本人ドライバーが通常業務として行っている内容であれば、特定技能外国人にも従事させることができるとされています。
外国人本人に必要な技能試験
自動車運送業分野の特定技能1号では、担当する区分に対応した評価試験に合格する必要があります。
・自動車運送業分野特定技能1号評価試験(トラック)
・自動車運送業分野特定技能1号評価試験(タクシー)
・自動車運送業分野特定技能1号評価試験(バス)
試験は一般財団法人日本海事協会が実施しています。トラック、タクシー、バスで試験区分が分かれているため、実際に採用する職種に対応した合格が必要です。
日本語能力|2026年にタクシー・乗合バスの制度が一部変更
トラック|A2.2相当以上
トラック運転者は、日本語教育の参照枠A2.2相当以上の日本語能力が必要です。
代表例
・日本語能力試験(JLPT)N4以上
・国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)
タクシー|原則B1相当、一定の場合はA2.2相当
タクシーは、乗客との会話・行先確認・緊急時対応等が必要なため、原則としてB1相当以上(JLPT N3相当以上)が求められます。
2026年の緩和|日本語サポーター同乗ならA2.2相当でも可能
所定の日本語学習・安全措置を講じ、タクシーに日本語サポーターを同乗させる場合は、A2.2相当の外国人でも特定技能1号として乗務できる仕組みが設けられています。
バス|原則B1相当、乗合バスには例外
バスも原則としてB1相当以上です。
乗合バス
・日本語サポーター同乗等の所定措置を講じる場合 → A2.2相当でも可能
・一定の離島・半島地域の路線 → 営業所との連絡体制、ICT・ドラレコ、翻訳機器、自治体との連携等の要件を満たす場合、A2.2相当で単独乗務できる場合あり
貸切バス
・引き続きB1相当以上が必要
A2.2相当でタクシー・乗合バスへ乗務させる場合は、日本語能力だけを下げればよいわけではありません。
B1未到達者については、日本語学習プランの作成など、制度上定められた措置を行う必要があります。
日本の運転免許が必要
特定技能外国人が日本で事業用自動車を運転するためには、日本の道路交通法に基づく運転免許が必要です。
| 区分 | 必要な免許 |
|---|---|
| トラック | 運転する車両に対応する第一種運転免許 |
| タクシー | 第二種運転免許 |
| バス | 第二種運転免許 |
トラックでは、運転する車両の大きさ等に応じて普通・準中型・中型・大型等の適切な免許が必要です。
外国の運転免許を持っているだけで、日本の事業用自動車を運転して特定技能業務を行えるわけではありません。
日本国内で必要な運転免許を取得したうえで、特定技能1号へ移行します。
日本の免許取得前は「特定活動(特定自動車運送業準備)」を利用できる
海外から外国人ドライバーを採用する場合など、日本の運転免許をまだ取得していない外国人のために、免許取得・研修準備を行う専用の在留資格「特定活動」が設けられています。
トラック
6か月
更新不可
タクシー・バス
1年
更新不可
この特定活動で行える主な活動は、
・日本の運転免許取得手続
・自動車教習所への通所
・タクシー・バスの新任運転者研修
・車両清掃等の関連業務
です。
この特定活動の申請では、運転免許取得・新任運転者研修以外については、原則として特定技能1号申請と同様の要件を満たす必要があります。
免許を取ったら期間満了まで待たずに特定技能へ変更
トラックは必要な第一種免許を取得したとき、タクシー・バスは第二種免許取得と新任運転者研修修了の要件を満たしたときは、特定活動の在留期間が残っていても速やかに特定技能1号への在留資格変更許可申請を行います。
なお、この特定活動で在留した期間は、特定技能1号の通算5年には含まれません。
特定活動中に営業運転はできる?
特定活動は、免許取得・研修等の準備を目的とする在留資格です。免許取得後であっても、特定技能1号への変更許可前に、貨物・旅客を運ぶ通常の営業運転を開始することはできません。公道での運転研修は、運送業務としての性質を有しない教育・研修である場合に限り認められます。
タクシー・バスでは「新任運転者研修」も必要
タクシー・バスで特定技能1号へ移行するには、第二種運転免許だけでなく、法令等に基づく新任運転者研修の修了が必要です。
研修では、例えば
・関係法令
・安全運転
・接遇
・事故・異常時対応
・地理・運行に関する事項
・実車を使用した指導
などを行います。
運用上は、研修修了に加えて、業界団体が定めた効果測定の基準に達することも確認されます。
受入れ企業に求められる要件
外国人本人が試験・免許等の要件を満たしていても、会社側が自動車運送業分野の受入れ基準を満たしていなければ採用できません。
✓ 道路運送法・貨物自動車運送事業法等に基づく対象の自動車運送事業を営んでいる
✓ 特定技能外国人を直接雇用する
✓ 日本人が同等業務に従事する場合と同等以上の報酬を支払う
✓ 労働関係・社会保険・租税関係法令を遵守する
✓ 自動車運送業分野特定技能協議会の構成員になる
✓ 国土交通省・協議会の調査・指導等に協力する
✓ 分野で求められる職場環境・安全関係認証を取得する
✓ 1号特定技能外国人への適切な支援体制を確保する
自動車運送業分野は派遣による受入れではなく、受入れ企業との直接雇用が前提です。
「働きやすい職場認証」・Gマークも確認
| 区分 | 企業側に必要な認証 |
|---|---|
| トラック | 「働きやすい職場認証制度」の認証 または 「Gマーク制度」による安全性優良事業所 |
| タクシー | 「働きやすい職場認証制度」の認証 |
| バス | 「働きやすい職場認証制度」の認証 |
外国人候補者を探し始めてから認証未取得に気付くと、採用スケジュールへ影響します。外国人採用を検討する段階で自社の認証状況を確認しましょう。
自動車運送業分野特定技能協議会への加入
自動車運送業分野で特定技能外国人を受け入れる企業は、自動車運送業分野特定技能協議会の構成員になる必要があります。
国土交通省は、協議会の加入届出の内容確認に1か月程度を要する見込みと案内しています。
不備があればさらに時間がかかる可能性があるため、余裕を持って手続きを行いましょう。
加入届出が確認・受理されると、協議会構成員資格証明書が発行されます。
特定技能1号外国人への支援が必要
自動車運送業分野で受け入れられるのは、2026年現在特定技能1号です。そのため、1号特定技能外国人支援計画を作成し、必要な支援を行います。
・事前ガイダンス
・出入国時の送迎
・住居確保・生活契約支援
・生活オリエンテーション
・公的手続等への同行・補助
・日本語学習機会の提供
・相談・苦情対応
・日本人との交流促進
・一定の場合の転職支援
・定期面談・必要な通報
自社で支援体制を整えることが難しい場合は、支援計画の全部を登録支援機関へ委託できます。
自動車運送業は現在「特定技能1号」のみ
2026年現在、自動車運送業分野で受入れ可能なのは特定技能1号です。
・在留期間:原則通算5年以内
・家族帯同:原則不可
・1号支援:必要
自動車運送業分野には現時点で特定技能2号がないため、採用企業は5年間の在留期間も見据えた人材配置・育成計画を検討する必要があります。
外国人ドライバーを採用する流れ
STEP1 トラック・タクシー・バスの採用区分を決める
↓
STEP2 受入れ企業の事業許可・認証・協議会要件を確認
↓
STEP3 外国人の技能試験・日本語能力を確認
↓
STEP4 雇用条件を決定・契約
↓
STEP5 日本の免許がない場合は「特定活動」を申請
↓
STEP6 日本の第一種・第二種運転免許を取得
↓
STEP7 タクシー・バスは新任運転者研修を修了
↓
STEP8 特定技能1号への変更許可申請
↓
STEP9 許可後に外国人ドライバーとして営業運転を開始
↓
STEP10 1号支援・在留期間更新・各種届出を継続
外国人へ内定を出す前の企業チェックリスト
✓ トラック・タクシー・バスのどの区分で採用するか決まっている
✓ 自社の運送事業許可を確認した
✓ 働きやすい職場認証・Gマークの取得状況を確認した
✓ 協議会加入の準備を始めている
✓ 外国人の技能試験合格状況を確認した
✓ 外国人の日本語能力を確認した
✓ 日本・外国の運転免許の状況を確認した
✓ 日本の免許取得までのスケジュールを確認した
✓ タクシー・バスは新任運転者研修の計画を立てた
✓ 特定活動から特定技能への変更時期を確認した
✓ 1号特定技能外国人への支援体制を確認した
自動車運送業の特定技能でよくある質問
Q.海外にいる外国人が日本の免許を持っていなくても採用できますか?
可能です。運転免許取得等を除く必要要件を満たす場合は「特定活動(特定自動車運送業準備)」で入国し、トラックは6か月、タクシー・バスは1年以内に必要な免許・研修を整え、特定技能1号へ変更するルートがあります。
Q.トラックはJLPT N4で大丈夫ですか?
在留資格上はA2.2相当以上が基準で、JLPT N4以上やJFT-Basic等が代表的な証明方法です。ただし、実際の配送業務では荷主対応・運行指示・安全確認等があるため、採用時には実務上必要な会話力も確認しましょう。
Q.タクシーはN4でも乗務できますか?
原則はB1相当以上ですが、2026年の制度により、日本語サポーターを同乗させるなど所定の措置を行う場合はA2.2相当でも可能です。単にN4を持っていれば一人で通常乗務できるという制度ではありません。
Q.バスはN4でも乗務できますか?
乗合バスでは、日本語サポーター同乗等の所定措置を講じる場合にA2.2相当で乗務できる仕組みがあります。また一定の離島・半島路線では追加の連絡・ICT・地域連携等の条件の下で単独乗務できる場合があります。貸切バスはB1相当以上が必要です。
Q.特定活動中に荷物や乗客を運べますか?
特定活動は免許取得・新任運転者研修等の準備のための在留資格です。通常の営業運送業務は特定技能1号への変更許可後に開始します。公道運転も、営業運転ではなく教育・研修として行う場合に限り認められます。
Q.特定活動の6か月・1年は延長できますか?
原則として更新できません。期間内に免許取得・研修を終える採用スケジュールが重要です。なお、期間内に特定技能1号への変更申請を行い、審査中に在留期限が到来した場合には、在留申請中の特例期間が適用される場合があります。
Q.協議会加入にはどのくらいかかりますか?
国土交通省は、届出事項の内容確認に1か月程度を要する見込みと案内しています。不備がある場合はさらに時間がかかる可能性があるため、採用初期から準備することをおすすめします。
Q.登録支援機関へ支援を委託できますか?
1号特定技能外国人支援計画の全部を登録支援機関へ委託することができます。ただし、雇用主としての労務管理や適正雇用等の責任までなくなるわけではありません。
Q.自動車運送業に特定技能2号はありますか?
2026年現在、自動車運送業分野は特定技能1号のみです。1号としての在留期間は原則通算5年以内です。
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山形県で外国人ドライバーを採用したい企業様へ
採用前の要件確認から特定活動・特定技能申請まで
川越政伸行政書士事務所では、自動車運送業分野における外国人ドライバー採用について、在留資格申請・受入れ要件・登録支援についてご相談を承っています。
・外国人トラックドライバーを採用したい
・タクシー・バス運転者を採用したい
・海外から外国人ドライバーを呼びたい
・日本の運転免許がない外国人を採用したい
・特定活動から特定技能1号へ変更したい
・N4の外国人をタクシー・乗合バスで採用できるか確認したい
・協議会・働きやすい職場認証の条件を確認したい
・在留資格認定証明書交付申請を依頼したい
・在留資格変更許可申請を依頼したい
・登録支援機関へ1号支援を委託したい
まとめ|外国人ドライバー採用は「免許取得前」から計画する
自動車運送業分野では、特定技能1号によりトラック・タクシー・バスの外国人ドライバーを採用できます。
ただし、一般的な特定技能採用と異なり、技能試験・日本語試験だけでなく、日本の運転免許、タクシー・バスの新任運転者研修、会社側の事業許可、働きやすい職場認証・Gマーク、協議会加入など複数の準備が必要です。
特に海外人材を採用する場合は、「特定活動で入国 → 日本の運転免許取得 → 必要な研修 → 特定技能1号へ変更 → 営業運転開始」という流れを採用スケジュールへ組み込むことが重要です。
外国人へ内定を出してから準備するのではなく、採用候補者を決める段階で、本人要件・会社要件・免許取得計画・在留資格申請の順番を確認することをおすすめします。
外国人ドライバーを採用したい運送会社様へ
トラック・タクシー・バスの要件確認から、免許取得準備の特定活動、特定技能1号への変更、受入れ後支援まで整理します。
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