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2026-03-23 19:00:00

自動車整備分野の特定技能を解説|1号・2号の業務内容と受入れ要件

自動車整備業界では、人手不足に対応するため、一定の技能を持つ外国人を在留資格「特定技能」で雇用できます。

自動車整備分野は特定技能1号と特定技能2号の対象ですが、外国人本人の試験要件に加えて、受入れ事業場の認証や協議会への加入など、分野独自の条件があります。

本記事では、令和6年2月15日改正版の運用要領を基に、自動車整備分野の特定技能制度を解説します。

特定技能外国人が従事できる業務

自動車整備分野の特定技能外国人は、主に次の業務へ従事できます。

  • 自動車の日常点検整備
  • 定期点検整備
  • 特定整備
  • 電子制御装置の整備
  • 板金塗装
  • 特定整備に付随する整備業務

特定技能1号外国人は、指導を受けながら基礎的な自動車整備業務に従事します。

特定技能2号外国人は、一般的な整備業務に加えて、他の整備要員を指導しながら業務を行うことが想定されています。

関連業務にも付随的に従事できる

自動車整備を主な業務とする場合は、日本人の整備士が通常行う次のような関連業務にも付随的に従事できます。

  • 整備内容の説明
  • 関連部品の販売
  • 部品番号の検索や発注
  • カーナビ・ETCなどの電装品の取付け
  • 洗車
  • 車内清掃
  • 下回り塗装
  • 部品の運搬
  • 工場や設備機器の清掃

ただし、洗車、清掃、部品販売などの関連業務だけに専ら従事させることは認められません。

特定技能1号の取得要件

特定技能1号を取得するためには、原則として技能試験と日本語試験への合格が必要です。

技能試験

次のいずれかに合格する必要があります。

  • 自動車整備分野特定技能1号評価試験
  • 自動車整備士技能検定試験3級

日本語試験

次のいずれかに合格する必要があります。

  • 国際交流基金日本語基礎テスト
  • 日本語能力試験N4以上
  • 日本語教育の参照枠A2相当以上と認められる試験

自動車整備職種・自動車整備作業の技能実習2号を良好に修了した人は、技能試験と日本語試験が免除される場合があります。

自動車整備以外の職種で技能実習2号を良好に修了した人は、日本語試験は免除されますが、自動車整備分野の技能試験への合格が必要です。

特定技能2号の取得要件

自動車整備分野は、特定技能2号による受入れも可能です。

特定技能2号を取得するためには、次のいずれかに合格する必要があります。

  • 自動車整備分野特定技能2号評価試験
  • 自動車整備士技能検定試験2級

特定技能2号評価試験を利用する場合は、地方運輸局長の認証を受けた事業場において、自動車の分解、点検、調整などの整備作業に3年以上従事した実務経験が必要です。

一方、自動車整備士技能検定試験2級の合格者については、この3年以上の実務経験要件は適用されません。

受入れ先は「認証工場」であることが必要

特定技能外国人を受け入れる企業は、道路運送車両法に基づき、地方運輸局長から認証を受けた自動車特定整備事業場を有している必要があります。

特定技能制度では、対象とする装置の種類が限定されている認証工場や、二輪自動車のみを対象とする認証工場でも、一定の要件を満たせば受入れ対象となります。

外国人を実際に就労させる事業場を変更した場合は、特定技能雇用契約の変更届出が必要です。

協議会への事前加入が必要

自動車整備分野の特定技能外国人を受け入れる企業は、在留資格に関する申請を行う前に、国土交通省が設置する「自動車整備分野特定技能協議会」へ加入しなければなりません。

令和6年6月15日以降は、初めて特定技能外国人を受け入れる場合でも、入管への申請時に協議会の構成員であることを証明する書類が必要です。

受入れ後も、協議会や国土交通省が行う調査・指導に協力しなければなりません。

登録支援機関にも専門要件がある

特定技能1号外国人の支援を登録支援機関へ全部委託する場合、その登録支援機関にも自動車整備分野独自の要件があります。

登録支援機関は、在留資格に関する申請前に自動車整備分野特定技能協議会へ加入したうえで、次のいずれかに該当する人材を配置しなければなりません。

  • 1級または2級の自動車整備士資格を持つ人
  • 自動車整備士養成施設で5年以上の指導経験を持つ人

自動車整備分野では、一般的な登録支援機関であるというだけでは、支援の全部委託を受けられない可能性があるため注意が必要です。

実務経験証明書の交付義務

受入れ企業は、特定技能外国人から求められた場合、その企業で自動車整備業務に従事した実務経験を証明する書類を交付しなければなりません。

特定技能2号への移行や転職の際に実務経験証明書が必要となる場合があるため、日頃から従事期間や業務内容を適切に記録しておくことが重要です。

労働者派遣による受入れは禁止

自動車整備分野の特定技能外国人は、1号・2号ともに受入れ企業との直接雇用が必要です。

特定技能外国人を労働者派遣の対象とすることや、派遣された外国人を受け入れることは認められません。

違反した場合は、その後5年間、特定技能外国人を受け入れられなくなる可能性があります。

まとめ

自動車整備分野で特定技能外国人を受け入れるためには、外国人本人の技能・日本語要件だけでなく、受入れ企業側も次の準備が必要です。

  • 地方運輸局長の認証を受けた整備事業場の確保
  • 自動車整備分野特定技能協議会への事前加入
  • 適切な雇用契約と支援計画の作成
  • 登録支援機関の専門要件の確認
  • 実務経験や従事業務の記録
  • 入管申請に必要な証明書類の準備

特に登録支援機関へ支援を委託する場合は、自動車整備士資格者などの配置状況を早い段階で確認することが重要です。

参考資料:

 

2026.08.05 Wednesday