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2026-08-09 12:00:00

山形県のホテル・温泉旅館で外国人を雇用するには?技人国とN2要件を解説

【2026年最新】ホテル・旅館の技人国ビザにN2は必要?必要になるケースと例外を解説

温泉旅館やホテルで外国人を採用する際、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を利用できる場合があります。

その一方で、採用担当者からは、次のような質問が多く寄せられます。

「ホテルのフロントスタッフには日本語能力試験N2が必要ですか?」

「技術・人文知識・国際業務では、全員がN2を取得しなければならないのですか?」

「日本の大学を卒業していれば、N2がなくても申請できますか?」

結論からいうと、「技術・人文知識・国際業務」を取得する外国人全員に、JLPT・N2が一律に義務付けられているわけではありません。

ただし、2026年4月15日以降、ホテルや旅館のフロントなど、主に言語能力を用いた対人業務に従事する場合には、業務で使用する言語について、CEFR・B2相当の能力を証明する資料が必要になることがあります。

日本語については、日本語能力試験JLPT・N2以上が、CEFR・B2相当の日本語能力を証明する代表的な方法です。

この記事では、温泉旅館やホテルで外国人を「技術・人文知識・国際業務」により雇用する場合に、N2が必要になるケース、N2がなくても認められる可能性があるケース、採用時の注意点について分かりやすく解説します。

※この記事は、2026年8月時点で確認できる制度に基づいて作成しています。

 

「技術・人文知識・国際業務」とは

「技術・人文知識・国際業務」は、大学や専門学校で学んだ知識、または一定の実務経験を生かして、専門的な仕事をする外国人を対象とした在留資格です。

温泉旅館やホテルでは、主に次のような業務が対象になる可能性があります。

  • 外国語を使用したフロント業務
  • 外国人宿泊客への通訳・案内
  • 海外の旅行会社との連絡や営業
  • インバウンド向け宿泊プランの企画
  • 海外向け広報・マーケティング
  • 外国語による予約管理や問い合わせ対応
  • ホームページやSNSによる海外向け情報発信
  • 経理、人事、総務などの専門業務

ただし、職種名が「フロントスタッフ」や「総合職」であれば、必ず許可されるわけではありません。

本人の学歴・職歴と仕事内容との関連性や、実際の業務が専門的な内容であるかどうかが審査されます。

 

技人国ビザではN2が必須なのか

「技術・人文知識・国際業務」には、もともと外国人全員に共通する日本語試験の合格要件が設けられているわけではありません。

例えば、次のような専門業務では、仕事の内容によっては、N2を取得していないことだけを理由に直ちに申請できなくなるわけではありません。

  • 経理や財務
  • システム開発
  • 海外向けマーケティング
  • 宿泊プランの企画
  • 外国語による海外営業
  • デザインやウェブサイト制作

しかし、2026年4月15日以降は、主に言語能力を用いて対人業務に従事する場合について、業務で使用する言語の能力を証明する資料が重視されるようになりました。

ホテルや旅館では、宿泊客と直接会話するフロント業務、予約対応、館内案内、通訳を伴う接客などが該当する可能性があります。

 

ホテル・旅館でN2が必要になりやすいケース

温泉旅館やホテルで、次のような業務を中心に担当する場合は、日本語能力の証明が必要になる可能性が高くなります。

  • 日本語によるチェックイン・チェックアウト対応
  • 日本人宿泊客からの問い合わせ対応
  • 電話やメールによる予約対応
  • 宿泊客への館内説明
  • 観光地や交通機関の案内
  • 苦情やトラブルへの対応
  • 外国人宿泊客と日本人スタッフとの通訳
  • 日本語を使用したコンシェルジュ業務
  • 日本語を使用した接客・顧客対応

これらは、単にパソコンで事務処理をする仕事ではなく、日本語による説明、聞き取り、調整、提案などを必要とする対人業務です。

そのため、業務で主に日本語を使用する場合は、CEFR・B2相当の日本語能力を証明する方法として、JLPT・N2以上の合格証明書が重要になります。

 

2026年4月15日から何が変わった?

2026年4月15日以降の「技術・人文知識・国際業務」の申請では、勤務先がカテゴリー3またはカテゴリー4に該当する場合、一定の追加資料を提出する取扱いとなりました。

主に言語能力を用いた対人業務に従事する場合には、業務上使用する言語について、CEFR・B2相当の言語能力を有することを証明する資料を提出します。

中小規模の温泉旅館やホテル、設立後間もない宿泊事業者などは、カテゴリー3またはカテゴリー4に該当することがあります。

そのため、外国人をフロントや予約対応で採用する場合は、内定を出す前に、本人の日本語能力や学歴を確認することが大切です。

 

カテゴリー3・4とは

「技術・人文知識・国際業務」の申請では、外国人を雇用する企業や団体が、規模や実績などによってカテゴリー1から4に区分されます。

おおまかには、次のように分けられます。

カテゴリー 主な所属機関の例
カテゴリー1 上場企業、国・地方公共団体など
カテゴリー2 一定額以上の源泉徴収税額がある企業など
カテゴリー3 前年分の法定調書合計表を提出している企業・個人
カテゴリー4 新設企業など、カテゴリー1~3に該当しない企業・個人

一般的な中小企業や温泉旅館、ホテルは、カテゴリー3に該当することが少なくありません。

新しく設立された会社や、前年分の法定調書合計表をまだ提出していない事業者は、カテゴリー4になる可能性があります。

 

カテゴリー1・2ならN2は不要?

カテゴリー1またはカテゴリー2の場合、カテゴリー3・4と同じ形で、申請時に日本語能力証明書を一律に追加提出する取扱いではありません。

ただし、カテゴリー1・2であれば日本語能力を確認されないという意味ではありません。

仕事内容や審査の状況によっては、入管から日本語能力や業務上使用する言語の能力について、追加資料の提出を求められる可能性があります。

企業のカテゴリーだけで判断せず、担当する仕事内容と本人の言語能力を確認しておく必要があります。

 

N2以外でも日本語能力を証明できる?

CEFR・B2相当の日本語能力を証明する方法は、JLPT・N2だけではありません。

出入国在留管理庁は、次のいずれかに該当する場合、CEFR・B2相当の日本語能力を有するものとして取り扱うことを示しています。

1.JLPT・N2以上を取得している

日本語能力試験のN2またはN1に合格している場合です。

2.BJTで400点以上を取得している

BJTビジネス日本語能力テストで400点以上を取得している場合です。

3.中長期在留者として20年以上日本に在留している

中長期在留者として、日本に20年以上在留している場合です。

4.日本の大学などを卒業・修了している

次のいずれかに該当する場合です。

  • 日本の大学を卒業している
  • 日本の高等専門学校を卒業している
  • 日本の専修学校の専門課程を修了している
  • 日本の専修学校の専攻科を修了している

5.日本の義務教育と高等学校を修了している

日本の小学校・中学校などの義務教育を修了し、日本の高等学校を卒業している場合です。

したがって、日本の大学や一定の専門学校を卒業した外国人については、N2を取得していなくても、別の基準によって日本語能力が認められる可能性があります。

 

日本語学校を卒業していればN2は不要?

日本語学校を卒業しているだけで、必ずCEFR・B2相当の日本語能力があるものとして取り扱われるとは限りません。

今回示されているのは、日本の大学、高等専門学校、専修学校の専門課程・専攻科などの卒業・修了です。

一般的な日本語学校の修了証明書だけでは足りず、JLPT・N2やBJT400点以上など、別の方法による証明が必要になる可能性があります。

採用予定者が「日本の専門学校を卒業した」と説明している場合は、学校名だけでなく、修了した課程や取得した称号も確認しましょう。

 

外国語対応なら日本語N2は不要?

ホテルや旅館で使用する言語が日本語ではなく、英語、中国語、ベトナム語などである場合は、「業務上使用する言語」が何かを具体的に確認する必要があります。

例えば、海外旅行会社との商談や外国人宿泊客への英語対応が中心であれば、英語などの外国語能力を証明する資料が問題になる可能性があります。

一方で、外国人宿泊客への対応を担当するとしても、日本人スタッフとの連絡、予約管理、日本語による電話対応などが業務の中心に含まれている場合は、日本語能力も重要になります。

「外国語対応だから日本語能力は一切関係ない」と単純に判断することはできません。

求人票や職務内容説明書では、次の点を明確にすることが大切です。

  • どの言語を使用するのか
  • 誰に対して使用するのか
  • どの程度の頻度で使用するのか
  • 通訳や翻訳を行う場面
  • 日本語を使用する業務の割合
  • 外国語を使用する業務の割合

 

N2があれば必ず技人国が許可されるわけではない

JLPT・N2に合格していても、それだけで「技術・人文知識・国際業務」が許可されるわけではありません。

審査では、日本語能力以外にも、次のような点が確認されます。

  • 本人の学歴や職歴
  • 専攻内容と仕事内容との関連性
  • 担当する業務の専門性
  • 実際の業務量
  • 雇用契約の内容
  • 日本人と同等以上の報酬
  • 企業の事業内容や経営状況
  • 継続して専門業務を行えるか

N2はあくまでも言語能力を証明する資料です。

日本語が上手であっても、実際の仕事内容が客室清掃、ベッドメイキング、料理の配膳などを中心とする場合は、「技術・人文知識・国際業務」に該当しない可能性があります。

出入国在留管理庁が公表しているホテル・旅館の事例でも、レストランでの配膳や客室清掃などが主な業務であることが判明し、不許可となった例が示されています。

 

フロント業務なら必ず技人国になる?

フロントという職種名だけで判断することはできません。

例えば、次のような業務を中心に担当する場合は、技術・人文知識・国際業務に該当する可能性があります。

  • 外国語を使用した予約受付
  • 外国人宿泊客への通訳・案内
  • 海外旅行会社との連絡調整
  • インバウンド向け宿泊プランの企画
  • 外国人顧客の要望分析
  • 海外向け広報やマーケティング
  • 外国語による苦情・問い合わせ対応

一方で、フロントスタッフという名称で採用していても、実際には次の仕事が大部分を占める場合は注意が必要です。

  • 客室清掃
  • ベッドメイキング
  • 館内清掃
  • 食器洗い
  • 料理の配膳
  • 荷物の運搬
  • 駐車場への誘導

在留資格の審査では、求人票の職種名ではなく、実際の仕事内容が確認されます。

 

特定技能「宿泊」との違い

温泉旅館やホテルで外国人を雇用する場合は、「特定技能・宿泊」を利用できることもあります。

特定技能「宿泊」では、主に次の業務が対象となります。

  • フロント
  • 企画・広報
  • 接客
  • レストランサービス
  • これらに付随する業務

技術・人文知識・国際業務は、学歴・職歴を生かした専門的な業務を対象としています。

これに対して、特定技能「宿泊」は、宿泊サービスに必要な技能を持つ外国人が、ホテルや旅館の現場で幅広く働くための在留資格です。

フロントだけでなく、接客やレストランサービスも幅広く担当してもらいたい場合は、特定技能の方が仕事内容に合うことがあります。

 

更新申請でもN2の資料が必要?

在留期間更新許可申請の時点で、外国人が以前から継続して同じような業務に従事している場合は、言語能力を証明する資料の提出を要しない取扱いが示されています。

ただし、次のような場合は注意が必要です。

  • 転職して別のホテルや旅館で働く
  • バックオフィスからフロントへ異動する
  • 業務内容が大きく変わる
  • 新たに通訳や接客を主な業務とする
  • 申請時の仕事内容と実際の仕事内容が異なる

更新申請であるというだけで、必ず資料が不要になるわけではありません。

 

ホテル・旅館が採用前に確認したいこと

外国人へ内定を出す前に、次の事項を確認しましょう。

日本語能力

JLPT、BJT、日本での学歴、在留歴などを確認します。

学歴・職歴

大学や専門学校の専攻、過去の職歴と、採用後の仕事内容との関連性を確認します。

具体的な仕事内容

「ホテル業務全般」「フロント業務」だけでなく、実際に担当する仕事を具体的に整理します。

業務で使用する言語

日本語、英語、中国語など、どの言語を、どの場面で使用するのかを確認します。

所属機関のカテゴリー

自社がカテゴリー1から4のどれに該当するかを確認します。

清掃・配膳などの割合

専門業務と、客室清掃、配膳、荷物運搬などの業務を区別し、それぞれの業務割合を確認します。

 

よくある質問

Q.ホテルのフロントで働く外国人は、必ずN2が必要ですか?

すべてのケースでN2が一律に必要というわけではありません。

ただし、日本語を使用したフロント対応など、主に言語能力を用いた対人業務に従事する場合は、CEFR・B2相当の日本語能力を証明する必要があります。

N2は、その代表的な証明方法です。

 

Q.N3では申請できませんか?

N3だけでは、CEFR・B2相当の日本語能力を証明する基準を満たさない可能性があります。

ただし、日本の大学や一定の専門学校を卒業しているなど、ほかの基準に該当すれば、N2以外の方法で認められる可能性があります。

 

Q.日本の専門学校卒業者ならN2は不要ですか?

日本の専修学校の専門課程または専攻科を修了している場合は、CEFR・B2相当の日本語能力を有するものとして取り扱われる可能性があります。

ただし、日本語学校の修了とは区別して確認する必要があります。

 

Q.N2があれば客室清掃も担当できますか?

N2を持っていても、客室清掃だけを主な仕事として「技術・人文知識・国際業務」を取得することは困難です。

日本語能力と、在留資格で認められる仕事内容は別の問題です。

 

Q.現在技人国で働いている外国人の更新にも影響しますか?

以前から同じような業務を継続している場合は、更新申請時に言語能力資料の提出を要しない取扱いがあります。

ただし、転職や担当業務の変更がある場合は、改めて確認が必要です。

 

まとめ

温泉旅館やホテルで「技術・人文知識・国際業務」により外国人を雇用する場合、すべての外国人にN2が一律に必要なわけではありません。

ただし、2026年4月15日以降、フロント、予約対応、通訳、宿泊客への案内など、主に言語能力を用いた対人業務に従事する場合は、業務で使用する言語について、CEFR・B2相当の能力を証明することが重要になっています。

日本語については、JLPT・N2以上が代表的な証明方法ですが、次のような方法も認められる可能性があります。

  • BJT400点以上
  • 日本の大学卒業
  • 日本の高等専門学校卒業
  • 日本の専修学校の専門課程・専攻科の修了
  • 日本の義務教育修了後に高校を卒業
  • 中長期在留者として20年以上日本に在留

また、N2があっても、清掃、ベッドメイキング、配膳などが主な業務であれば、技術・人文知識・国際業務に該当しない可能性があります。

外国人を採用する際は、日本語能力だけで判断せず、学歴・職歴、具体的な仕事内容、業務割合、勤務先のカテゴリーを総合的に確認することが大切です。

当事務所では、温泉旅館・ホテルにおける外国人雇用について、次のようなご相談に対応しています。

  • 技人国と特定技能のどちらが適切か分からない
  • N2がない外国人を採用できるか確認したい
  • フロント業務が技人国に該当するか確認したい
  • 学歴と仕事内容の関連性を判断してほしい
  • 在留資格変更許可申請を依頼したい
  • 海外から外国人スタッフを呼び寄せたい

外国人の採用を決定する前に、予定している仕事内容と在留資格が合っているか確認することをおすすめします。

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2026.08.09 Sunday